DV被害者支援の民間団体との連携
DV被害者の支援は、行政と専門的知見を有する民間団体とが連携して取り組む必要があります。群馬県は、これまでも、内閣府の交付金も活用し、DV被害者に対する相談事業やカウンセリングなどを行う民間団体に対して補助金を交付してきました。また、DV被害者支援のためのネットワーク会議や情報交換会などを通じて、県内の民間団体と連携を図ってきました。
令和6年度、内閣府の交付金の対象事業に加害者プログラムが追加されたことを受けて、群馬県は、それまでに構築してきた連携関係を生かし、県内の民間団体が加害者プログラムを実施する事業に対しても補助を行うこととしました。
令和6年度に補助対象となった「認定NPO法人ひこばえ」は、加害者プログラムのほかに、DV被害者を保護するシェルターの運営や、その退所者の自立支援などの取組も行っており、群馬県がこれまでも連携・協力してきた民間団体です。
加害者プログラムの内容
群馬県では、加害者プログラムの実施への補助を始めるに当たって、内閣府が令和5年5月に公表した「配偶者暴力加害者プログラム 実施のための留意事項」を踏まえた上で、補助対象とする団体を選定しました。また、県の担当者がプログラムを見学し、参加者がグループワークを通じてDVに関する学びを深める様子なども確認しました。グループワークでは、毎回5人程度の参加者が自らの暴力について他の参加者と共有し、2人のファシリテーターが新たな気付きの機会を提供していきます。県の担当者は、実際にプログラムの場に足を運び、参加者が自らのDVを止めたいと強く思っていることを感じたといいます。今年度は、年間24回のグループワークを重ねていきます。
今後の課題
群馬県では、今年度の実施状況も踏まえ、次年度以降の継続についても調整していくこととしています。
また、他の都道府県等の取組も参考にしながら、加害者プログラムの実施及び普及に関し、さらに重層的な取組を進めていきたい考えです。