「共同参画」2013年 8月号

「共同参画」2013年 8月号

取組事例ファイル/団体編

日本医師会
女性医師支援センター

日本医師会 女性医師支援センター


日本医師会は、全国の都道府県医師会の会員をもって組織されています。

約16万5千人の会員のうち、ほぼ半数が勤務医師で、女性医師会員は全体の約15%を占めています。

わが国の女性医師比率は長年10%程度で推移してきましたが、1990年代後半から医学生の女性比率が3割を超えるようになり、医師全体に占める女性の割合も増加し続けています。

女性医師が医師全体の3〜4割を占める時代が遠からず訪れることを見据えて、診療科・分野にかかわらず、女性医師が働き続けることができる環境を整えていくことが求められています。

日本医師会女性医師支援センターは、平成19年1月、中核事業である女性医師バンクの活動を開始して以来、様々なアプローチで女性医師の活躍を支援し、男女がともに医師として働き続けるための取り組みを行っています。

【女性医師バンク】

地域と診療科双方の実情を知っている全国各地の現役医師コーディネーターが、求職者と求人医療施設のそれぞれと連絡をとりながら、マッチングを進めていくことを大きな特徴としています。

発足以来、本年6月末までの就業実績累計は合計361件。

復職希望者には、「育児期間中は当直ができないが、それでも働けるか」「短時間勤務が可能か」といった勤務形態への懸念とともに、「現場を一度離れてしまうと戻りづらい」「戻る場所はあるのだろうか」といった気持ちの面での不安も大きく、一歩踏み出す勇気が必要という声が多く聞かれます。

小森担当常任理事と女性医師バンク・コーディネーターの皆さん。
小森担当常任理事と女性医師バンク・コーディネーターの皆さん。


【女性医師が働き続けていくために】

当センターでは、仕事を離れてしまった方たちを女性医師バンクを通じて職場に戻す一方、「離職せず、ライフステージに応じた働き方で、働き続けられる環境を整えていくこと」が急務であり課題であると位置づけ、各都道府県女性医師支援窓口の設置促進と支援や、医師会が主催する講習会への託児サービス併設促進と補助といった、様々な施策を行ってきました。

また、男女共同参画や女性医師支援への理解を深めるため、「医学生、研修医をサポートするための会」の開催や、「女性医師の勤務環境の整備に関する病院長、病院開設者・管理者への講習会」の開催といった啓発活動の推進・支援も行っています。

【当センターからの情報発信】

「笑顔で働き続けるために」女性医師支援センターのWEBサイトに、様々な角度からの情報を掲載しています。

http://www.med.or.jp/joseiishi/

女性医師バンクについては、こちらのWEBサイトをご覧ください。

https://www.jmawdbk.med.or.jp/

「女性医師の多様な働き方を支援する」

「女性医師のキャリア支援」

女性医師の多様な働き方や生き方を紹介し、応援していくことを目的として作成した冊子、DVDです。利用をご希望の方は、下記宛に、お気軽にご連絡下さい。Mail:jmafdsc@po.med.or.jp

DVD「女性医師のキャリア支援」:『女性医師支援が病院を活性化する』『二人三脚医師夫婦』等、全12編。
DVD「女性医師のキャリア支援」:『女性医師支援が病院を活性化する』『二人三脚医師夫婦』等、全12編。

冊子「女性医師の多様な働き方を支援する」:女性医師の多様な働き方や生き方を紹介し、応援することを目的に発行。
冊子「女性医師の多様な働き方を支援する」:女性医師の多様な働き方や生き方を紹介し、応援することを目的に発行。

日本医師会女性医師支援センター

センター長:羽生田 俊(はにゅうだたかし)日本医師会副会長

日本医師会が厚生労働省の委託を受け、平成18年度より活動を開始。日本医師会女性医師バンクによる就業継続、復帰支援をはじめ、各種の事業により女性医師の活躍を支援しています。