「共同参画」2013年 8月号
取組事例ファイル/企業編
「カエルの星」に認定!シリーズ(4)
(有)COCO−LO
〜育児・家事と仕事の両立のために…選べる勤務形態とお互い様風土〜
政府は、身近な取組からワーク・ライフ・バランスを実現したチームを「カエルの星」として認定するなど、「カエル!ジャパン」キャンペーンを実施して、ワーク・ライフ・バランスの推進を支援しています。本誌では、第1回「カエルの星」に認定された6社をシリーズでご紹介します。ぜひ皆さんの会社でも参考にしてください。
《取り組みのきっかけ》
訪問看護では、看護師を求人しても応募は少なかったため、自分らしく仕事と家事の両立ができ、出産・育児を経験しても長期的に安心して働けるような環境を整えることとし、以下のような取り組みを行いました。
《取り組み内容》
(1)ライフスタイルに合わせた柔軟な勤務形態
正社員・準社員(1日4.5〜7.5時間で勤務時間を選ぶ)・パート・アルバイトの勤務形態を選べ、勤務時間も生活に合わせて決めることができるようにしました。
また、出産・育児休暇を取得した従業員は、復帰後1か月間、希望により1時間からの短時間勤務(ならし勤務)をすることができます。
さらに、報告により、自宅から利用者様のお宅への直行や、直帰ができます。
(2)有給休暇の取得の促進
従業員が休暇を取得しやすいよう管理者が率先して休みを取るようにしました。
(3)無料の託児室の設置
休暇明けに、迷わず復帰してもらえるよう設置しました。休暇中の従業員が利用することや、兄弟の保育参観時の一時預かり等も可能です。
《取り組みの成果》
- ☆直行直帰は会社への移動の時間を短縮できた分、1日当たりの訪問件数を増やすことにつながりました。
- ☆出産・育児休暇を取得した従業員の100%が復帰しているので、利用者からも、慣れ親しんだ従業員との関わりを楽しめると喜ばれています。
- ☆お互い様の風土が根付き、子供の急な体調不良での休みにも、当たり前にフォローしあえるようになりました。
- ☆子供の成長や家庭の状況に合わせてパートから正社員へ転換したり、出産・育児休暇を取得した正社員が準社員へと転換し、家族と過ごす時間を大切にしながら効率よく、意欲的に業務に集中しています。
- ☆従業員各々が目標を決め意欲を持って働き、成長する状況に合わせて事業拡大が行えているため、起業時から増収し続けています。
《まとめ》
一人一人のライフスタイルに合わせた勤務形態が選べるようになったことから、働きたい意欲のある従業員が多く、短時間勤務でも内容の濃い仕事が出来るようになり、コミュニケーションも取りやすくなりました。人材不足と言われる介護業界の中で、求人をかけていないにも拘らず「働きたい」と問い合わせの電話が来るようになり、それに伴い年々業績も上がっています。
これに留まることなく、働きやすさを追求していける職場づくりは、日々、続けられています。
(有)COCO−LO
設立年月日:平成17年5月9日
代 表 者:雅樂川(うたがわ) 陽子
従業員数:66名
事業内容:介護事業(訪問看護・通所介護・居宅支援事業所)