- 開催日時:平成14年10月17日(木)17:30~18:30
- 場所:官邸小ホール
- 出席議員
- 議長
- 福田 康夫 内閣官房長官
- 議員
- 片山 虎之助 総務大臣 (代理 加藤 紀文 総務副大臣)
- 同
- 森山 眞弓 法務大臣
- 同
- 川口 順子 外務大臣 (代理 茂木 敏充 外務副大臣)
- 同
- 塩川 正十郎 財務大臣 (代理 小林 興起 財務副大臣)
- 同
- 遠山 敦子 文部科学大臣
- 同
- 平沼 赳夫 経済産業大臣(代理 高市 早苗 経済産業副大臣)
- 同
- 扇 千景 国土交通大臣 (代理 中馬 弘毅 国土交通副大臣)
- 同
- 鈴木 俊一 環境大臣
- 同
- 石破 茂 防衛庁長官 (代理 赤城 徳彦 防衛庁副長官)
- 同
- 谷垣 禎一 国家公安委員会委員長
- 同
- 岩男 壽美子 武蔵工業大学教授、慶応義塾大学名誉教授
- 同
- 神田 道子 東洋大学長
- 同
- 佐々木 誠造 青森市長
- 同
- 住田 裕子 弁護士
- 同
- 橘木 俊詔 京都大学経済研究所教授
- 同
- 原 ひろ子 放送大学教授、お茶の水女子大学名誉教授
- 同
- 樋口 恵子 東京家政大学教授
- 同
- 福原 義春 株式会社資生堂名誉会長
- 同
- 古橋 源六郎 財団法人ソルト・サイエンス研究財団理事長
- 同
- 山口 みつ子 財団法人市川房枝記念会常務理事
(議事次第)
- 開会
- 議題
- (1)男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関するシステムの充実・強 化について
- (2)女性のチャレンジ支援策について
- (3)最近の男女共同参画社会の推進に関連する動きについて
- 閉会
(配布資料)
- 資料1-1
- 男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関するシステムの 充実・強化について (専門調査会報告)
- 資料1-2
-
男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関するシステムの 充実・強化について(案)[PDF形式:32.6KB]
- 資料2-1
- 女性のチャレンジ支援策について 中間まとめ
- 資料2-2
-
「女性のチャレンジ支援策について」今後の検討の進め方(案)[PDF形式:6.3KB]
- 資料3
-
審議会等及び懇談会等行政運営上の会合への女性委員の登用促進について[PDF形式:51.1KB]
- 資料4
- 女子差別撤廃条約実施状況第5回報告(仮訳)
- 資料5
-
第2回APEC女性問題担当大臣会合について[PDF形式:128KB]
- 資料6
-
アフガニスタン女性課題省大臣の招聘について[PDF形式:7.4KB]
- 資料7
- 地方公共団体における男女共同参画社会の形成又は女性に関する施策の推進状況(概要)
- 資料8
-
女性の政策決定参画状況調べ [PDF形式:14.5KB]
- 資料9
- 男女共同参画会議(第7回)議事録(案)
議事内容
(報道関係者入室)
- 内閣官房長官
-
ただいまから、第8回男女共同参画会議を開催いたします。
それでは、議事に入らせていただきます。(報道関係者退室)
- 内閣官房長官
-
はじめに、苦情処理・監視専門調査会からの報告です。
本年4月に「男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関する論点整理」につきまして、本会議で御報告いただいた後、国民からの意見募集を行いました。それらも踏まえまして、引き続き専門調査会で検討を行い、このたび「男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関するシステムの充実強化について」を取りまとめていただきました。
それでは、その取りまとめに当たられました、古橋会長から御報告をお願いいたします。○古橋会長 苦情処理・監視専門調査会の会長の古橋でございます。
本専門調査会は、第一に「男女共同参画社会の形成の促進に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策についての苦情処理」、第二に「性別による差別的取扱いその他の男女共同参画社会の形成を阻害する要因によって人権が侵害された場合における被害者の救済」、この2つの課題について、計10回の専門調査会を開催し、それらのシステムの在り方を中心に調査検討してまいりました。
