トピックス3
「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」参加者の取組
「男性リーダーの会」には、女性活躍の推進にコミットする企業経営者等や知事・市町村長約320名が参加しています。そのうち、2名の男性リーダーの取組を紹介します。(氏名五十音順)
内閣府男女共同参画局総務課
誰もが活躍できる社会の実現に向けて
岸本 周平
和歌山県知事
和歌山県では、多様性、公平、包摂いわゆるDEIの考え方を、県が推進する政策の一つの大きな目標としています。
日本国憲法では、すべての個人の生命、自由、幸福追求の権利が最大に尊重されています。憲法13条は基本的人権の条文と言われており、私が一番好きな条文です。
不条理なことが多い世の中において、この憲法の理念を社会で実現していくことが重要な仕事だと考えています。
私が知事に就任して以降、県庁の組織目標である「県民を幸せにすること」のために、まずは県庁職員がウェルビーイングな状態で、ライフ・ワーク・バランスの推進を目指すようにお願いしてきました。実際に、男性育休の取得率向上のほか、若手職員が発案した「時間消費削減宣言」のもと、心にゆとりが持てるよう、自分時間の確保や家庭状況に応じた働き方などに取り組んでいます。
また、多様性を大事にする団体で組織化した「女性活躍企業同盟」内での交流を通じた連携強化やSTEM分野のジェンダーイメージを払拭するために、女子中高生の皆さんに向けた理工系企業見学バスツアーも実施しているところです。
このように、性別にかかわらず、誰もが個性と能力を発揮しつつ、自らの意思で社会のあらゆる分野で活躍できる環境整備を進めてまいります。
理工系企業見学バスツアーの様子
地域全体に女性活躍の輪を広げたい
永田 良一
株式会社新日本科学
代表取締役会長兼社長
当社は、「環境・生命・人材を大切にする企業」を理念として掲げる医薬品開発業務受託企業(CRO)です。2004年以来、女性社員が結婚・出産後も安心して活躍できる職場環境の整備を進めています。
具体的には、社内に「働くなでしこ委員会」を設置し、事業所併設託児所の設置や2時間単位の有給休暇取得をはじめ50項目にわたる制度の改善を行い、働く女性が仕事と家庭の両立ができるように支援しています。すでに男性育休取得率は100%に達しています。
こうした取組が評価され、鹿児島県で初めてえるぼし認定(3段階目)を受け、その後プラチナえるぼしの認定、女性が輝く先進企業表彰2018において内閣総理大臣表彰を受賞しました。
女性が働きやすい会社は男性も働きやすい会社です。地方では人材不足に悩む企業が多くありますが、こうした取組を進めることで社員の定着率が改善し、業務効率化が進み営業利益率の向上も期待できます。保守的土地柄と言われる鹿児島県において、女性活躍の輪を広げるために積極的に情報発信を行い、出張講演などの社外活動にも努めています。
プラチナえるぼし認定(2023年10月)
「男性リーダーの会」について、詳しくはこちら。
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/male_leaders/index.html