「共同参画」2009年 8・9月号

「共同参画」2009年 8・9月号

特集

男女共同参加週間の主要行事について
Part 2 男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰及び女性のチャレンジ賞・支援賞・特別部門賞
内閣府男女共同参画局総務課

男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰は、多年にわたり男女共同参画社会に向けた気運の醸成等に功績のあった方や、各分野において実践的な活動を積み重ね、男女共同参画の推進に貢献してきた方などを内閣総理大臣から表彰するものです。

6月26日、総理大臣官邸において、麻生内閣総理大臣及び小渕男女共同参画担当大臣の出席のもと、男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰及び女性のチャレンジ賞・支援賞・特別部門賞の表彰式が行われました。

本年度の受賞者とそのご功績は以下のとおりです。(50音順・敬称略)

<男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰>

池田 守男
池田 守男
株式会社資生堂相談役(神奈川県)

株式会社資生堂の社長、会長として、女性が自立し、活躍できる社会を目指し、企業内保育所を設置するなど、女性が働きやすい環境整備や女性の能力発揮のために尽力されました。

内閣府男女共同参画推進連携会議議員等として、男女共同参画社会づくりに向けた国民的な取組の推進にも、その手腕を発揮されています。

また、日本経団連少子化対策委員会委員長として、少子化対策に取り組まれる一方、民間の主体的かつ積極的な行動を意図して設立された「次世代のための民間運動~ワーク・ライフ・バランス推進会議~」の代表幹事を務め、次世代育成支援に高い見識をもって、その活動をリードされています。

さらに、教育再生会議座長代理、また教育再生懇談会委員の立場から、社会総がかりでの子ども、家庭への支援の仕組みづくりと環境整備の必要性を訴求するなど、少子化対策、ワーク・ライフ・バランスの推進、教育といった切り口からも、男女共同参画の推進に大きく寄与されています。

甲斐 カズ子
甲斐 カズ子
宮崎県地域婦人連絡協議会顧問(宮崎県)

宮崎県地域婦人連絡協議会会長として、男女共同参画社会の実現を目標とし、8年間にわたり、県下の婦人会を統率し、女性の地位向上と女性の社会参画の促進に尽力されました。特に、子育て支援、交通安全、健康増進などの活動に積極的に取り組まれました。

全国地域婦人連絡協議会常任理事を務め、地方の婦人会の声を代弁するなどして、全国の婦人会活動の活性化にも寄与し、男女共同参画の推進に貢献されました。

また、永年にわたり、西米良村社会教育委員や、人権擁護委員を務め、人権相談などの社会貢献活動などにも精力的に取り組まれました。

さらに、NPO法人みやざき男女共同参画推進機構理事を務め、県の男女共同参画社会づくりの推進拠点である宮崎県男女共同参画センターの運営に携わり、男女共同参画の推進に大きな役割りを果たされました。

加藤 愛子
加藤 愛子
愛知県女性団体連盟会長(愛知県)

永年にわたり、民生委員・児童委員として、地域の児童福祉に尽力され、また、愛知県地域活動連絡協議会会長として、家庭及び地域において、児童の健全育成を図るため、児童館活動や公園遊具の安全点検など、様々な地域活動に積極的に取り組まれました。

愛知県女性団体連盟会長として、「あいち男女共同参画のつどい」を始めとする様々な啓発事業や海外との交流事業、災害時の支援事業、社会福祉事業などを、役員や会員を率いて、積極的にその活動をリードし、男女共同参画の推進に大きく貢献されました。

さらに、財団法人あいち男女共同参画財団の理事、また、15万人の会員数を誇る愛知県女性団体連盟会長として、財団主催の中部圏唯一の国際映画祭でもある「あいち国際女性映画祭」の県民への普及に尽力され、映画祭が女性監督躍進の場として定着するなど、男女共同参画の推進に寄与されました。