内閣官房長官からお話がございましたように、本年4月に開催されました男女共同参画会議におきまして、これらに関する論点整理について中間的な報告を行いました。その後、この論点整理を基に国民からの意見募集を行いまして、その結果も参考に更に議論を深め、このたび報告を取りまとめたものでございます。
それでは、資料1-1として配布されております白表紙の冊子を御覧いただきたいと思います。1ページから15ページまでが報告の本文でございます。要点を17ページと18ページにまとめてございますので、こちらを基に御説明をしてまいりたいと思います。
第一に、17ページの「施策についての苦情の処理に関する取組の推進方策(ポイント)」を御覧いただきたいと思います。このポイントには書いてないのですが、まず、苦情処理の意義ないし、その重要性ということについて、私どもの考え方を申し上げたいと思います。施策についての苦情処理というものは、国民の立場からも、あるいは行政の立場からも、非常に重要であると私どもは考えております。
すなわち、苦情処理というものは、国民の側にとっては、苦情を申し出た国民の権利・利益というものを簡易・迅速、かつ個々の事案に照らして柔軟に救済する観点から重要であります。また、行政にとりましても、広範・多岐にわたります施策の改善について行政の自主性にのみ期待するということだけでは、現状においてはいろいろ不十分でございますから、苦情の処理は、国民の苦情や意見を幅広く把握し、これを適切に施策に反映させる上で非常に有用な手段でありまして、ひいては行政の信頼性を高めるということにもつながると考えております。
まず、1つ目の柱「《1.苦情処理体制の枠組みの構築と関係機関の連携・協力体制の強化》」についてでございます。
苦情処理体制の枠組みの構築の基本的考え方としましては、施策についての苦情や意見を幅広く吸い上げ、施策の改善につなげていくための多様な仕組みをつくるということ、このために、関係機関のネットワークを強化し、苦情処理体制を充実すること、この場合、男女共同参画会議は積極的な役割を果たすこと、行政相談制度など既存制度はその運用の改善を図り、積極的に活用することとしております。
具体的には、まず、「身近なところに間口の広い相談機能」をすべての市町村の単位に確保するということ。「地方公共団体」におきましては、苦情の処理について中核的な役割を果たす機関及びその権限を条例等で明確にし、実効ある仕組みを構築すること。これは、今回追加したものでございます。「施策を実施する各府省」におきましては、自ら苦情を受け付けること等を通じて苦情や意見を幅広く吸い上げ、施策の改善に適切に反映することについて積極的な対応を図ること。次に追加でございますが、各府省の男女共同参画担当部署は、必要に応じ、施策を実施する部署に対し、施策についての苦情の処理に関し、男女共同参画の観点から助言をするということでございます。
次に、「苦情処理に当たる機関における対応」でございます。一言で言えば、苦情処理体制の充実ということでございまして、これも論点整理に追加したものでございます。
具体的には、<1>苦情を申し立てることのできる窓口について国民への周知を徹底すること、<2>受付に際して、文書、電話、インターネット等、国民が利用しやすい方法を講じること、<3>迅速な解決を図るよう努めること、<4>処理結果について申立人に対する説明責任を果たすこと、<5>苦情の適正な処理と国民の信頼性の確保に資するため、処理方針・手続を明確にすること、<6>苦情の受付・処理状況に関する情報を収集・整理することということでございまして、これらによりまして、苦情処理体制の充実を図ることが必要であるということでございます。
その下に「男女共同参画会議」について書いております。
男女共同参画会議におきましては、苦情内容等の情報を定期的に把握するためのシステムを構築し、これらの情報を活用しつつ、重要事項等について調査審議し、必要があれば関係大臣に対して意見を述べること。
これも追加でございますが、苦情処理・監視専門調査会において、苦情内容が苦情処理制度を通じ施策の改善に適切に反映されているかどうかを注視するための体制を整備すること。そういうことが掲げられております。
