男女共同参画会議基本問題専門調査会

  • 日時: 平成13年9月14日(金) 16:00~18:13
  • 場所: 内閣府3階特別会議室

(開催要旨)

  • ○出席委員
    会長
    岩男 壽美子 武蔵工業大学教授
    会長代理
    八代 尚宏 (社)日本経済研究センター理事長
    委員
    伊藤 公雄 大阪大学教授
    猪口 邦子 上智大学教授
    住田 裕子 弁護士
    高橋 和之 東京大学教授
    寺尾 美子 東京大学教授
    樋口 恵子 東京家政大学教授
    古橋 源六郎 (財)ソルトサイエンス研究財団理事長
    山口 みつ子 (財)市川房枝記念会常務理事

(議事次第)

  1. 開会
  2. 択的夫婦別氏制度について(内閣府) 
  3. 自由討議
  4. その他
  5. 閉会

(配布資料)

資料1-1
「選択的夫婦別氏制度に関する世論調査」の概要 [PDF形式:100KB] 別ウインドウで開きます
資料1-2
「選択的夫婦別氏制度に関する世論調査」報告書
資料2
第2回男女共同参画会議基本問題専門調査会議事録 [PDF形式:84KB] 別ウインドウで開きます

(概要)

1.内閣府より「選択的夫婦別氏制度に関する世論調査について」説明が行われ、質疑が行われた。

八代会長代理
「家族の一体感(きずな)」、「配偶者の父母との関係」では年齢によって差がみられるが、「子どもへの影響」にほとんど年齢差がないというのは何か矛盾がないか。
猪口委員
「子どもへの影響」の設問のワーディングだが、「子どもにとって影響があると思うか」とだけ聞くべきではないか。
伊藤委員
選択的夫婦別氏制度に関しては、はっきり変化があるという読み取り方ができる。これは、選択的な別氏制度であるというところがかなり浸透した結果ではないか。

2.内閣府より「選択的夫婦別氏制度に関する審議のまとめ(案)」等について説明が行われ、質疑が行われた。

古橋委員
参考資料を公表して説明し、問題点の指摘をした方が良いのではないか。
寺尾委員
寄せられた事例については、反対をしている人にも分かりやすい事例を先に持ってきた方が、まとめ方としてはよく分かるのではないか。まとめ方の枠組みを工夫すべき。
伊藤委員
プレゼーテーションの仕方は少し工夫した方がいいのではないかという意見には賛成だが、いずれにせよきちんと公表されるべき。
八代会長代理
寄せられた事例のまとめのための解説が必要。
猪口委員
「子どもに好ましくない影響」という表現は、「子どもへの影響」だけでもいいかもしれない。「好ましくない」がたくさん出てくると、本当に好ましくないことをやっているのだなという感じがしてきて良くない。
山口委員
審議のまとめについては、法制審の答申時になかった男女共同参画社会基本法を受けて書くべき。
古橋委員
男女共同参画社会基本法が成立した趣旨からも、夫婦同氏制度というものは問題がある、ということを含めて記述した方が良いのではないか。
寺尾委員
憲法上の婚姻する権利の妨げになっているという憲法論を先に書き、その後に、結婚した後に待っている不利益や改姓をした時の不利益、さらに、通称使用や、事実婚にするとまた不利益がある、という構成にするのも1つの方法ではないか。
岩男会長
選択的夫婦別氏制度が導入されたとした際に、別氏を選択をする人もいれば、既に長い間両方の姓を使ってきているから、仮に民法が改正されても自分は選ばないという人も一方でいる。多様な生き方を認め合うということを強調すべきではないか。
山口委員
しかし、「選択的夫婦別氏の導入が必要である」という結論にしないと、今回主張する点が分からなくなってしまうのではないか。
住田委員
夫婦同氏制度の改正と通称の社会的受容の話とは全く別次元なので、これらを「審議のまとめ(案)」に一緒に記述することによって、改正案が後退したり悪影響を及ぼしたりするという懸念がある。
高橋委員
通称使用が認められれば憲法問題が解消するということにはならないのではないか。
猪口委員
専門調査会としての意見集約は、早い時期に確立した方が良いのではないか。

(以上)