「共同参画」2009年 8・9月号

「共同参画」2009年 8・9月号

取組事例ファイル/自治体編

奈良県 笑顔があふれる未来のために!

奈良県では、2006年に「なら男女GENKIプラン(奈良県男女共同参画計画(第2次))」を策定し、男女がお互いに大切なパートナーとして思いやり、ともに心豊かな生活を送ることができる社会を目指し、幅広く施策を推進しています。

なら男女共同参画週間イベント2009

本県では奈良県男女共同参画推進条例の施行日である7月1日を含む1週間を期間として、奈良県女性センターを会場に、「なら男女共同参画週間イベント」を毎年度開催しています。

今年度も男女共同参画に取り組む団体で構成される実行委員会が中心となって、「女(ひと)と男(ひと)分かちあい つながる希望 参画社会」をテーマに「なら男女共同参画週間イベント2009」を開催しました。期間中は(有)ビッグイシュー日本編集長の水越洋子さんを講師に迎えた記念講演や、実行委員会参加団体によるパネル展示や啓発劇、トーク&ディスカッションが行われ、多くの来場者がありました。

仕事と生活の調和の推進

昨年度は男女共同参画推進連携会議、内閣府、奈良県男女共同参画県民会議との共催で、「仕事と生活の調和」県民フォーラムを開催しました。(株)ワーク・ライフバランス代表取締役社長の小室淑恵さんの基調講演の他、東京大学大学院准教授の瀬地山角さんをゲストコメンテーターに、男女共同参画推進連携会議議員の内海房子さんらをパネリストに迎えパネルディスカッションを行いました。また、県民会議が中心となって実施した「子育て世帯における仕事と生活の調和実態調査」の結果を報告し、仕事と生活の調和の実現に向けた提言を行いました。

男性の家事時間15分アップキャンペーン

平成18年に行われた社会生活基本調査によれば、本県の女性の家事関連に費やす時間(家事時間)は全国で最も長い反面、男性は全国で5番目に短く、女性は家事に対して負担感を強く感じ、出産や就労への意欲をそぐ一因になっていると考えられます。そこで、今年度は男性の家事参加を啓発し、女性の家事の負担感の軽減とワーク・ライフ・バランスを推進するために、まずは男性の家事時間を1日あたり15分増加させることを目標に、男性が家事に取り組んでいる姿を撮影した写真とメッセージを募集します。応募作品の一部は、県内商業施設等で展示する他、県ホームページにも掲載する予定です。

しない、されない、デートDV

ドメスティック・バイオレンスの予防啓発の一環として、「高校生のための『しない、されない、デートDV』」を発行しました。作成にあたっては教育委員会とも協議を重ね、高校生にわかりやすい内容になるように努め、県内高等学校等の新入生全員を対象に配布しました。各校においては授業やホームルームでの活用を通じて啓発を進めています。

  • 「なら男女共同参画週間イベント2009」記念講演の様子
  • 「仕事と生活の調和」県民フォーラムでのパネルディスカッションの様子
  • デートDV予防啓発リーフレット「高校生のための『しない、されない、デートDV』」

奈良県は紀伊半島の中央に位置し、大阪府、京都府、和歌山県、三重県に囲まれた海のない内陸県です。県内には「法隆寺地域の仏教建造物」、「古都奈良の文化財」、「紀伊山地の霊場と参詣道」の3つの世界遺産があり、毎年多くの観光客が訪れます。また、2010年は「平城京」遷都から1300年目にあたります。これを記念し、奈良県では、2010年1月から県内各地で平城遷都1300年を祝祭する様々な記念イベントを展開します。