2つ目の柱「《2.施策についての苦情の処理に従事する者の知識・技能の向上及び活動の活性化》」につきましては、男女共同参画に関する課題について理解を深める研修の機会や情報提供の場を積極的に設けること。次に追加の事項でございますが、カリキュラムの内容を工夫し、受講者のレベルに配慮して実施するということ。行政相談委員につきましては、都道府県など一定の圏域ごとに男女共同参画に関する高い識見を有する者に委嘱する専門委員制度が必要であること。何が施策についての苦情に該当するかという事例、苦情解決に当たっての視点や方法論等を内容とする「苦情処理ガイドブック」を国が作成・周知することなどを挙げております。
第二に、18ページの「人権侵害における被害者の救済に関する取組の推進方策(ポイント)」を御覧いただきたいと思います。これは申し上げるまでもなく、個人の尊厳を重んじる民主主義社会における最も基本的な事項でございます。
まず、1つ目の柱「《1.被害者救済に関わる各種機関の連携強化と地域における効果的な支援体制の構築》」についてでございます。
基本的な考え方としましては、被害者が必要とする支援の内容に照らし、効果的な手段を有する機関がその機能を最大限に発揮すること。問題が複雑化しつつあり、被害者救済のためには様々な解決手段を要するケースが増加していることから、各種機関の一層の連携強化と地域における効果的な支援体制を構築することとしております。
具体的には、「各種機関の連携強化」でございますが、これにつきましては、都道府県等の単位で、被害者救済に関わる国・地方公共団体の各種機関、民間団体等による連絡協議会を設置すること。これによりまして、最新課題や処理困難事例に係る解決手法などの情報を共有化すること。追加事項でございますが、異なる機関で被害者救済に関わる者が合同で研修を受講できるような場を確保することも連携強化策として有用であるということであります。
右側の被害者の自立支援の観点からの生活全般にわたる「総合的なケースマネジメント」の手法等について調査研究を進め、その成果を踏まえて実施すること。これも追加事項でございます。
「身近なところに総合相談の場を確保」し、被害者が適切な機関にアクセスする際に同行するサービス、あるいは被害者の後ろ盾となって補佐する、いわゆる後見的立場から各種制度の利用を援助するサービス等「きめ細かな支援」が求められておりまして、具体的な方策について検討することなどを考えております。
2つ目の柱は、苦情処理と同様「《2.被害者救済に関わる者の知識・技能の向上及び活動の活性化》」についてでございます。
「知識・技能の向上」につきましては、男女共同参画に関する意識や人権意識の醸成、援助技術の向上に関する研修の機会を設けること。追加でございますが、カリキュラムの内容を工夫し、受講者のレベルに配慮して実施すること。医療関係者等、専門職の教育・養成機関における取組も重要であるということを掲げております。
「活動の活性化」につきましては、人権擁護委員について、女性委員の積極的な委嘱を進めるとともに、人権擁護委員協議会等に設置されている男女共同参画社会推進委員会等の活動の促進や専門委員制度の活用を図ることなどが掲げられております。
3つ目の柱「《3.人権侵害における被害者救済と施策についての苦情の処理との関係》」として、人権侵害における被害者救済と施策についての苦情の処理との連携体制の強化をうたっております。
以上が、申し上げたところでございますが、推進方策として指摘している事項は極めて常識的な内容であると思っております。しかし、これを国民の接点となる各々の窓口において適切に運用するためには、地道でかつ、絶えざる研修等、いろいろな努力が必要でございます。特に閣僚の皆様方におかれましては、苦情処理制度の運用の改善などの取組の推進に当たりまして、強力な御指導をお願い申し上げます。
以上で、苦情処理・監視専門調査会の報告を終わらせていただきます。 - 内閣官房長官
-
どうもありがとうございました。それでは、ただいまの御報告につきまして、有識者議員の方々から御意見などがございましたら、御発言をいただきたいと思います。
住田議員どうぞ。 - 住田議員
-
住田でございます。今回の御決定の案につきましてですが、男女共同参画社会基本法を作成するに当たりまして、我が国独自のオンブスパーソン的機能を果たす体制についての御要望が非常に強かったものでございますので、是非、これがしっかり根づくことを期待したいと思います。
併せて1つお願いがございまして、苦情処理を申し立てるということは、告発と同様の機能を営む場合があるかと思うのですが、そうしますと本人の特定性を含めてプライバシーの保護ということの必要性が高い場合があるかと思います。そういう場合につきましては、くれぐれも御配慮のほどお願いしたいと思います。 - 内閣官房長官
-
ほかにいかがでしょうか。よろしゅうございますか。