田中 裕子
田中 裕子
株式会社夢工房代表取締役(兵庫県)

「家庭をもつ女性が、子育てや家事をしながら働ける理想の会社をつくりたい」と、女性だけのコンピュータ・ソフトウェア会社を設立し、女性が継続就業できる柔軟で多様な働き方を提供してきました。後に男性社員も雇用し、男女共の「仕事と生活の調和」に配慮した職場づくりを実践しています。

兵庫県経営者協会「女性産業人懇話会」副代表幹事や幹事として、県下の働く女性の継続勤務や管理職登用への働きかけを行政と協力して行い、また、神戸商工会議所の女性経営者クラブの理事として、機会あるごとに経営者に女性の活用を働きかけています。

さらに、県の在宅ワーク支援事業を通じて、在宅ワーカーをネットワークして自立の支援活動や、大学等で講座を担当し、女子大学生のキャリアデザインについてのアドバイスを行うなど、ほかにも様々な講演会活動などを精力的に行い、女性の生き方や働き方などについて広く社会に発信し、男女共同参画の推進に貢献されました。

中村 富美子
中村 富美子
元足立区女性団体連合会会長(東京都)

足立区女性団体連合会会長等として、女性フェスティバルなどの啓発活動を積極的に展開し、男女共同参画社会づくりの機運の醸成に尽力されました。また、そうした活動が自治体の枠を超えて男女共同参画条例を考えるネットワークの結成につながるなど、足立区及び東京都における男女共同参画の推進に大きな役割を果たされました。

足立区男女共同参画社会推進条例制定のための委員等として、同条例制定や4度にもわたる足立区の女性行動計画策定などに大きな貢献をされました。 さらに、足立区女性総合センター開設10周年記念事業シンポジウムで女性に関心の高い環境問題を取り上げたり、「安全・安心なまちづくり女性フォーラムINあだち」における防災問題では、地域に密着した女性が主役となるネットワークづくりの必要性を訴えるなど、様々な啓発活動を積極的に行い、男女共同参画の推進に寄与されました。

表彰式
平成21年度男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰
及び女性のチャレンジ賞・支援賞・特別部門賞表彰式
平成21年6月26日 於:総理大臣官邸

成田 宏子
成田 宏子
前青森県男女共同参画推進協議会会長(青森県)

昭和31年から公立小学校教諭として活躍、青森県女性校長・教頭会会長、青森市小学校長会会長、青森県小学校長会副会長などを務め、広域的な女性教員相互のネットワークづくりなどに尽力されました。

また、職業を持って活躍する女性が中心となって活動する「日本BPW連合会青森クラブ」会長や「青森県婦人団体連絡会(後の青森県女性団体連絡会)」会長を務め、働く女性の利益を促進し、女性の社会的地位と職業水準の向上や、働く女性の親交と理解を深めるための活動に取り組まれました。

青森県男女共同参画推進協議会会長として、県内各自治体への意識啓発、各団体や個人の活動の支援などを積極的に行い、県内における男女共同参画を推進する牽引役として大きな役割を果たされました。

さらに、青森県男女共同参画審議会委員として、「新あおもり男女共同参画プラン21」策定に大きな貢献をされました。

原 ひろ子
原 ひろ子
城西国際大学大学院客員教授(東京都)

国内のみならず、アジアをはじめとする海外におけるNGO活動を積極的に展開し、人身売買撲滅に関する活動や、女性の人権保護に関する様々な活動を行うなど、本分野において大きな役割を果たされました。

また、総理府男女共同参画審議会委員や内閣府男女共同参画会議議員等として、男女共同参画社会基本法や政府の男女共同参画基本計画の策定及びその推進に貢献されました。

内閣官房長官の私的懇談会である「アフガニスタンの女性支援に関する懇談会」会長として、アフガニスタン復興支援を進めるに当たっての、女性のニーズに配慮した支援の在り方についての検討、提言の取りまとめに貢献されました。

