「共同参画」2013年 10月号

「共同参画」2013年 10月号

取組事例ファイル/企業編

「カエルの星」に認定!シリーズ(5)
第一生命保険(株)
〜業務の標準化を通じた効率化で、ワーク・ライフ・バランスを実現〜

第一生命ロゴ

政府は、身近な取組からワーク・ライフ・バランスを実現したチームを「カエルの星」として認定するなど、「カエル!ジャパン」キャンペーンを実施して、ワーク・ライフ・バランスの推進を支援しています。本誌では、第1回「カエルの星」に認定された6社をシリーズでご紹介します。ぜひ皆さんの会社でも参考にしてください。

《取り組みのきっかけ》

企業向けの団体定期保険の契約事務を行っていた3つの担当を1つに統合し、人員も2割減少(59人→47人)となりました。業務品質を維持・向上させながら同時に効率化を図る必要があり、以下の取組みを行いました。

《取り組み内容》

(1)「誰が見てもわかるマニュアル」作成による業務の標準化

3つの担当で各々行っていた業務を1人が一貫して行うよう変更したため、未経験の業務に携わる担当者が非常に多くなりました。発想を転換し「業務を教わる側が教わりながらマニュアルを作る」ことで、未経験者が理解しやすいマニュアルとなり、従来個人の経験に頼っていた業務を標準化できました。

(2)「ガンバルタイム」の導入

自席から離れた場所に事務処理スペースを設け、そこにいる間は電話などで業務が中断されない「個人ごとに設定できるガンバルタイム」を導入しました。ガンバルタイム中は、自席に「ガンバルタイム」のカードを立て、電話対応などは周囲でフォローし合います。最終点検など重要な業務を集中して行えるようになり、仕事の能率があがりました。

(3)業務の見える化

従来個人保管としていた事務処理中の書類を共有ロッカーに集約し、契約ごと、事務処理工程ごとにファイルして保管するルールに統一しました。担当者が不在でも書類の所在や事務処理の進捗が共有化でき、周囲がフォローしやすい体制となったことで休暇を取得しやすくなりました。

《取り組みの成果》

  • ☆人員が大幅に減少したにも関わらず、残業がほとんど増えず業務遂行できました。
  • ☆業務の標準化・共有化により休暇を取得しやすい体制となり、年次有給休暇の平均取得日数が増加しました。
  • ☆誰でも業務をこなせる体制となり、一部の人に業務が集中することがなくなり、業務が平準化できました。

《まとめ》

仕事を効率的にこなせる体制ができ、育児との両立やボランティアへの参加などが進みました。女性社員が結婚・出産などを経ても働きやすく、誰もが充実した毎日を過ごせる職場づくりを今後も続けていきたいと思います。

第一生命保険(株)

設立年月日:明治35年9月15日

代表者:渡邉 光一郎

従業員数:約56,000名(団体保障事業部団体保険課BG担当は約40名)

事業内容:生命保険業