「共同参画」2010年 6月号

「共同参画」2010年 6月号

取組事例ファイル/企業編

株式会社静岡銀行

互いに支え合いともに成長できる組織の実現に向けて

従業員のモチベーション向上

静岡銀行ではワークライフバランスが社会的に注目を集める以前から、従業員のモチベーション向上のために必要であるとの判断のもと、職業生活と家庭生活の両立支援に継続的に取り組んできました。具体的には、育児休業制度や育児短時間勤務制度等子育て支援策、セレクト勤務(時差勤務)、半日休暇制度、With F制度(行員同士の夫婦が同一地域での勤務を可能とする制度)の導入など、従業員の価値観や就労感を踏まえて各種制度を整備するとともに、一人ひとりが利用しやすい環境づくりに努めてきました。こうしたなか、平成19年5月には、静岡県で初の「次世代育成支援対策推進法」に基づく認定(くるみん)を受けることができました。

最近の取り組みとしては、6月に施行される改正育児介護休業法に対応するという背景もありますが、従業員の声を反映させた利便性の高い制度にしたいという考えに基づき、育児短時間勤務制度の対象となる子を小学校就学前の子まで延長するなど制度を拡充させました。

女性の活躍支援

現在、静岡銀行では女性支店長は12名を数え、地方銀行の中で高い水準にあり、渉外や融資などの営業職務に携わる女性も350名を超える現状を踏まえると、一層の活躍支援が重要と考えています。

この意味から、支店長や役席に登用する女性の育成を目的に、マネジメント業務を行ううえで重要な問題解決能力や、リーダーシップなどを学ぶための選抜型研修を実施しています。また、職場の枠を越えて集まる「女性交流会」を開催し、既に活躍する先輩女性から経験に裏打ちされた様々なアドバイスを受けるほか、仕事と家庭の両立などの悩みについて相互に相談する機会を設け、女性が生き生きと働くために、様々な情報交換を行う場を提供しています。

女性交流会 女性交流会
女性交流会

「森のほいくえん」がオープン!

7月中旬、JR東静岡駅の近くに静岡銀行、静岡ガス㈱、静岡鉄道㈱の3社共同による事業所内保育施設「森のほいくえん」を開設します。これは、静岡銀行としても初の試みであり、育児に取り組む従業員が安心して働くことのできる環境を整備し、「仕事と家庭生活の両立」と「従業員のキャリア形成」を支援するための取り組みの一つです。

「森のほいくえん」完成図
「森のほいくえん」完成図

やりがいと充実感のある職場

最後に、最も力を入れる必要があると考えているのが職場風土作りです。職場風土の醸成は一人ひとりの意識改革が重要となります。そのため従業員全員がワークライフバランスの意味を理解し、結婚、出産、育児、介護といった悩みを抱えている方々が相談しやすい職場環境の確立を研修等を通じて目指していきたいと考えています。

今後も従業員が人生のさまざまなステージにおいて、やりがいと充実感が感じられる活き活きとした職場の実現に向け、互いに支え合い、助け合う心を大切に育むことができるよう取り組んでいきたいと考えています。

(経営管理部給与厚生グループ)

会社概要/株式会社静岡銀行

●設立:昭和18年3月1日

●本店:静岡市葵区呉服町1丁目10番地

●店舗:静岡県内168、県外22、海外5

●従業員数(単体):3,153人