福岡県の取組

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「DVをやめたい方の相談ホットライン」を始めたきっかけ(経緯)

 福岡県では、DV被害者支援の一環として、令和5(2023)年4月から、パートナー等への暴力をやめたいと悩むDV加害者専用の電話相談窓口として、「DVをやめたい方の相談ホットライン」を始めました。
 福岡県では、平成28(2016)年度から、「男性DV被害者のためのホットライン」と「LGBTの方のDV被害者相談ホットライン」を開設してきました。令和4(2022)年度にこれらの相談窓口を見直し、加害者からの相談事業を立ち上げることとなりました。これまで実施していた男性DV被害者とLGBTの方のDV被害者相談ホットラインに加え、DVをやめたい方の相談ホットラインの相談事業について、加害者からの相談にも対応できる体制と知見を持った県内の民間団体に一括して委託して実施しています。
 開設した際には、地元放送局などで取り上げられるなど注目を集めました。その後も、新聞やテレビで取り上げられています。また、警察とも連携し、県内すべての警察署に啓発カードを置いてもらっているほか、男女共同参画センターや市町村にも啓発カードを配布し、周知に努めています。

「DVをやめたい方の相談ホットライン」への相談状況

 現在、毎週日曜日の10時から13時の時間帯に電話相談を実施しています。
 ホットラインでは、DV加害者の悩みや困りごとを聴き、自らの暴力の原因が自分にあることへの気づきにつながる相談対応を行っています。更なる暴力が抑止され、被害者支援にもつながっていくことを期待して取り組んでいます。
 また、福岡県では、このホットラインのほか、県立男女共同参画センター「あすばる」において、令和元(2018)年度から男性相談窓口が開設されています。男性相談窓口が幅広い男性の悩みの受け皿になるのに対して、ホットラインは、DV加害者の性別を問わず対応しています。ホットラインは、相談者が「パートナーとの関係に不安を感じる」という段階で、早期に相談につなぐという役割も担っています。

今後の取組予定について

 DV対策のための事業・取組に係る現行計画(※)は、R7(2025)年度末までが計画期間となっており、次期計画を検討する時期に入っています。DV被害者や加害者の相談実績やそのニーズを踏まえ、被害者に対する支援を行っていきたいと考えています。

 ※第4次福岡県配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する基本計画