さらに、日本学術会議会員等として、研究機関等における女性科学者の環境改善や女性研究者の増加促進の検討などに尽力されました。

樋口 惠子
樋口 惠子
特定非営利活動法人高齢社会をよくする女性の会理事長(東京都)

NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長として、男女共同参画の視点から、より望ましい高齢社会形成のための各種活動を積極的に展開するなど、男女共同参画の推進に貢献されました。

総理府男女共同参画審議会委員等として、男女共同参画社会基本法制定などに大きな貢献をされ、また、内閣府男女共同参画会議各種専門調査会会長等として、仕事と子育ての両立支援策に関する提言のとりまとめや、女性のチャレンジ支援策推進の提言の審議などに尽力され、男女共同参画社会実現のため重要かつ緊急の課題について、具体的で実効ある解決策の提言の発信に大きな役割を果たされました。

さらに、「女性と仕事の未来館」館長を務め、働く女性や働きたい女性の支援などに積極的に取り組み、男女共同参画の推進に大きな貢献をされました。

福原 啓子
福原 啓子
特定非営利活動法人かながわ女のスペースみずら代表理事(神奈川県)

NPO法人「かながわ女のスペースみずら」代表理事として、永年にわたり、ドメスティック・バイオレンスやセクハラ、外国籍女性への援助など、女性が抱える問題が社会的に広く認知される以前から、切実な問題に悩む多くの女性を支援する活動を、積極的に行っており、その先進性で県内のみならず、全国的な活動をリードされてきました。

こうした経験や事例をもとにした著書やシンポジウムなどの様々な活動を通じ、ドメスティック・バイオレンスなどの対策の必要性や被害者等の支援に関する啓発に努め、社会の認識や被害者支援等の取組みの改善などに大きな影響を与えています。 また、行政とも協力をし、その活動を通じて男女共同参画の推進に寄与しておられます。

藤井 絢子
藤井 絢子
滋賀県環境生活協同組合理事長(滋賀県)

琵琶湖の水質汚濁問題を出発点に、市民の立場から、女性が中心となって廃食油を回収し、汚染の少ない石鹸に加工する「リサイクルせっけん」活動モデルや、農村の休耕田等で菜の花を栽培し、採取した油を燃料として活用する「菜の花プロジェクト」を立ち上げるなど、環境保全や地域の活性化に貢献する活動モデルを構築し、全国に活動の輪を普及させています。

こうした、日常の生活から生じる環境負荷を低減し、それを、地域活性化にもつなげていくという環境保全活動は、女性に関心が高い分野であり、本分野において、主導的な立場で活動に取り組むだけではなく、他の地域のモデルとして積極的に普及・支援活動を行い、全国的な活動に発展させるなど、本分野におけるロールモデルとして、男女共同参画の推進に大きく貢献されています。

水上 幸衛
水上 幸衛
財団法人ふくい女性財団理事長(福井県)

財団法人ふくい女性財団役員として、女性の健康問題に取り組むなど、財団の新たな活動を積極的に展開し、また、新潟県中越地震に際しての義援金募金活動や子育て支援事業に積極的に取り組まれました。

また、漁協組織の発展のためには男女が協力して取り組むことの大切さを訴え、福井市漁協婦人部を組織し精力的に活動しています。

福井県漁協女性部連合協議会会長等として、平成9年に発生したロシアタンカー油流出事故をきっかけに、「海や川をきれいにする運動」の啓発事業を積極的に展開されたほか、食育や地産地消推進などを図るための活動を積極的に行っています。

さらに、女性漁業士などの、漁業に従事する女性の育成に積極的に取り組むなど、水産業分野における男女共同参画の推進に大きく貢献されています。

和田 智恵子
和田 智恵子
湊漁業協同組合女性部部長(京都府)

