女性首長大集合! -地域・子育て・男女共同参画-

皆さんこんにちは。

本州の西の一番端の山口県の宇部市から参りました。宇部市長にこの7月に就任をいたしまして、ちょうど今日で5か月になるところでございます。山口県会議員を10年、その前に宇部の市会議員を1期4年やりまして、14年の議員活動をやった上で市長になりました。市長はおもしろい、やりがいがあると、そのように実感をしております。勿論、財政の厳しい時代で、課題が山積して、本当に大変ですが、住民との共感という言葉が先ほどから出ていますように、身近に人々と一緒に政治がつくる、それを実感しながら、日々、行政運営をやっていけるというのは、議員の時代にはないやりがい感を持っております。

私は、実は20年前に、山口県宇部市に夫について移住というかUターンをいたしました。出身は東京都世田谷区でございますが。そういったよそから来て、よそのまちで、ここまで政治にかかわるということは、それこそ私も全く考えておりませんでした。子ども2人目を産み、そして、子育てする中で、宇部のまちって、こんなにたくさんのいいものがあるんだと。でも、こういったところをもっとよくしたら、もっともっと暮らしやすくなるんじゃないかと、そういったことを市民活動の中でいろいろやり始めました。そのうちにだんだん「それじゃ、市議会でそういったことを言ったら」「県議会に出たら」というようなことで、だんだん後に引けなくなりまして、今日に至りました。そういった意味で、暮らしと政治を、まさに直結するものということを身をもって体験してきているところでございます。

きょうは、限られた時間なので、ペーパーにまとめさせていただきましたが、私のようによそから来た者が見ても、この宇部市の底力はすごいなという自慢も書かせていただきましたが、今日の地方自治がどうあるべきか、その大きなヒントになることがあると思っております。

それはネットワーク、連携です。宇部市は、約半世紀以上前、戦後の経済復興の中で大変厳しい公害に見舞われました。炭鉱のまち、石炭のまちから経済を興す中で発生した降下ばいじんの被害でした。当時、記録で残る限りでは、1951年「降下ばいじん世界一」という大変不名誉な記録を達成してしまった。そこで、公害を克服するために、市民も、企業も、大学も、そして勿論市役所も頑張りました。それが後に、97年、国連環境計画から公害克服の「宇部方式」として、グローバル500賞を受賞しました。まちに住む人々が、様々なセクターが協力し、ネットワークして課題解決する仕組みづくりに成功いたしました。今日なら当たり前の産学公連携ですが、半世紀以上も前にこの仕組みをつくり得たのです。そして、誰一人公害認定患者を出さなかったことは、すばらしい歴史だと思っておりますし、この手法こそ、今日の地球温暖化問題、あるいは男女共同参画、そして、まちづくりに生かすべきだと思っております。

今、宇部市は、市長女性、教育長女性、ここに書いています老人クラブ連合会も女性、そして子ども会連絡協議会の会長も女性と、女性の進出が広がっております。そして、審議会・委員会等も35.5%。そして、私はマニフェストに、4年後には50%、半々にするという決意も示しているところです。今は、DV防止のための計画もつくっているところです。中国地方初の男女共同参画宣言都市。10年以上たって、ここまで到達いたしました。これも国挙げての政策の賜物だと思っておりますし、住民力、市民力は非常に大きな鍵になると思いますので、共に頑張ってまいりましょう。

本日は、どうもありがとうございました。