「共同参画」2011年 4・5月号

「共同参画」2011年 4・5月号

巻頭言 UN Womenの発足と日本の支援

2010年7月2日に採択された国連総会決議によりUN Womenの設置が決定し、採択後に、角国連代表部大使は「決議の採択とUN Womenの創設は歴史的瞬間」と発言した。今年2月22日から3月4日まで開催された第55回国連婦人の地位委員会(CSW)のハイライトはUN Womenの発足であり、脚光を浴びたのはUN Womenのバチェレ事務局長であった。

UN Womenの活動分野は、(1)女性に対する暴力防止、(2)平和と安全保障、(3)リーダーシップと参加、(4)経済的なエンパワーメント、(5)国家計画と予算、(6)人権及び(7)MDGsである。詳しい事業内容・組織などは、6月の執行理事会で検討、決定される。

UN Womenは、各国政府や国内委員会等の拠出金・寄付金により運営される。経済力に応じて割り当てられる国連分担金では、日本は米国に次いで2位であるが、厳しい財政状況の中、拠出金は近年減少傾向にある。日本は、UN Womenに統合された4機関で最も大きいUNIFEMに対し2010年に49.8万ドルを拠出している。また、2010年度には補正予算によりアフガニスタンの女性の支援のために450万ドルの拠出を追加的に行っている。

世界の女性たちが設立を切望したUN Womenの初代執行理事国として、日本は引き続き、政府、NGOが連携して支援すべきだと思う。

CSW日本代表 橋本 ヒロ子
CSW日本代表
橋本 ヒロ子

主な予定

6月 男女雇用機会均等月間(主唱:厚生労働省)
6月下旬 男女共同参画白書公表
6月23日~29日 男女共同参画週間(主唱:男女共同参画推進本部)