それでは、資料1-2の案のとおり男女共同参画会議として、「男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関するシステムの充実・強化に向けた意見」を決定したいと思いますが、よろしゅうございますか。(「異議なし」と声あり)
- 内閣官房長官
-
それでは、そのとおりにさせていただきます。
関係各府省庁におかれましては、この意見に基づいて施策の充実に努めていただきたいと思います。
次に基本問題専門調査会からの報告であります。
本専門調査会では、小泉内閣総理大臣から指示を受け検討を行ってきました「女性のチャレンジ支援策について」、このたび中間まとめを行っていただきました。
岩男会長から御報告をお願いいたします。 - 岩男会長
-
岩男でございます。それでは、基本問題専門調査会の検討状況について御報告いたします。
ただいま官房長官からもお話がございましたように、本件は、本年1月の男女共同参画会議において小泉総理から「女性のチャレンジ支援策」について検討するよう御指示がございまして、基本問題専門調査会において検討し、中間的に取りまとめたものでございます。
御承知のように、第154回国会における小泉内閣総理大臣の施政方針演説の中でも、「男女が共に個性と能力を十分に発揮できる社会の構築に向け、女性の新しい発想や多様な能力を活かせるよう、様々な分野へのチャレンジ支援策に関する検討を進め」ることが盛り込まれております。
基本問題専門調査会では、まず、「経済分野」、「農林水産分野」におけるチャレンジ支援を中心に検討を行ってまいりました。
具体的には、「女性起業家の現状と課題」、「関係省庁の取組」、「企業やNPO法人における特色ある取組」、「条例の制定等により公契約や補助金の交付に男女共同参画の視点を取り入れている地方公共団体の取組」「農林水産分野におけるチャレンジ支援」についてヒアリングを行い、議論を重ねてまいりました。
中間まとめの内容について御説明いたします。資料の2-1に「女性のチャレンジ支援策について」の中間まとめの概要がはさんでございますので、これを御覧いただきたいと思います。
まず、1ページにもあるとおり、本中間まとめにおいては、「I. なぜ今、女性のチャレンジ支援が必要なのか」という女性のチャレンジ支援策の必要性と、2ページの頭にございますように「II. どのような支援を行っていくのか」として、必要な支援策をまとめております。「女性のチャレンジ支援策について」のキャッチフレーズとしましては、総理の御発言を下敷きといたしまして「女性のチャレンジは、男性の元気、社会の活気」としております。
次に「I. なぜ今、女性のチャレンジ支援が必要なのか」についてですが、ここでは必要性と基本的な考え方を挙げております。
まず、構造改革に女性のチャレンジは不可欠であるということです。豊かで活力ある社会を実現し、男女が共に生き生きと安心して暮らしていくためには、社会経済や、家庭の構造改革が不可欠であります。行政を始め、企業、国民一人一人が社会と家庭の構造改革にチャレンジするためには、意欲と能力がある男女、とりわけ女性のチャレンジへの支援が重要としております。
2番目に、世界の中でも際立って低い日本女性の活躍状況があります。国連開発計画が出しております「人間開発報告書」によりますと、女性の活躍度を示すジェンダー・エンパワーメント指数が、日本は66か国中32位という落第するような成績になっております。また、ダボス会議において世界経済フォーラムが報告した「国際競争力報告2001年~2002年」では、日本女性の経済活動状況が75か国中69位で、下から6番目という極めて残念な状況にあります。日本の女性の潜在的な能力の高さを考えますと、活躍度が低い日本の女性のチャレンジ支援が特に重要であると考えられます。
また、企業の活性化の鍵は女性のチャレンジであると、このように認識しております。停滞する経済状況下にあって、意欲と能力のある女性が活躍できるような職場づくりをすることは、企業が新たな価値や発想を取り入れ、多様化する市場で迅速かつ柔軟に対応できることになり、競争力を発揮できるといった観点からも重要な戦略であります。
また、男女共同参画社会の実現でございますが、男女が能力を発揮し、力を合わせて、ともに責任を担う男女共同参画社会の実現は、社会全体に大きな利益をもたらすものであり、チャレンジ支援は男女共同参画社会の形成を促進するものとして極めて有効であると考えております。
