「共同参画」2011年 4・5月号

「共同参画」2011年 4・5月号

連載 その2

国立女性教育会館が第3期中期目標期間に展開する事業について
文部科学省

国立女性教育会館は、今年度より第3期中期目標・計画期間を迎えました。

会館の目的である「女性教育の振興を図り、もって男女共同参画社会の形成の促進に資する」ため次のような事業を展開して参ります。

○基幹的指導者の資質・能力の向上

研修の対象者を、地方公共団体・女性関連施設・女性団体等の基幹的指導者に厳選し、より専門性の高い研修等を実施します。

研修内容については、事前に実施した実態分析等の調査研究に基づき、プログラムを作成します。さらに、研修成果を「見える化」するため、フォローアップ調査の充実を図り、その結果を次年度以降の事業に反映させるなど、常に内容の充実を図っていきます。

○喫緊の課題に関する学習プログラム等の開発・普及

ナショナルセンターとして取り組むべき喫緊の課題として今期は、(1)女性の活躍による社会の活性化、(2)DV等の人権侵害や貧困など、様々な困難な状況に置かれている人々への対応、(3)地域における身近な男女共同参画の推進、(4)男性の家庭・地域への参画促進等を設定し、調査研究に基づく学習プログラムの開発や教材の作成を行っていきます。

この他、引き続き、男女共同参画及び女性教育を推進するための情報拠点として、統計等、地方では取り組むことが困難な調査研究を実施するとともに、情報の蓄積と利用しやすい環境づくりを進めて参ります。

また、女性関連施設や女性団体はもとより、民間団体や企業等とも積極的に連携した事業実施を進めることで効果的な事業展開を図ります。特に、第2期中期目標期間中に構築した海外の機関との協力体制を強化し、調査研究等の協働事業に取り組んで参ります。

さらに、全国各地で男女共同参画及び女性教育を推進する活動に携わっている人たちに対し交流の機会を提供するため、1,000名以上の参加を募る全国フォーラムを開催したり、研修参加者が地域に戻って実践したことを報告し合い学習する機会を設定します。これらを通じて、地域における男女共同参画のネットワークの形成を促進して参ります。

○大学等における男女共同参画推進への支援

さて、今期の新たな取り組みとして、高等教育機関における教育・研究活動が男女共同参画の理念を踏まえて行われるよう、大学等の教職員を対象とした研修を実施します。

また、情報センターが所蔵する図書を男女共同参画に関するテーマ毎にパッケージ化し貸し出すことで、学生への学習支援を行います。

図書のパッケージ貸出は大学に限らず女性関連施設や公共図書館等も対象としています。是非、ご利用ください。

会館は、このたびの東日本大震災の被災者・避難者の方を6月末まで宿泊費無料にて受け入れており、現在、会館ボランティアによる食事のご提供や近隣施設のご案内などを通じ被災者の方を応援しています。

今後も我が国唯一の女性教育に関するナショナルセンターとして、機能の更なる充実・深化を図るとともに、全国各地域において女性教育及び男女共同参画を推進する基幹的指導者等によるネットワーク組織が構築され、新しい公共を担う人材が育成されるよう支援して参りますので、引き続き皆様のご支援・ご協力をお願いいたします。あわせて皆様のご利用をお待ちしております。

お問い合わせ:TEL 0493-62-6723

図書のパッケージ貸し出しについてのお問い合わせ:TEL 0493-62-6195