(開催要領)
- 開催日時:平成15年1月21日(火)17:30~18:20
- 場所:官邸大会議室
- 出席議員
- 小泉 純一郎 内閣総理大臣
- 議長
- 福田 康夫 内閣官房長官
- 議員
- 片山 虎之助 総務大臣
- 同
- 森山 眞弓 法務大臣
- 同
- 川口 順子 外務大臣 (代理 矢野 哲朗 外務副大臣)
- 同
- 坂口 力 厚生労働大臣
- 同
- 大島 理森 農林水産大臣 (代理 太田 豊秋 農林水産副大臣)
- 同
- 平沼 赳夫 経済産業大臣 (代理 西川 太一郎 経済産業副大臣)
- 同
- 扇 千景 国土交通大臣
- 同
- 鈴木 俊一 環境大臣 (代理 弘友 和夫 環境副大臣)
- 同
- 石破 茂 防衛庁長官
- 同
- 谷垣 禎一 国家公安委員会委員長
- 同
- 岩男 壽美子 武蔵工業大学教授、慶応義塾大学名誉教授
- 同
- 神田 道子 東洋大学長
- 同
- 君和田 正夫 株式会社朝日新聞社専務取締役編集担当
- 同
- 住田 裕子 弁護士
- 同
- 橘木 俊詔 京都大学経済研究所教授
- 同
- 林 誠子 日本労働組合総連合会副事務局長
- 同
- 樋口 恵子 東京家政大学教授
- 同
- 福原 義春 株式会社資生堂名誉会長
- 同
- 古橋 源六郎 財団法人ソルト・サイエンス研究財団理事長
- 同
- 山口 みつ子 財団法人市川房枝記念会常務理事
- (説明者)
- 島野 穹子 女性に対する暴力に関する専門調査会長
- (説明者)
- 大澤 眞理 影響調査専門調査会長
(議事次第)
- 開会
- 議題
- (1)「ライフスタイルの選択と税制・社会保障制度・雇用システム」について
- (2)今後の進め方及び最近の男女共同参画社会の推進に関連する動きについて
- 閉会
(配布資料)
- 資料1
- 「ライフスタイルの選択と税制・社会保障制度・雇用システム」に関する報告
- 資料2
-
年金改革の骨格に関する方向性と論点[PDF形式:604KB]
- 資料3
-
女性に対する暴力に関する専門調査会について[PDF形式:59.7KB]
- 資料4
-
男女共同参画基本計画と男女共同参画会議について[PDF形式:52.9KB]
- 資料5
-
国の審議会等における女性委員の参画状況調べ[PDF形式:87.3KB]
- 資料6
-
男女間の賃金格差問題に関する研究会報告[PDF形式:389KB]
- 資料7
- 男女共同参画会議(第8回)議事録(案)
(概要)
○ 内閣総理大臣から、あいさつが行われた。
○ 1月6日付けで新たに議員に就任した君和田議員からごあいさつがあった。
○ 「ライフスタイルの選択と税制・社会保障制度・雇用システム」について
影響調査専門調査会の大澤会長から、資料1に基づき報告が行われた。(坂口議員)
今年1年をかけて、年金制度の見直しを行い、来年の通常国会に年金改革案を提案する予定である。
(片山議員)
個人住民税の均等割りについて、現在、御報告でいただいた御指摘も踏まえて改正したいと考えている。
○ 今後の進め方及び最近の男女共同参画社会の推進に関連する動きについて
女性に対する暴力に関する専門調査会の島野会長から、資料3に基づき報告が行われ、今後、配偶者からの暴力の 防止及び被害者の保護に関する法律の施行状況等についても調査検討を行うこととなった。続いて、内閣総理大臣あい さつの中であった「男女共同参画社会の将来像」について議論が行われた。最後に事務局から「国の審議会等における 女性委員の参画状況調べ」について報告が行われた。(樋口議員)
男女共同参画社会の将来像としては、「第九」の合唱の世界だとイメージしている。
高齢者の8割は女性であり、高齢者ほど契約更新ごとに住宅環境が悪化していく。また阪神・淡路大震災における死者 は、女性の方が1,000人くらい多かった。まちづくり、住宅建築上、防災上にも男女共同参画の視点を取り入れていた だきたい。(神田議員)