次に、どのようなチャレンジかということですが、中心には3つあると考えております。1つは、方針決定過程に参画し、活躍することを目指す「上」へのチャレンジ、垂直型のチャレンジです。2つ目は、起業家、研究者、技術者等、従来女性が少なかった分野に新たな活躍の場を広げるという「横」へのチャレンジで、水平型のチャレンジということです。3つ目は、子育てや介護等でいったん仕事を中断した女性のための再チャレンジでございます。
この再チャレンジは、少子化との関連で特に重要であると考えております。今日、結婚、出産を契機に退職いたしますと、子育て後、再び就職をしようとしても同じような条件の仕事に就くことは極めて難しいという現実がございます。それが結婚、出産を躊躇する多くの女性を生んでおり、少子化をもたらしているかと考えております。この再チャレンジの機会があるということが、多くの方々に理解されれば、安心して子供を生み、育てられるということになると思いますので、この再チャレンジ支援が少子化対策としても極めて重要であると考えております。
次に、「II. どのような支援を行っていくのか」ということにつきまして、主な提言を御説明いたします。
まず、「1.意欲と能力がある女性が活躍できる職場づくり-「上」へのチャレンジ-」という点では、1つとして「ア.ポジティブ・アクションの積極的推進」がございます。
企業における能力発揮のための積極的取組、ポジティブ・アクションを進めるため、企業に対して雇用状況報告書の提出や、ポジティブ・アクション計画の策定を求める等、諸外国の例を参考にしつつ、立法措置を視野に入れた検討を提言しております。
次に、「イ.新たな方策の検討」ですが、契約制度の原則である「公正性、経済性」にも当然留意をしなければなりませんが、地方公共団体において、入札の参加登録の新たな審査項目として、ポジティブ・アクション計画の策定の有無、男女雇用機会均等法に違反して企業名を公表されたことがあるかどうかなどを加えることが考えられます。
次に、「2.新しい分野へのチャレンジ-「横」へのチャレンジ-」では、まず、「ア.起業に対する支援」がございます。
それから、女性だけの法人、あるいはほとんどが女性と言われる法人が4割と言われております「イ.NPO法人で活躍する女性への支援」も必要であります。
また、「ウ.女子学生・女子生徒のチャレンジ支援」として、具体的なチャレンジ対象のイメージを示すことによって支援をしていくなどといったことが考えられます。
また、「エ.多様な働き方への支援」も考えられなければいけないと思います。
更に、「オ.チャレンジ支援のためのネットワーク等環境整備」を図るなど、チャレンジャーの立場に立った支援が必要であると考えております。
次に、「3.再チャレンジ支援」でございます。
まず、再チャレンジの具体的なモデルを示すということが必要であると考えております。意欲・能力に応じて活躍できる短時間正社員制度の導入支援であるとか、パートタイム労働者とフルタイム正社員の均衡処遇に関するガイドラインの策定や、法整備について国民的合意形成を推進しながら検討を進めていく必要があり、今後、労使をはじめ、国民全体として議論を深めていく必要があると考えております。
併せて再教育・再訓練の充実を求めております。
また、今日、例えば一般事務とか受付とか秘書については、求人の際に30代の前半というような年齢の上限が付けられていることがよくございますが、年齢にかかわりなく働ける社会の実現ということを掲げております。意欲と能力に応じて、だれでも希望する人が活躍できるよう、中長期的には法律によって、例えば、年齢上限の設定を行っている企業に対してその理由を説明する義務を課すこと、あるいは年齢制限そのものを禁止することについても可能性を検討しております。
最後に「4.農林水産分野における女性のチャレンジ支援」について述べております。
農業人口の56%が女性でございますし、また食の重要性を考えると、農林水産分野における女性の活躍というのは極めて重要だという視点に立って提言をしております。
時間の関係で急ぎましたが、「女性のチャレンジ支援策について」の中間まとめについては以上となっております。
引き続きまして、資料の2-2として中間まとめ後の検討の進め方について、資料を用意しておりますので、御覧いただきたいと思います。基本問題専門調査会としては、次回の専門調査会から、研究、各種団体、地域における女性のチャレンジ支援について検討を進め、今年度末を目途に取りまとめたいと考えております。
各議員におかれましても、それぞれの領域で、女性の新しい発想や多様な能力が活かされるよう、御理解、御支援をお願いいたします。