湊漁業協同組合女性部部長として、地域特産品の加工品開発及び生産販売の定着に尽力され、その努力と成果が、漁協女性の就労拠点となる総合水産総菜加工施設の建設に結びつくなど、地域漁村女性が主体的に漁家経営に参画し、経済的に自立する道が切り拓かれました。

京都府漁協女性部連合会会長等として、リーダーとしての役割を積極的に果たし、漁業に携わる女性の意見を汲み上げ、それを意思決定の場に反映させることにより、女性がいきいきと生活できる地域づくりを目指すなど、水産業分野における牽引役として、男女共同参画の推進に大きく貢献されました。

また、水産加工技術が優れていること等から、京都府初の女性漁業士に認定され、漁村女性の社会的評価及び地位の向上を図るとともに、後進の育成指導に尽力されました。

6月26日の表彰式の模様

<女性のチャレンジ賞・支援賞・特別部門賞>

(1)女性のチャレンジ賞(女性の個人及び女性団体・グループを対象)6件

特定非営利活動法人NPOカタリバ
特定非営利活動法人
NPOカタリバ(代表理事:今村 久美)(東京都)

2人の女子大学生が、自分の経験をもとに学生たちに最初の一歩を後押しするきっかけづくりが必要と考え始めた活動です。

活動の中心は、大学生や専門学校生を中心としたボランティアスタッフが自らの経験や体験を基に高校生と直接対話するキャリア教育授業、いわゆる「カタリ場」です。

活動の結果、最近は「カタリ場」を生徒指導の一環として積極的に授業に組み込む高校が増加しています。

また、この活動を通して培ったノウハウを活用し、法人向けにイベント運営や企業研修、人材育成プログラム等を手がけているほか、現場の教師、教育産業関係者、教育問題等に関心が高い社会人、学生などを中心に、勉強会や交流会等のイベントも実施されています。

苅田町女性農業機械オペレーターグループ
苅田町女性農業機械オペレーターグループ
「グリーンズ」(会長:西田 美恵子)(福岡県)

自ら大型特殊免許や牽引免許、農業機械士の資格を取得した専門的な知識を持つ農業女性たちが2002年に設立したグループです。

高齢農業者等が管理できなくなった圃場や、大規模な営農組合では管理が難しい条件の悪い零細農地の農作業を受託するとともに、休耕田を利用した農作物の生産を行ったり、最近では町の特産品であるお菓子の材料の紫芋の契約栽培をして地域の農地保全や農業振興に大きく貢献されています。

また、地域の小学校で生産から販売まで一貫した体験学習を行う食育活動にも積極的に取り組んでいるほか、地域の子ども達に、地域の食材を使った素朴な郷土料理の素晴らしさやおいしさを体感させることで、地産地消の推進や将来の農業の後継者等の育成にも繋げています。

増田 恭子
増田 恭子
(富士宮駅前通り商店街振興組合理事長)(静岡県)

駅前通り商店街のおかみさんのリーダーシップをとり「おかみさんの会」を結成しました。

積極的に勉強会を開き、商店街探訪マップの作成をきっかけに、市民の目線で街を楽しむ、月1回の「十六市」の定期開催を実現させるなど、手作りの活動で商店街の活性化に寄与してきました。

また、国内最大級の物産展では、富士宮市を焼きそばを通じて全国に広くPRし、地元物産品の魅力発信に努め、「食」においても地域ブランドの確立に貢献されました。

このほか、子どもの一時預かりや食育ミニキャンプの実施、空き店舗活用の授産製品販売と工房、障害児の学童保育を障害福祉サービス事業所と連携して提供しています。また、小、中学校総合学習への指導も全国的に名をはせています。

このような活動が評価され、静岡県内女性初の商店街振興組合理事長をはじめ、様々な役職に就任されています。

光畑 由佳
光畑 由佳
(モーハウス代表(モネット有限会社代表取締役))(茨城県)

