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トピックス2
APEC女性と経済フォーラム2020
内閣府男女共同参画局総務課
APEC 女性と経済フォーラム（WEF）2020
APEC（アジア太平洋経済協力）とは、アジア太平洋地域の21の国と地域（「エコノミー」と総称しています）が参加する経済協力の枠組みです。
アジア太平洋地域の経済発展のためには、女性の新たな経済機会の創出が不可欠であるとの認識の下、 APEC域内の閣僚や民間参加者が一堂に会する「女性と経済フォーラム〔WEF：Women and the Economy Forum〕」が、年1回開催されています。2020年はマレーシアが主催となり、9月30日にオンラインで開催されました。日本からは、橋本聖子内閣府特命担当大臣が参加しました。
会議に参加する橋本大臣
ハイレベル政策対話
〔High Level Policy Dialogue Discussion〕
本年は新型コロナウイルス感染症（以下「コロナ」）の感染拡大が、とりわけ女性に大きな影響を与えていることを踏まえ、経済回復と女性の参画に関し、閣僚級による政策対話が行われました。
橋本大臣は、コロナの感染拡大における女性への影響として、５、６月のDV相談件数が前年同月の１.６倍となっていること、３月から４月にかけて、女性の就業者数が男性の約２倍の70万人減少していることなどを挙げ、日本の取組としてDV相談対応の充実や、雇用・所得維持のための助成金等について発言しました。さらに、オンラインの活用により、男女とも新しい働き方の可能性が広がっていること、ポストコロナにおける女性のエンパワーメントは、コロナ前と同じ水準への回復ではなく、「より良い社会を築く」ことを目指していく、と発言しました。
発言を行う橋本大臣
各エコノミーからも同様に、女性が、DVの増加、雇用・所得の減少、ケアワークの負担の増加といった深刻な影響を受けていることが伝えられるとともに、経済分野への女性の参画に向けては、デジタル・ジェンダー・デバイド（ジェンダー間の情報格差）の拡がりを防ぐための取組が必要であるとの指摘がありました。
APEC女性と経済フォーラム2020声明
本会合で、フォーラムの成果である「APEC女性と経済フォーラム2020声明」が採択されました。
声明のポイントは次のとおりです。
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①コロナの感染拡大は女性に対し、休業、失業、貧困の増加、子育てや介護の負担の増大、DVの増加といった、深刻な影響をもたらしている。 ②「女性と経済フォーラム」は、女性を経済回復の取組の中心に置く。 ③全てのエコノミーに対し、女性の経済参画を妨げる障壁への対処、リーダーシップや意思決定に携わる地位への女性の登用のサポート、育児・介護支援、DV被害者支援等の強化を要請する。 ④エコノミーは、コロナ対応の最前線に立つ医療従事者やその他のエッセンシャルワーカーを保護するよう努めるべきである。 ⑤デジタル経済に対応するためのトレーニングやSTEM※分野への女性の参画等を進めることを強く推奨する。 ※STEM=Science, Technology, Engineering and Mathematics |
各エコノミー代表
（下段一番右が橋本大臣）
〔写真：APEC 公式ウェブサイトより〕
女性と経済に関する政策パートナーシップ会合
〔PPWE: Policy Partnership on Women and the Economy〕（8月21日、9月21日）
WEFに先立ち、女性と経済に関する政策パートナーシップ会合（PPWE）が、8月と9月にオンラインで行われました。PPWEにおいては、昨年、APECで初めて女性と経済に関するロードマップとして取りまとめられ、ジェンダー平等及び女性・女児の経済的エンパワーメントを実現するための2030年までの達成努力目標を定めた、「女性と包摂的成長のためのラ・セレナ・ロードマップ」の実行計画（以下「実行計画」）について議論を行いました。また、実行計画の最終案がWEFで共有され、WEF議長より、この実行計画が女性のエンパワーメントに向けて今後重要なものとなる旨が伝えられました。
女性と経済に関する官民対話
〔Public-Private Dialogue on Women and the Economy〕
9月のPPWEでは、経済回復に重要でありながらも女性の参画が遅れている建築、鉱業、テクノロジー分野の民間企業などから女性リーダーが参加し、女性の参画を進めるための取組等の発表が行われました。
我が国からは、平成28年に先進企業表彰を受賞した株式会社ユーシステム代表取締役社長の佐伯里香氏が参加し、コロナ禍でのITを活用した働き方について発表しました。
発表を行う佐伯社長
APEC 女性と経済フォーラム（WEF）2020の声明及び橋本大臣のスピーチ全文は、男女共同参画局のホームページより御覧いただけます。
【URL】 http://www.gender.go.jp/international/int_kaigi/int_apec/wef2020.html