以上でございます。 - 内閣官房長官
- ありがとうございました。ただいまの岩男会長の御報告につきまして御発言ございますか。それでは、原議員からどうぞ。
- 原議員
-
ありがとうございます。分厚い方の資料の参考資料というのがピンクの仕切りの後にございますが、それの3ページと4ページにあるグラフ、それから11ページの2つのグラフについて少子化との関連で御説明いただきたい。
もう一つは、再チャレンジに関して、何か国際的に見ての統計的な資料などは手に入るのでしょうか。まだ日本ではなかなか資料がないのかなと思うのですが、教えていただきたいと思います。特に少子化との関連です。 - 岩男会長
-
ただいま御指摘がございましたグラフでございますが、まず3ページのグラフの方は6歳未満の子供のいる女性の就業率と出生率の相関を取ったもので、例えば日本に近い国はどういう国かと言いますと、スペインであるとか、イタリアであるといったような国々でございまして、男女共同参画が進んでいない国々で、出生率が極めて低いということがこのグラフからも分かります。
次の4ページの方は、30~34歳の子供を生む時期の女性たちの就業率と出生率の相関を見たものでございますが、これでも同様の傾向がはっきりと表われているということだと思います。
再チャレンジの関係では、日本の場合、特徴的なことは、いわゆるM字型のカーブになっているということで、多くの先進国では既に台形になっているわけです。つまり、これらの国では子供がいても引き続き就業することができるような環境が存在しているということだと思います。
ほかにもまだいろいろサポートするような資料というものは、今後も調べてお知らせをしたいと思いますが。 - 内閣官房長官
- よろしゅうございますか。それでは福原議員どうぞ。
- 福原議員
-
影響調査専門調査会の大澤会長が、既に税制調査会の石会長にお願いをしておりますが、配偶者控除等の構造の問題、ですからポジティブ・アクションというのは、これでよろしいのですが、それができるためのライフスタイルのインフラをつくらなければいけないということで、例えば配偶者控除などを改めてくださいというようなお願いをしております。ただし、これを一気に改正してしまうということは、現在控除を受ける形でもって生活していらっしゃる方々がおられるので、ある経過措置を取らなければいけないと思いますが、将来的には、やはりそういう方向に行かなければいけない。
同じように、年金の第3号被保険者制度というものも同じような構造を抱えております。
更に、医療保険の個人単位化というような問題もありまして、これらの問題は今すぐにということではありませんが、ポジティブ・アクションが進んでいくと同時に、このような生活インフラと言いますか、そのようなものもお考えいただくことが必要ではないかということを申し上げておきます。 - 内閣官房長官
- ありがとうございました。それでは、経済産業副大臣。
- 高市議員代理
-
男性であれ、女性であれ、能力に応じて、チャンスが平等に保障されるという体制をつくっていくという意味では、今、福原議員がおっしゃった点も大いに賛成なのですが、税制、社会保障制度、雇用システム、いずれもライフスタイルの選択に中立的な形をつくっていくべきだと、ここは大いに賛同いたしておりますし、期待もしているところです。
1つだけお願いですが、今、中間まとめということで、これからポジティブ・アクションの法制化ということについて、更に突っ込んだ御議論をされることになると思います。ポジティブ・アクション計画の策定が、最終的には入札の参加資格等にも結び付いていくということですから、これは一度法制化してしまうと、相当影響を受ける企業というのも出てくるかと思います。実際にどういう内容になるかにもよるのですが、零細企業と呼ばれるところにとっては、事務的なことも含めて相当な負担増でもございますし、また業種によっては、ほとんどの業種に関しては女性が参入できるし、頑張ればかなり体力の要ることでも活躍されている方が多いのですが、それでもどうしても女性の雇用を確保できない、しにくい、そういった業種もあるかと思いますので、今後、法制化云々の議論が始まりましたときには、できるだけ各界、各層の御意見も聴取していただきたいと、その点をよろしくお願いいたします。 - 岩男会長
- 承知いたしました。
- 内閣官房長官
- その他、御意見ございますか。それでは、山口議員どうぞ。
- 山口議員
-