自身の電車内での授乳体験をきっかけに、デザイン性が高く外出時に着用でき、かつ授乳時に肌が露出しない、実用性を備えた授乳服の製作・販売を始め、2001年に法人化しました。

会社では、女性の子連れ勤務を実現しているほか、勤務時間・勤務日等の設定を柔軟に運用することで、子育て中の女性が育児と仕事を両立できる就労環境を整えています。

また、出産・育児をテーマとしたイベント・セミナー等を開催し、助産師などの育児専門家と母親をつなぎ、より良い出産・育児環境の整備に努めています。

さらに、講演やテレビ出演等を通じて、女性が子育てを楽しみ、また子育てと仕事を両立できる新たなライフスタイルの提案も行っておられます。本号のスペシャルインタビューをご覧下さい。

山口 絵理子
山口 絵理子
(株式会社マザーハウス代表取締役)(埼玉県)

大学時代に開発途上国支援に興味を持ち、その後世界最貧国のひとつであるバングラデシュ人民共和国に単身で飛び込みました。

そして、現地の素材であるジュートという麻の一種を生かしたバッグを、現地の工場で、現地雇用のスタッフで製品化し、それを日本で販売することで、その国の人々が自立できる体制を目指して「株式会社マザーハウス」を設立しました。

ビジネスを通じた国際貢献、妥協しない品質・商品基準、地球環境への配慮などの企業理念のみならず、そのデザイン性からも多くのファンを獲得することに成功しています。

また、若手社会起業家としても注目を集めており、新聞や雑誌などへの掲載や講演等も行っておられます。

レディース100年の森林業グループ
レディース100年の森林業グループ
(代表:鷹嘴 充子)(北海道)

不在地主が所有する山林が売りに出されたことがきっかけとなり、10人の女性が山林所有者となって、北海道内初の女性林業グループとして発足しました。

自ら枝打ちや下刈り作業を行いながら、自己研鑽と地域環境づくりのため森林・林業に関する視察研修を行うとともに、自らの森を会員や他のグループなどとの交流の場にするため「実習林」とし、地場産カラマツを利用したログハウスを建設し、研修の場としています。

また、森林ボランティアグループとの植樹や漁協女性部との「お魚殖やす植樹運動」など他の分野との交流、地域の親子や子どもたちを対象とした森林教室の開催、公共施設等への花壇の設置を行うなど、地域環境づくりの活動を積極的に行っておられます。

(2)女性のチャレンジ支援賞(団体・グループを対象)1件

財団法人厚生年金事業振興団大阪厚生年金病院
財団法人厚生年金事業振興団大阪
厚生年金病院(院長:清野 佳紀)(大阪府)

出産後、退職を余儀なくされることが多い女性医師等の問題にいち早く取り組み、働きやすい職場環境を整備しています。 育児休業、出産休暇、子育て支援休暇等の制度を設け、正規職員のみならず研修医などの契約医師や臨時職員にも制度の適用を認めています。

また、院内保育所と病児保育室を設置したほか、近隣の保育所と連携して利用できる応援体制をとり、希望者にはフレックスタイム制により残業・当直なしの勤務体制とするなど、多岐にわたる支援を行っておられます。

さらには、充実した研修体制を整え、職員の働く意欲を高めたり、ワーク・ライフ・バランスを考える委員会を設置したりするなど、子育て支援以外の労働環境の整備にも努めておられます。

(3)女性のチャレンジ賞特別部門賞(女性の個人及び女性団体・グループを対象)5件
(平成21年度の特別部門は「安心して暮らせる地域づくり」)

行きまっせ!消費者啓発グループ「てくてく」
行きまっせ!消費者啓発グループ「てくてく」
(代表:谷 京子)(兵庫県)

高齢者が悪質な訪問販売のターゲットになり、消費者被害に遭うケースが後を絶たないことから、被害を未然に防ぎ、消費生活の主体者としての自立支援を目指して、兵庫県川西市消費生活センターと協働で、高齢者や高齢者を見守る立場の人を対象とした出前講座を実施しています。

