「共同参画」2008年 12月号

「共同参画」2008年 12月号

行政施策トピックス/国の施策紹介 TOPICS Part1

女性国家公務員の採用・登用状況について 内閣府男女共同参画局推進課

政府は、平成16年4月、女性国家公務員の採用の拡大について、22年度頃までの政府全体としての女性採用者割合の目安として、Ⅰ種試験の事務系区分については30%程度、その他の試験についてもできる限りその割合を高めること等を申し合わせ、積極的な取組を推進してきました。

平成17年末に閣議決定した男女共同参画基本計画(第2次)においても、この目標を明記するとともに、仕事と家庭生活の両立支援等、女性国家公務員の採用・登用拡大のための取組を一層推進することとしております。

また、本年4月に策定された「女性の参画加速プログラム」(平成20年4月8日男女共同参画推進本部決定)においても、重点分野の一つとして公務員を取り上げ、戦略的な施策を実施しているところです。具体的には、政府全体として、本省課室長相当職以上に占める女性の割合を、22年度末に少なくとも5%程度とすることを目指して、女性職員の登用を積極的に進めるとともに、各府省においても、「女性職員の採用・登用拡大計画」等に、本省課室長相当職以上に占める女性の割合を現在の割合より少なくとも3%程度を基本として増加するという数値目標を設定し、きめ細かで具体的な行動計画とすべく充実・見直しを行うこと等が決定されました。

これらに基づき、政府として取組を進めており、現在の女性国家公務員の採用・登用状況は以下のとおりとなっています。

(1)女性国家公務員の採用について

1.平成20年度の採用状況

平成20年度の国家公務員採用者(I種試験等)に占める女性の割合は21.7%であり、19年度に比べ0.2ポイント減少。また、事務系区分についても、24.2%であり、19年度に比べ0.9ポイント減少しています(図表1参照)。

2.平成21年度の採用内定状況

平成21年度の国家公務員採用者(I種試験等)の内定者における女性の割合については、全体で25.6%と20年度採用者における割合から3.9ポイント増加しており、事務系区分では30.1%と20年度事務系区分採用者における割合から5.9ポイント増加しています。この結果、前述した事務系区分についての22年度頃までの目標を達成する見込みとなりました(図表1参照)。

(2)女性国家公務員の登用状況について

1.平成18年度の登用状況

平成19年1月現在の本省課室長相当職以上における女性の割合は1.9%であり、18年1月現在よりも0.2ポイント増加しています(図表2参照)。

2.「女性の参画加速プログラム」に基づく女性国家公務員の登用の拡大についてのフォローアップ調査結果について

前述した「女性の参画加速プログラム」を受けて、平成20年10月現在、既に女性国家公務員の登用目標値を設定ている府省は6府省(内閣官房、人事院、内閣府、総務省、環境省、防衛省)であり、具体的な改定内容については図表3のとおりです(図表3 参照)。

また、各府省においては、数値目標設定以外にも、保育所設置の検討、超勤縮減、テレワークの試行、アドバイザー制度やメンター制度、キャリア形成支援など、様々な取組を行っています。

女性国家公務員の採用については、順調に増加傾向にある一方で、登用については、その増加は必ずしも十分とは言えません。今後とも、女性国家公務員の採用・登用拡大のため、政府全体として取り組んでいきます。

なお、これらの資料につきましては、以下の内閣府男女共同参画局HPからご覧になれます。

http://www.gender.go.jp/kaigi/danjo_kaigi/gijisidai/ka30-s.html

図表1 国家公務員採用Ⅰ種試験等の申込者・合格者・採用者に占める女性の割合の推移