企業におけるポジティブ・アクションのことですが、ノルウェーなどでは、例えば政治参画に関しては、立法措置を採ったり、あるいは各党の競り合いの中で、議員の数など、かなり女性の登用が進んだわけですね。
しかし、ノルウェーに行って関係者に聞いてみますと、やはり企業における管理職というのが、女性の政治参画がトップクラスにある国でも進まないと。そこで法制化しているのです。私はできるだけ法制化しないで、企業が自主的に女性の能力を開発して管理職に登用するということが望ましいと考えておりますが、先進国ですらそういう問題があるということを考えて、やはり立法措置も視野に入れる必要があるという思いはあります。そのことを申し上げておきます。 - 内閣官房長官
- それでは、今の件ですか、どうぞ。
- 岩男会長
-
先ほどの御発言にも関係しますが、男女共同参画状況だけを物差しにしようというようなことは、とても考えられないことだと思います。ですから、いろいろな物差しがあって、入札に参加するときの審査基準というのがあると思うのですが、その1項目に加えていただきたいというようなことだろうと思います。
そして、アメリカの例などを聞きましても、そういうものがあるということを意識するだけで違うと、別に罰則規定がなくても、それを意識するかしないかが非常に重要なことであるというようなお話も伺っておりますので、先ほどの御意見も十分に踏まえた上で、できるだけやりやすいような形で、しかし前進が図られるような、そういう方向で議論をしていきたいと思っております。 - 内閣官房長官
- それでは、どうぞ。
- 高市議員代理
-
すみません、取りあえず、税制とか社会保険とか、いろいろな形で女性が頑張ったら頑張っただけ結果が出ていくような体制が整備されるということがまず先決だと思うのです。
男女雇用機会均等法に違反したような企業は名前を公表して、入札の要件などでも外してしまっても良いかなと思うのですが、そのポジティブ・アクションの計画の取りまとめ自体に関しましては、どの程度のものになるのかによって、やはり相当対応不可能なレベルの企業というのもありますので、是非今後の議論の中でヒアリングもよろしくお願いいたします。 - 内閣官房長官
- 原議員、どうぞ。
- 原議員
- 質問ですが、ここでポジティブ・アクションというときの意味は、いわゆる100人従業員がいたら、そのうちの何%は絶対に女性でなければいけないというクオータ制を意味するのか、それとも例えば研究者の世界でも船舶工学とか、土木工学には、もともと女性の研究者はほとんどいらっしゃらなくて、やっと大学院に1人とか2人入ってきたとか、そういう状況の場合には、0.01%だったところが0.5%になるという方向性が見られれば、それは御努力されているということで認めることにするかどうか。というのは、しばしば研究者の世界で、学会とか国立大学とか、分野によって出発点が違うところをどうするのかということが議論になるのですが、こちらではどういう意味でポジティブ・アクションという語をお使いでしょうか。
- 岩男会長
- いわゆるクオータ制ということは、男女共同参画社会基本法を議論したときにもなじまないという議論がありました。
- 原議員
- クオータ制というのは、比率を固定化するということですね。
- 岩男会長
- そうです。いずれにしても現状を踏また現実的な提言でないと、皆さんの支持を得られないし、納得も得られないと思っておりますので、当然現状を踏まえたものになると思っております。
- 内閣官房長官
- 神田議員どうぞ。
- 神田議員
-
今回の中間まとめを、私は大変興味深く読ませていただきました。具体的な施策が随分出ていて、また後ろの参考資料などもいろいろ役に立つところが多いと思っております。
参考資料の9ページのところで、これはやはり大変な数だと思っております。日本の女性の管理職比率でございますが、8.9%という数は、そう並大抵の数ではないと、大変な低さだと思っております。あるいは、諸外国の中で日本女性の活躍状況は後ろの方から数えた方が早いというような状況でございますが、だからこそこういう会議が必要だということなのでございますが、ここの専門調査会では、特に日本がこんなに低くて、なかなか上がらないというようなことについて御議論というのは、どのように進んでいるのでしょうか。 - 岩男会長
-
一言で言うのは難しいのですが、こういう現状を踏まえて上へのチャレンジをどのようにしていくか、そしてそれを具体的な形で支援するかを検討しています。例えば、実際に上へのチャレンジをして成功しておられる方もいらっしゃるわけです。ですから、そういうモデルを具体的に示すとか、あるいは日経連で、ダイバーシティの報告書をお出しになっておりますが、あれなども方針決定の場にもっと多様な意見が反映されないと、とてもマーケットについていかれないし、今後の厳しい経済状況を乗り切ることができないという私たちと同じお考えです。
