「共同参画」2023年2月号

特集2

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」地域シンポジウム・徳島県開催
内閣府男女共同参画局総務課

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」(以下「男性リーダーの会」)は、現在約300名の企業の社長や地方自治体の首長等に御参加いただき、女性活躍推進に関して取組の共有や意見交換を行っています。令和2年度より各地域企業の男性リーダーへと本会のネットワークを拡げることを目的に地域シンポジウムを開催しており、徳島県で5回目を開催しました。当日は、企業の代表や社長をはじめ多くの方に御参加いただきました。


地域シンポジウム・徳島県開催概要
日時 令和4年12月22日(木) 13:30-15:00
場所 アスティとくしま/Zoomウェビナーのハイブリッド形式
主催 内閣府
共催 徳島県
後援 四国経済産業局、徳島県商工会議所連合会、徳島県商工会連合会、
徳島県中小企業団体中央会、徳島県経営者協会、(一社)徳島経済同友会

開会挨拶


小倉將信 女性活躍担当大臣/内閣府特命担当大臣(男女共同参画)
小倉 將信
女性活躍担当大臣/内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

小倉大臣は、開会挨拶の中で、女性役員比率の高い企業の方が企業としてのパフォーマンスが高いことに触れ、多様性の確保は企業の成長、日本経済の発展につながるものであるとして、シンポジウムの参加者に女性活躍の重要性を訴えました。


飯泉嘉門 徳島県知事
飯泉 嘉門
徳島県知事

徳島県の飯泉知事は、日本の人口減少による様々な分野の人手不足を解消するため、そして地域の発展のためにも、男女共同参画社会の実現は、達成すべき大きな課題であると訴えました。

その上で、徳島県を挙げて女性活躍を推進していることについて触れ、今回の地域シンポジウムが県内の女性活躍のさらなる加速に繋がることを期待していると述べました。


基調講演
テーマ「男性リーダーによる女性活躍推進への想いと取組」


株式会社新日本科学 代表取締役会長兼社長 永田良一氏
株式会社新日本科学 代表取締役会長兼社長
永田 良一氏

永田社長のご講演では、当初多くの女性社員が結婚や出産を機に退職してしまう状況に危機感を抱き、当時の課題を一つひとつクリアし自ら問題解決に取り組んだことが女性活躍推進のきっかけであったことを述べたうえで、組織トップのコミットメントや行政のサポート、男性・女性それぞれの意識改革、ベンチマークの設定などが課題解決の重要なファクターであることをお話しいただきました。

また、女性活躍推進の取組の主な柱としてまず職場環境・働き方の改善を挙げ、そのために「働くなでしこ委員会」を設置して現場の生の声から上がる改善提案をいち早く具現化する体制を整えたこと等、具体的な事例を交えながら、組織トップが覚悟を持ち、決めたことを実践することが何よりも重要であるという力強いメッセージをいただきました。


パネルディスカッション
テーマ「女性活躍推進における組織トップの役割」

パネリスト及びファシリテーター
西精工株式会社 代表取締役社長 西 泰宏
健祥会グループ 常務理事 中村 晃子
徳島県知事 飯泉 嘉門
NPO法人ファザーリング・ジャパン 理事 徳倉 康之氏(ファシリテーター)

>パネリスト及びファシリテーター


■女性活躍推進に対する組織トップのリーダーシップについて

  1. まずは組織トップが覚悟を決めて考えや方向性を宣言し、それを実現するために制度や目標をつくっていくことが重要。また、多様な働き方を実現するために、社員の声をしっかり聴き、コミュニケーションを取ることを日頃から大事にしている。
  2. 性別による固定職の概念を取り払い、男女関係なく各自の能力を十分に発揮できるポストに登用していくことが重要。多様な感性が導入されることによって、より建設的な議論が行われるなどの効果があり、様々な分野において幅が広がっている。
  3. 女性活躍推進において、制度や仕組みづくりも大切だが、ベースとなる組織風土が最も重要。そしてその組織風土をつくるのは組織トップの意識である。

■男女問わず多様な人材が輝ける、これからの経営・組織の在り方について

  1. 女性が活躍できる組織は、性別に限らず多種多様な人材が活躍できる組織である。より多様性を進めるためには、ロールモデルが身近に存在すること、そしてそのロールモデル自体が多種多様であることが大事。
  2. 女性活躍含めダイバーシティの推進とDXは密接な関係があり、DXは性別によって職種が固定化されている現状を変えるカギにもなる。
  3. 女性は力がないから無理、障碍者はこの働き方はできない、などと制限をかけるのではなく、企業が環境を整えることで様々な人材が活躍できる職場をつくる。男女関係なくその人らしさを出すために、色々な角度から経験を積んでもらい、教育の機会を与え、本来持っている潜在能力が発揮できるような環境をつくることが非常に大切。

シンポジウムの内容や、参加者の声はこちらでも紹介しています。
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/male_leaders/event/index_20221222.html

「男性リーダーの会」への御参加はこちらから!
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/male_leaders/join.html

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