「共同参画」2010年 12月号

「共同参画」2010年 12月号

共同参画情報部 News

News 1 <国立女性教育会館> 「平成22年度アジア・太平洋地域の女性リーダーエンパワーメントセミナー」実施報告

国立女性教育会館は、9月30日(木)~10月9日(金)の日程で「女性リーダーの育成~日本の経験から考える」をテーマとして、「平成22年度アジア太平洋地域の女性リーダーエンパワーメントセミナー」を開催しました。今年度は11カ国の国内本部機構、研究機関、NGOで勤務している14名の研修生が参加し、日本国内の行政機関や、大学等を訪問し、男女共同参画に関する政策と最新の取組を学びました。

また、静岡市への研修旅行では、市内の女性関連施設を視察し、地域で活躍している女性リーダーとの意見交換会も行いました。

研修生一行は、10月9日に都内で開催された「女性のエンパワーメント国際フォーラム」のパネル・ディスカッションとポスターセッションに参加して、10日間の研修成果を報告しました。研修生からは、「各国の女性リーダー育成を俯瞰することができた貴重な機会となった」という意見が寄せられました。

News 2 <国立女性教育会館> 平成22年度「配偶者からの暴力被害者支援応用セミナー」実施報告

国立女性教育会館では、10月7日(木)~8日(金)にかけて、平成22年度「配偶者からの暴力被害者支援応用セミナー」を1泊2日で実施しました。

これは、内閣府の委託を受け、全国の配偶者暴力相談支援センターや男女共同参画センター等で相談を行う職員を対象に、配偶者からの暴力に関する様々な事象への的確な対応や配慮事項についての専門的・実践的な研修を行うものです。

セミナーでは、全国から参加した70名の参加者が配偶者からの暴力被害の現状や相談の受け方などについて、相談現場の第一線で活躍する講師から講義や事例検討を通して学び、参加者同士が活発に意見交換をする姿が見られました。

具体事例を基に、相談者への対応を多様な視点から考えるスーパービジョン体験も行いました。スーパーバイザーの指導を受けながら相談者への対応を検討し、実務に活かせるヒントを得ることができました。

セミナー参加者からは、「多方面の学びを通して、新たな気づきや視点を持つことができた」「今後の相談業務に役立つ内容だった」という感想が寄せられました。

News 3 <国立女性教育会館> 平成22年度「女性関連施設相談員研修」実施報告

国立女性教育会館では、10月7日(木)~9日(土)にかけて、平成22年度「女性関連施設相談員研修」を2泊3日で実施しました。

本研修では、女性のエンパワーメントを支援し、様々な女性の悩みに対応する相談員の技能の向上を図ることを目的に、専門的な知識の取得と実践に役立つ技能の向上を目指し、講義やワーク、実践に基づいたディスカッションなどを行いました。参加者は、同時期に開催した「配偶者からの暴力被害者支援応用セミナー」も受講し、男女共同参画社会形成に向けて解決すべき課題である配偶者からの暴力についても、講義や事例検討を通じて理解を深めました。

女性関連施設における相談からは地域女性の様々な悩み、課題がみえてくるため、相談や対応の工夫に加えて、センターの事業につなげる試みも報告されました。最後の全体会では、これからの地域女性のエンパワーメントのためには、相談業務の質の向上や、相談員が果たす役割がとても重要であることが話し合われ、共にがんばろうという意欲を分かち合いました。

参加者からは、「講師がすばらしい方ばかりで参加できてよかった」「相談員のエンパワーメントにつながり、有意義だった」「自分の仕事の意義と責任を確認することができた」という感想が寄せられました。

News 4 <内閣府> 男女共同参画宣言都市奨励事業(松江市)

10月16日、島根県松江市において、内閣府との共催で男女共同参画宣言都市奨励事業「松江市男女共同参画宣言都市記念式典」が開催されました。

オープニングの松江プラバ少年少女合唱隊による合唱で幕を開けた記念式典では、松江市男女共同参画都市宣言文の宣誓が行われ、市民一人ひとりが性別にかかわりなく、ともに支えあい、いきいきと暮らしていける松江市を目指すことを誓いました。

