11月12日、APEC首脳会議がテレビ会議形式にて開催され、議論の総括として首脳宣言が発出されたほか、「APECプトラジャヤ・ビジョン2040」を実施するための「アオテアロア行動計画」が採択されました。

首脳宣言においては、ジェンダーに関して下記のとおり言及されました。

• 中小企業、女性及びその他の未活用の経済的潜在力を持つ人々への新型コロナウイルス感染症の過分な影響を認識
• 女性の経済的自立（エンパワーメント）のためのAPECにおけるイニシアチブを支持
• APEC「女性と経済フォーラム2021」の成果を歓迎する。

また、「全ての人々と未来の世代の繁栄のために、2040年までに、開かれた、ダイナミックで、強靱かつ平和なアジア太平洋共同体とすること」を目指すことを定めた「APECプトラジャヤ・ビジョン2040」の実施するための具体策が盛り込まれた「アオテアロア行動計画」では、３つの経済的推進力のうち、「力強く、均衡ある、安全で、持続可能かつ包摂的な成長」の中で、女性の経済的自立（エンパワーメント）を推し進め、健康及び豊かさ（ウェル・ビーイング）をもたらすための行動計画が示されました。

11月８日及び９日、APEC閣僚会議がテレビ会議形式にて開催され、２つのテーマ（①経済回復に向けた貿易と投資の役割②経済回復に向けた経済・技術協力の役割）についてセッションが行われました。特に第2セッションでは、「誰一人取り残さない」社会を実現するため、女性を含めた包摂的な社会を構築していくことを目指すとの決意を表明しました。

また、閣僚会議の成果文書として、APEC閣僚共同声明が採択されました。ジェンダーに関しては、下記のとおり言及されました。

• 貿易及びジェンダー平等の推進を支援するための取組に留意する
• 女性の経済的自立を阻害し、経済発展のための機会を減少させる汚職への対処を継続する
• パンデミックは、女性の経済的自立対する新たな課題や障壁を生み出した。パンデミックからの回復は、女性のリーダーシップ及び経済的自立を支援するための機会を創出する。
• 我々は、資本と市場への女性の完全かつ平等なアクセス、スキルと能力構築、リーダーシップの機会、発言力と行動力、革新的な技術、労働力及び性別データ収集・分析を通じた女性の経済的エンパワーメントの促進を目指すAPEC の活動に強く期待している。

各会合の詳細及び宣言の全文は、外務省ホームページよりご覧いただけます。

• APEC首脳会議の実施（結果概要）
• APEC閣僚会議の実施（結果）