男性にとっての男女共同参画シンポジウムin とっとり 報告・開催概要
- 4 「夫には仕事で評価されてほしい」と期待し続ける妻
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安藤：
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育児休業の取得を会社が認めたのに、妻が「私がやるからいいのよ。それより早く支店長になって」と言って取らせてくれなかった、という話を聞いたことがある。
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浜田：
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女性の意識を変えないといけないケースだと思う。
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萩原：
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女性の意識が変わらないと、男性に求められるものがどんどん増えていく。
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安藤：
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FJの活動でも、イクメンが増えないのは女性の意識が要因だと感じることがある。
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浜田：
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どんどんハードルを上げるのではなく、何かをどこかで諦めるということが必要だと思う。
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萩原：
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仕事の評価について、年齢が上がると男女の意識差が大きくなるということだが、イクジイ・イクバアの話と関係してこないだろうか。
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安藤：
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男性の育休取得を、祖父母から反対されるケースもある。
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浜田：
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家族のあり方は両親がモデルになっていて、他のケースを知らないことが多い。父は高度経済成長期のサラリーマン、母は専業主夫、という家庭で育った人がまだ多い。
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安藤：
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固定的な価値観に捉われないロールモデルがもっと認知されると良いと思う。先日、専業主夫をやっている会員の男性が奥さんを連れてきた。夫が妻を紹介して「うちの主人です」と言い、妻が夫を紹介して「家内がお世話になっています」と挨拶された。そういう男女のあり方が増えていると思うし、情報化されればいいと思う。
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萩原：
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ロールモデルは大事だと思う。自分が就職をした時の決め手は女性の副社長がいたこと。頑張れば自分も副社長、あわよくば社長になれるかもしれないと思う。あと、子どもを保育園に送るお父さんは、保育士が男性だとホッとするという話を聞いたことがある。そういう時代になってきている。
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浜田：
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先日取材した会社だが、「ワーク・ライフ・インターン」というのがある。
女子学生が仕事をするだけではなく子どもを産んで働くことを体験する必要があるということで、働く母親の家にインターンに行く。割安で学生にベビーシッターを頼めるので、母親にもメリットがある。これを結びつけたのはいいアイデアだと思う。
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安藤：
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FJでも、「ファザーリングホームステイ」という、似たような取組をしている。
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萩原：
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男性の意識の具体例については、家庭環境が影響しているということが見えてきている。では、次のデータを見てみたい。
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浜田：
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この20代の男性は、どういう家庭に育ったのだろうかと思ってしまう。
育った環境で全然違うと思った。
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安藤：
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自分も厳格な家庭に育ったが、スイッチを切り替えられるかどうかだとも思う。
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萩原：
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安藤さんのスイッチが切り替わったきっかけは何だったのか。
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安藤：
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妻に家出されたこと。「教育的スイッチ」と言えばいいか、そういうことをしてくれたおかげで今があると感謝している。保守的な意識だったらそういうこともしなかったと思う。
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浜田：
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男性が育休を取ることには、スイッチを入れる意味もあると思う。例え2週間でも試しにとってみると、大変だけどいいこともある。自分の夫の話だが、これまでは家に自分がいてもママを待っていた子どもが、ある時、ママより先に「パパ～」と言って自分に飛びついたりした。こういうことが、ものすごい達成感になるようだ。
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安藤：
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子どもはやはり、一緒にいる時間が長く、愛情をもってくれる人になつく。父親が育児休業を取っていて、母親が仕事に復帰している場合、母親が子どもと遊ぼうとしても「パパがいい～」と言われてしまったりする。
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浜田：
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あと、夫のスイッチが入った理由として、保育園に行って保母さんに頼りにされたことがあった（笑）。力仕事や、男性の得意なダイナミックな遊びなどができ、保育士の方に人気で楽しかったそうだ。人生の中で、会社や仕事以外に居場所があった。
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