続いて、内閣府から男女共同参画の現状や政府の取組等について報告があった後、日本女性会議2011松江大会のシンボルマーク入賞者表彰が行われました。

さらに、株式会社東レ経営研究所特別顧問の佐々木常夫氏により、「私にとっての会社・仕事・家族」と題した記念講演が行われ、家族や人との関わり方、仕事の責任や進め方についてご自身の経験をもとにわかりやすく語られました。参加者からは、「タイムマネジメントは『時間の管理』ではなく『業務の管理』であるという発想に驚いたがぜひ実践していきたい」、「家族のあり方について考えさせられた」といった感想が寄せられました。

News 5 <内閣府> 男女共同参画フォーラム(沖縄県)を開催

内閣府は10月23日、沖縄県及び全国男女共同参画フォーラム2010 in沖縄実行委員会との共催で「全国男女共同参画フォーラム2010 in沖縄」『夢をかたちに ~まじゅん ちゅくらな~』を開催しました。

主催者挨拶に続き、内閣府から男女共同参画の現状等について報告した後、(株)カルティベイト代表取締役社長の開梨香氏より「夢をかたちに」と題した基調講演が行われ、学生時代からの就労経験、その後のキャリアの転機、また、仕事を通して関わった地域おこし、人材育成を行う中で、仕事への思いを強くされた経緯をお話されました。

さらに、琉球大学准教授の内海(宮城)恵美子氏のコーディネートのもと、農家民宿津嘉山荘経営者の津嘉山千代氏、(株)アイリスエステサロン代表取締役の新城恵子氏及び(株)コンピュ-タ沖縄代表取締役の名護宏雄氏による女性の経済参画等についてのパネルディスカッションが行われ、宮古島のエコツーリズムや島おこしの報告、「育児休業後、復職した職員が、後輩へ円滑な仕事の仕方、生活の相談に応じる等、お互いに助け合う社風が生まれた。」との報告がありました。

News 6 <内閣府> 男女共同参画フォーラム(奈良県)を開催

10月29日、奈良県との共催で、「男女共同参画フォーラム in奈良」『いっしょに考えてみませんか「私らしい働き方、暮らし方」を』を開催しました。

主催者挨拶に続き、内閣府が男女共同参画の現状等について報告した後、「日経ウーマン」編集長の麓幸子氏より「女性が輝く社会の条件とは~企業、家庭、地域、そして女性自身に必要なこと~」をテーマに基調講演が行われました。麓氏は「記者」、「サラリーウーマン」、「管理職」の3つの立場から、女性を輝かせるために解決すべき「企業」、「地域・家庭」、「女性自身」の問題についてお話されました。

さらに、奈良県男女共同参画県民会議会長の音田昌子氏のコーディネートのもと、麓氏、共同精版印刷(株)代表取締役社長の近東宏光氏及び(株)呉竹総務経理チームリーダーの山際義敬氏による同テーマでのパネルディスカッションが行われ、それぞれの企業での具体的な取組を交えながら、これからの課題などについて積極的な意見交換が行われました。

来場された方々は、これからの社会での働き方、暮らし方について関心を持たれ、熱心に聞き入っておられました。

News 7 <国立女性教育会館> 平成22年度女性情報アーキビスト入門講座を実施

国立女性教育会館は、10月27日~28日の1泊2日で「女性情報アーキビスト入門講座」を実施し、37名が受講しました。海外の女性アーカイブ紹介、著作権に関する講義など、7つの講義・報告から構成された講座は、女性アーカイブの整理・保存から公開・活用までの基礎的な知識を得ることができたと受講者に好評でした。情報交換会では、アーカイブ活用の一事例として、こがねい女性ネットワークによるフォトムービー『写真でたどる小金井の女性たち』の上映が行われ、参加者、講師相互の交流が深まりました。