- 日時: 平成15年3月14日(金) 16:30~18:55
- 場所: 内閣府3階特別会議室
(開催要旨)
- 出席者
- 会長
- 岩男 壽美子 武蔵工業大学教授
- 会長代理
- 八代 尚宏 (社)日本経済研究センター理事長
- 委員
- 伊藤 公雄 大阪大学教授
- 同
- 北村 節子 読売新聞社調査研究本部主任研究員
- 同
- 住田 裕子 弁護士
- 同
- 高橋 和之 東京大学教授
- 同
- 竹信 三恵子 朝日新聞企画報道部記者
- 同
- 樋口 恵子 東京家政大学教授
- 同
- 古橋 源六郎 (財)ソルトサイエンス研究財団理事長
- 同
- 松田 保彦 帝京大学教授
- 同
- 山口 みつ子 (財)市川房枝記念会常務理事
(議事次第)
- 開会
- 「女性のチャレンジ支援について」(最終報告素案)
- 閉会
(概要)
事務局から前回に引き続き、「女性のチャレンジ支援」(最終報告素案)について説明が行われた後、自由討議が行われた。最終報告案のとりまとめについては、今回の議論を踏まえ会長に一任された。
- 竹信委員
- ポジティブ・アクションの目標数値は2020年までに30%で良いと思う。なぜ3割かというと、組織の中が変わるのが3割と言われており、私どもの経験で言っても1割、2割という半端な状況ではかえって女性は大変になると感じている。
- 古橋委員
- 30%の目標は、ナイロビ将来戦略の趣旨を書く必要があると思う。また、それは意思決定に参加する人たち、要するに管理職だということがわかるようにしておく必要がある。
- 伊藤委員
- 指導的地位につく女性の割合としてはどうか。
- 山口委員
- 「2020年までに、少ない方の性の割合を少なくとも」ではなく、はっきりと「女性の割合を少なくとも」と書いていいのではないか。
- 住田委員
- ポジティブ・アクションの数値目標30%は「あらゆる分野」ではあるが、諸外国の状況を見ると、まずは審議会委員の目標その次は国家公務員を進める必要があると思う。
- 古橋委員
- 国家公務員の場合は、去年監視専門調査会で議論したときに、各省について今後毎年監視専門調査会においてこの取組状況を審査することになっている。また採用が増え、外部からの登用という形もあるので、各省もある程度できるのではないか。ドイツは公務員についてはそれを法律に基づいて進めている。
- 山口委員
- 30%に達成するためにいろいろな方策を考えるわけだから、目標が必要であった方が良いのではないか。
- 山口委員
- 大学進学率などは、男性48%に対し女性36%とほとんど4割近くになっているが、結局その内容に偏りがあるのではないか。学部専攻の状況などを議論すべき。
- 住田委員
- ポジティブ・アクションについての研究としては、雇用以外の部分を含めた社会全体のポジティブ・アクションの具体的措置の導入についての検討が考えられる。また、他国の女性国家公務員の採用登用に関し、それらの法律をまず研究して、そしてそれがどのような意味合いがあるかを我が国も研究することに意味があるのではないか。
- 古橋委員
- 国家公務員に係る立法をゴール・アンド・タイムテーブルとして、この専門調査会で指摘することでも大変である。また、団体についての立法措置の検討は難しいのではないか。
- 住田委員
- 積極的改善措置として望ましい組織の在り方、数値目標ないしゴール・アンド・タイムテーブル方式等をとることなどにより努力するといった趣旨のことを検討することを申し上げている。それぞれの取組への援助などが団体の中で組み込まれていくことは今の段階ではあり得るし、望ましいのではないか。
- 高橋委員
- 入札の問題を考えると、アメリカなどでは法律でするわけだが、日本では男女共同参画社会基本法で積極的改善措置が明記されており、その解釈で対応できるかどうか考えたが、財政法の専門家によると、解釈だけでは難しいのではないかという意見もあった。研究としては立法も念頭に進めていく必要はあると思う。
- 古橋委員
- 積極的改善措置が団体で進まない場合、政府が進めるには優遇措置や財政上の措置などで推進していくのではないか。
- 古橋委員
- 国家公務員については、「諸外国における立法措置も踏まえつつ会議で決定された意見に添った一層の取組を進める」とし、立法措置も含めて一層の取組を進める。
- 古橋委員
- 理念はあるので、これからは目に見える形で男女共同参画社会の利益というものを示していく必要がある。今やるべきことは身近なチャレンジモデルの提示、好事例を示していくべきである。
- 山口委員
- 国際分野におけるチャレンジ支援策では、国際会議への女性登用を入れるべきだと思う。
(以上)