「共同参画」2010年 8月号

「共同参画」2010年 8月号

取組事例ファイル/団体編

財団法人 日本女性学習財団

女性の生涯学習・次世代育成をテーマに学習事業を展開

1.男女共同参画をめざす各種事業

2011年に設立70周年を迎える財団法人日本女性学習財団では、女性の生涯学習と次世代育成の振興にかかわるセミナー、研究調査、出版物の刊行などの事業を展開しています。今年度の主な事業は以下のとおりです。

まず、女性のキャリア形成支援の一環として、ライフステージごとのライフ&キャリアデザインを支援するプログラム開発を基に、女性センター等職員を対象とした研修資料を作成します。次年度以降は、この成果物を用いた研修事業を計画しています。

つぎに、財団がプログラム開発した各種セミナーを、全国各地の自治体・団体等と連携・協力し“コラボレーション・セミナー”として開催します。今年度は、子育て支援者を対象に兵庫県三木市、女子学生を対象に新潟県上越市、聖心女子大学、市民活動者を対象に茨城県水戸市の4ヵ所で行います。各プログラムは参加型学習を取り入れ、より効果の高い内容をめざしています。


  • 女子学生向けキャリア形成支援セミナーのグループ発表の様子
  • コラボレーション・セミナー(市民活動)の様子
    コラボレーション・セミナー(市民活動)の様子

その他、専門情報誌「月刊We learn」の発行、財団の活動を記録・検証し、近現代の女性の教育・学習活動史との関連で位置づける『財団70年史』の編纂、子育て支援者を対象に「関係づくり」をテーマとするDVDやブックレットの作成にも取り組んでいます。

「月刊We learn」
「月刊We learn」

「月刊We learn」9月号は、APECWLN会合の特集を予定しています。是非ご一読ください。

2.APECWLN分科会で、女性の経済参画を拓く教育システムを提案

当財団では、第二分科会「人材育成・教育」を担当します。女性たちが主体的に自らのキャリアをとらえ、経済参画していく可能性を見いだすためには、大学等の高等教育機関が、経済社会や地域社会と連携して総合的なキャリア開発支援システムを構築していくことが求められます。その教育システムについて、各国の事例を基に議論し、具体的な提案につなげていきます。なお、分科会には「グラフィックファシリテーション」を導入し、議論を「見える化」し、共有化する工夫を行い、より有意義な場づくりをめざします。

【分科会】

9月20日(月) 午後2時~4時

「女性の生涯にわたるキャリア開発を支える教育システム」

コーディネーター:

○入江直子(神奈川大学人間科学部教授)

パネリスト:

○萩原貴子(ソニー(株)人事部門ダイバーシティ開発部統括部長)

○三輪建二(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授)

○Elena Fedyashina(ロシア・非営利団体「The Committee of 20」専務)

○Patrice Braun(オーストラリア・バララット大学教授,地域の革新と創造センター次長)

○Yi Byung Jun(韓国・釜山大学教育学部教授)

財団法人 日本女性学習財団/

1941年設立。男女共同参画社会づくりをめざして女性のエンパワーメント推進のための事業を実施している。事業内容は、女性の生涯学習及び次世代育成の当面する課題について、全国的・国際的な動向を踏まえ、学習会・研修等の開催、研究調査、学習資料の刊行等情報の提供など。女性と学習・次世代育成に関する専門情報誌「月刊We learn」は、学習し活動する女性をエンパワーする最新情報の提供に努めている。