「共同参画」2021年9月号

トピックス2

「生理の貧困」に関する国や地方公共団体による取組について
内閣府男女共同参画局推進課

経済的な理由で生理用品を購入できない女性がいるという「生理の貧困」問題が顕在化しており、女性の健康や尊厳に関わる重要な課題となっています。

このため、今年6月に策定した「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」に、「生理の貧困」への支援に関する項目を盛り込み、取組を進めています。

以下では、国や地方公共団体における取組を御紹介いたします。


1.地域女性活躍推進交付金(拡充)

内閣府男女共同参画局では、「地域女性活躍推進交付金」に新たに設けた「つながりサポート型」において、地方公共団体が、NPOなどの民間団体に委託して、アウトリーチ型の相談支援や、関係機関・団体への同行支援、居場所の提供などを行う場合に、交付上限や補助率を通常より引き上げることとしています。この中で、女性や女の子たちへの寄り添った相談支援の一環として、生理用品の提供を行うことも可能にしました。それを一つのきっかけとして、「生理の貧困」にある女性の背景や事情に丁寧に向き合い、きめの細かい寄り添った相談支援を充実することを促していきます。


2.地域子供の未来応援交付金

内閣府子どもの貧困対策担当では、「地域子供の未来応援交付金」により、地方公共団体が、直接又はNPOなどの民間団体に委託して、子ども食堂や学習支援といった子供の居場所づくりなどの事業を行う場合に補助(補助率1/2)をしており、当該事業の中で、支援対象の貧困家庭の子供に生理用品の提供を行うことが可能です。また、新たに設けた「つながりの場づくり緊急支援事業」として、NPOなどの民間団体へ委託する場合には、補助率を3/4へ引き上げています。


3.地方公共団体の取組

地方公共団体で、防災備蓄や予算措置、企業・住民からの寄付などを活用し、生理用品の無償配布などを行う取組が広がっています。

男女共同参画局において、地方公共団体における取組を調査したところ、取組を実施している(実施した・実施を検討している)地方公共団体は、第1回調査(2021年5月19日時点)で少なくとも255、第2回調査(同7月20日時点)で少なくとも581ありました。

また、第2回調査では、生理用品の提供方法や、更なる支援につなげるための工夫を調査しました。提供方法の工夫については、民間事業者と協定を締結して個室トイレに無料のナプキンディスペンサーを設置することで継続的に支援を行う仕組みを構築している例などがありました。また、更なる支援につなげるための工夫については、生理用品の提供とあわせて相談窓口を案内する例、個別ニーズを把握するために声掛け等を行う例などがみられ、実際の相談支援につながったとの声もありました。

このような取組が更に広まることを期待し、各地方公共団体の取組について情報提供を行っていきます。


「生理の貧困」の支援に係る取組の詳細については、男女共同参画局ホームページに掲載しています。
ぜひ御覧ください。
生理の貧困
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/kenko/periodpoverty/index.html


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