「共同参画」2014年 5月号

「共同参画」2014年 5月号

取組事例ファイル/自治体編

新潟市

新潟市章


みんなで育てよう男女共同参画のまち にいがた

新潟市では、平成17年4月に「新潟市男女共同参画推進条例」を制定しました。この条例に基づいて「第2次男女共同参画行動計画」(平成23年度〜27年度)を策定し、男女平等な社会の実現に向けた取り組みを進めています。

地域の方による地域に向けた男女共同参画の啓発〜男女共同参画地域推進員〜

地域における男女共同参画の推進と意識の高揚を図るため「男女共同参画地域推進員」という制度を設けて、市内全8区で各3人ずつが男女共同参画課・区役所と連携を取りながら、それぞれの区の実情に応じた様々な啓発活動を実施しています。

警察官によるDV講座や福祉の専門家による介護講座などの座学のほか、「料理ができる男になろう!」ということで、男性に向けた料理教室なども開催しています。参加された男性からは、「これまで妻に任せきりだった料理の大変さがわかった」「これからは料理だけではなく、いろいろな家事にも積極的に関わっていきたい」などの感想があり、男性にとって日常生活の男女の役割分担を見直すいいきっかけになったようです。

その他にも、夫婦のあり方や男女のかかわりを落語を通して考えてもらおうと男女共同参画寄席を開催したり、全戸配布される区だよりで「男性にとっての男女共同参画」をテーマに3回シリーズで連載するなど、それぞれの地域の方に男女共同参画が浸透するよう様々な手法で啓発活動を実施しています。

「男の料理教室」の様子
「男の料理教室」の様子


新潟市男女共同参画推進センター「アルザにいがた」

アルザマーク


新潟市男女共同参画推進センター「アルザにいがた」(アルザとは高揚、志気を高めると言う意味−スペイン語が語源−)は、さまざまな講座をはじめ、相談、情報・図書の提供や交流の場を提供して個人や団体の活動やネットワークづくりを支援するなど、男女共同参画の推進に取り組む拠点施設です。


「アルザにいがた」がある万代市民会館
「アルザにいがた」がある万代市民会館は、児童センター、東新潟コミュニティセンター、若者支援センター「オール」、引きこもり相談支援センターがある複合施設です。


交流スペース
交流スペース


「男性の生き方講座(定年期)」の参加者が自主グループで活動を始める

これまで仕事人間として頑張ってきた男性が「仕事」「肩書き」「名刺」が不要になったとき、家庭や地域の中で自分の居場所はあるのか、「男の鎧」に縛られずにこれからの人生をいきいきと過ごすために自分自身と向き合ってみよう!と、「できる 男の 介護」「できる 男 の自立」をテーマに、男性の生き方講座を開催しました。

「同年代が話し合えるとても良い機会だった」「これからの生き方の参考になることがたくさんあった」との感想が寄せられ、会社という縁がなくなり、飲み会の誘いが途絶えていたけれど、これまでになかった「縁」ができ、これからもこの縁を大切にしたいと、アルザにいがたの登録団体になり自主グループとして活動していくことになりました。また、男女共同参画社会の裾野が広がりました。

「男性の生き方講座(定年期)」の様子
「男性の生き方講座(定年期)」の様子


新潟市は、市内を流れる信濃川と阿賀野川の2つの大河により、コシヒカリをはじめとする多彩な農産物が育まれる耕地面積日本一の「田園型政令市」であるとともに、江戸時代には北前船の最大寄港地として様々な物資や文化が行き交い、横浜や神戸などとともに開港5港の1つに選ばれた歴史と文化をもつ湊町として栄えてきました。

新幹線・高速道路・国際港・国際空港などの恵まれた交通インフラが整備されている交通の要衝として、また日本海側の中央に位置し長年対岸諸国との交流にも積極的に取り組んでいます。