「共同参画」2008年 9月号

「共同参画」2008年 9月号

取組事例ファイル/その1 自治体編

鳥取県  【「心豊かに、いきいき暮らせる社会を目指して」~ワーク・ライフ・バランスの実現】

担い手となってくださる企業の発掘

国では「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」や「仕事と生活の調和推進のための行動指針」が策定され、ワーク・ライフ・バランスの取り組みが注目を集めるようになってきました。

鳥取県においても男女共同参画社会の実現とともに、仕事と生活の調和の実現は急ぐべき課題との認識の下、平成16年2月に、仕事と家庭の両立に配慮しながら、男女ともに働きやすい職場環境づくりに積極的に取り組んでいる企業を認定し、広く紹介する、男女共同参画推進企業認定制度を創設しました(平成20年8月現在;181事業所)。

本年度は、これら認定企業の中から特に意欲的な取り組みを推進している企業を公募し、表彰するとともに、今後様々な機会で広報、啓発活動などワーク・ライフ・バランスの推進に協力いただくこととしています。

行政サイドの連携

また、ワーク・ライフ・バランスの実現、推進は、労働、子育て支援など様々な分野が連携し、取り組むべき課題であることから、これを全庁的に推進するため、本年4月に関係部局による庁内研究会を立ち上げました。現在はこれに労働局も加わり、推進策の検討など連携を図りながら進めています。一方、企業や地域などで理解者を広げていくことが必要であると感じています。

鳥取県男女共同参画センターの開設を記念して、平成14年から毎年4月29日に開催されている「よりん彩記念日フォーラム」は、これまで女性を中心に実行委員会を組織し、企画、実施されてきました。しかし、今年のフォーラムの開催に当たっては、上記の問題意識のもと新たな取組が試みられました。一つは、実行委員会の中に企業関係者として認定企業の方が入ったこと。二つめは、実行委員会の委員長を7回目にして初めて男性が務められたことです。また、今年11月には、認定企業、労働団体、大学、地域の活動団体等による実行委員会を構成し、ワーク・ライフ・バランス実現の気運を醸成すべく、シンポジウムの開催を予定しています。

今後、あらゆる場面で、企業や地域等の関係者も含めた「ゆるやかなネットワーク」が形成されるよう働きかけていくとともに、企業や地域などでの理解者を増やし、本県におけるワーク・ライフ・バランスの実現が着実に進むよう取り組みをさらに進めていきたいと思っています。

(企画部男女共同参画推進課)

  • パネルディスカッション。
    パネルディスカッション。
  • グループ討議。
    グループ討議。

鳥取県の概要/日本列島本島の西端に位置し、北は青く澄み渡る日本海に面し、南には中国地方最高峰の大山(だいせん)をはじめ緑豊かな山々が連なっています。こうした環境の中、二十世紀梨をはじめ数々の農産物が生産され、新鮮な海の幸が水揚げされます。気候は比較的温暖で、四季の移り変わりは鮮やかです。台風などの自然災害も少なく、気象条件には恵まれています。また、古くから日本海を隔てた対岸の国々と交流があり、環日本海時代の拠点づくりを進めています。