講座は、演劇を取り入れ、高齢者にも分かりやすく楽しみながら学習できるように工夫しています。これまでの実績は延べ100回を超え、毎年2月に行う新作発表会では、会場が満席になる程の来場者があり、飽きさせない進行で大いに盛り上がりを見せています。

また、兵庫県くらしのクリエーター活動やテレビ出演などを通して、全国に向けての消費者啓発にも多大の貢献をされています。

亀井 静子
亀井 静子
(特定非営利活動法人生ゴミリサイクル亀さんの家理事長)(三重県)

看護の仕事一筋の生活を送っていましたが、50歳を過ぎた頃に自宅を「宅老所」として地域のお年寄りの憩いの場に開放しました。

自由に楽しく集まるだけではなく、できればお年寄りに生き甲斐を感じてもらいたいという思いから、生ゴミの堆肥化に挑戦し、2004年NPO法人を発足させました。

その後、堆肥を使っての有機野菜作りにも取り組み、出来た野菜を地元のレストランや直売所などに販売し、売上を会員であるお年寄りに還元することで、より一層の生き甲斐とすることに成功しています。

また、最近は、お年寄りとともに地元の小学校への環境出前授業を行うなど、地域においてお年寄りと子どもたちとがふれあう機会も提供しています。

特定非営利活動法人 さんかくナビ
特定非営利活動法人さんかくナビ
(理事長:貝原 己代子)(岡山県)

DV対策に取り組み、民間シェルターの運営、DV相談の実施、DV被害者及び同行児童等の支援活動、DV被害者の支援者の育成のほか、自助グループの運営、被害者を対象としたIT技術講習の実施、DV防止・被害者支援等に関する各種講演活動等、様々な活動を実施しています。

特に、早い時期からデートDV被害者支援と予防啓発活動に力を入れており、弁護士や医療関係者等とともにグループを立ち上げ、研究事業による実態の把握、若者に身近なインターネット掲示板を活用した相談の継続実施、教育現場での講演活動等の活動を展開されています。

三上 公子
三上 公子
(特定非営利活動法人活き粋あさむし事務局長)(青森県)

保健師だった行政での経験を生かしながら、NPO法人の事務局長として、ヘルシーコミュニティ形成に取り組んでいます。

特に、NPO活動におけるコミュニティレストラン「浅めし食堂」は、栄養バランスがとれた日替わりメニューと温かい雰囲気により近隣の高齢者が多数利用し、地域の食文化の伝承、高齢者の憩いの場づくり、地産地消等の面で貢献しています。

ほかにも、地域子ども教室、高齢者・障害者世帯などへの弁当配達、遊休農地を利用した「いきいき農園」、ヘルシーツアー等を手がけるなど、「健康」をキーワードに地域が求める活動を幅広く展開しています。

さらには、全国の保健師を対象とした研修や講演活動を各地で実施し、専門雑誌への掲載も行っておられます。

吉村 憂希
吉村 憂希
(特定非営利活動法人青少年育成審議会JSI理事長)(大阪府)

コンビニにたむろする子どもたちの相談にのったことがきっかけとなり、止まり木となる自立支援のフリースクール等を作り、2000年にはNPO法人を結成しました。

「まちづくりはひとづくり」という理念に基づき、子育て支援や子どもの自立支援、青少年健全育成、防犯や防災のための諸活動を展開することにより、心豊かで安全かつ安心できるまちづくりを担う、全世代にわたる「市民の自立」のための総合的支援を行っています。

具体的には、地域と子どもたちを繋ぎ、あいさつや交通マナー、災害時の避難方法を学ぶプログラム実施、救命指導、子育てや健全育成のための地域力向上やサークル支援、問題解決のためのプラン作り、啓発のための講演や講座を全国各地で展開されています。

表彰式における代表者挨拶