教育と関連して男女共同参画を考えると、男女にかかわらず、一人一人の人間が持っている実力、人間として豊かに生 きる実力を伸ばしていくこと、それと同時に男女にかかわらず、社会づくりに参画していく力を伸ばしていくことが重要と考 えている。
現状では、男女の社会的な枠にとらわれて、それぞれが持っている実力を十分伸ばしていないと思うので、そこに施策 が必要と考えている。(山口議員)
今は経済情勢が大変厳しい状況であり、そうすると守りの姿勢になっていくが、男女共同参画社会で光を見いだそうとし ている途中である。
今年は、統一地方選挙があるが、地方議会の女性議員の比率は6.8%、40%の議会に女性が1人もいない。これは 男女共同参画から偏っているので、皆が努力して挑戦していかなければならない。選挙キャンペーンをする際は、もっと 自分たちの住む街の自治を確立しようというキャンペーンも必要ではないか。
地方公共団体で男女共同参画に関する条例が制定されつつあるが、地方公共団体の活性化のためにも、男女共同参 画社会基本法の精神に沿った条例づくりに、各大臣の御協力をいただきたい。(片山議員)
女性は立候補が少ない。キャンペーンについては検討したい。
(福原議員)
ピーター・ドラッカーが自著の中で、御自分のお嬢さんのことを書いていて、彼女は、仕事で成功して、良い家庭をつく り、子供を育てており、週に1晩はコミュニティの教育委員会に奉仕している。
日本もコミュニティと家庭が両立するような社会になりつつあるのではないかと考えている。(林議員)
労働時間をもう少し短くすれば、もっとゆとりを持った暮らし方ができ、家族的な責任の持ち方も変えていけると思う。そ れぞれがもう少しゆとりを持てば、働いていてもぬくもりが失われることのない家庭や地域づくりが可能になると思う。
働き方の多様性の名の下に、税金や社会保障、年金の掛け金を負担する必要のない程の短時間労働の人が3割近く もいて、これでは日本の将来に対する不安がたくさん生まれてくると思う。多様な働き方をしても、将来への安心が得られ るような法整備というものを真剣に考える必要があるのではないか。(岩男会長)
男女共同参画は、女性だけでなく、常に男女を視野に入れて考えていかなければならない。
私が行った調査では、働いている母親の方が子育てを楽しんでおり、実際に産んでいる子供の数も多いという結果だっ た。少子化の問題については、少し誤解に基づく議論もあると思うので、事実に基づいた情報をもっと発信する必要があ るだろう。
合わせて、仕事と子育ての両立支援策では、子供の視点に立って進めることも必要である。(住田議員)
内閣府が昨年度行った「国民生活選好度調査」で、家族観について伝統重視か多様性重視かについて見ると、男性で は40代、女性では50代で、伝統重視から多様性重視になっていく。若い世代ほど、男女共同参画をもっと自由に自然に 受け止めていると思う。
一方で、犯罪や離婚の増加といった現象に問題が表れてきていると思うが、これは野放図な自由や未熟な大人が増え ていることが原因である。そういうことをしっかりと見据えていくことが、影の部分についての対応策ではないか。(扇議員)
まちづくり等の重要さは十分認識しており、様々な施策を推進している。また、今国会に提出している税制が通過すれ ば、2世帯、3世帯同居のマイホームを持ちやすくなる。
また、男女共同参画の問題は、女性だけで集まって考える問題ではなく、原点は男性の意識改革と考えている。(坂口議員)
時間外労働の問題については、現実問題として協定があっても守られていない。守られるようにバックアップしていきた い。
○ その他
男女共同参画会議(第8回)議事録(案)が提示され、公開することが了承された。(以上)