私たちも、いろいろなことをやっていかなければならないという認識で、現状を厳しく認識して議論をしております。 - 内閣官房長官
-
それでは、ただいまいろいろな御意見がございましたが、そういう御意見を踏まえて、基本問題専門調査会で、最終報告取りまとめに向けて、引き続き御検討いただきたいと思います。
次に、最近の男女共同参画社会の推進に関連する動きにつきまして、御報告をいただきます。
はじめに森山議員からお願いいたします。 - 森山議員
-
法務省におきましては、昨年人権擁護推進審議会から頂いた「人権救済制度の在り方」等に関する答申を踏まえまして、人権擁護法案を立案いたしまして、今年の3月に国会に提出いたしました。
この法案は、人権侵害に係る被害の適正かつ迅速な救済及び実効的な予防等を図るために、新たに独立行政委員会としての人権委員会を設置し、その組織、権限等について定めるとともに、これを主たる実施機関とする人権救済制度を創設し、その救済手続その他必要な事項を定めるものでございます。
法案におきましては、性別による差別、セクシュアル・ハラスメント、配偶者に対する虐待などを含め、差別、虐待を包括的に禁止するとともに、それらの人権侵害に対して、調停、勧告、訴訟援助という特別救済措置を講ずるなど、男女共同参画の観点からも画期的な内容となっております。
人権尊重社会を実現するために、また、男女共同参画社会を推進するためにも、是非とも必要な法律でございますので、明日から臨時国会が始まりますが、引き続き早期成立に向けて努力してまいりたいと考えております。 - 内閣官房長官
- それでは、続きまして、遠山議員からお願いします。
- 遠山議員
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資料3に書いてございますように、「審議会等及び懇談会等行政運営上の会合への女性委員の登用促進について」ということは大変重要なことだと思っております。 これは、各省それぞれ事情があろうかと思いますが、我が省について申し上げれば、今、審議会等への女性委員の登用につきましては、今年の7月1日現在、29.3%でございまして、約3割までいっているということでございます。審議会等だけではなくて、懇談会等、行政運営上の会合につきましても、女性委員の割合を高めるよう努めることといたしました。
なお、審議会等の委員の率ではないのですが、女性国家公務員の採用、登用も促進しておりまして、府省全体では17%でございますが、我が省の場合、行政職の在職者に占める女性の割合は24%でございまして、そのような努力をしているということを御報告したいと思います。
また、平成15年度の国家公務員採用I.種試験採用内定者中の女性の比率は28%でございまして、約3割ということでございます。このように次第に官庁における登用は進んでいると思います。
この機会にお願いでございますが、先ほど女性のチャレンジ支援策を拝見いたしましたが、ここでは女子学生たちにかなり機会が与えられていると思います。これからの議題になろうかと思いますが、教える側についての女性の比率を是非とも高めていかないといけない。それを高めることによって、女子学生たちも女子生徒たちもモデルを得ることができるわけでございますし、特に女性の英知を社会で活用する必要がありますので、その辺を是非研究者、あるいは大学の教授職、そういったところについては本当に実力で判断してもらうようにしてほしいと思っておりまして、そのようなことについて是非お力を入れた報告が最終的に出ますように期待をしております。 - 内閣官房長官
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よろしゅうございますか。では、事務局の方から説明がございます。
坂東局長、どうぞ。 - 坂東局長
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それでは、お手元の資料について簡単に説明をさせていただきます。
資料4「女子差別撤廃条約実施状況第5回報告」でございますが、これは9月13日に女子差別撤廃条約第18条の規定に基づきまして、国連の事務総長あてに提出したものでございます。この場をお借りしまして、この報告の作成にあたりまして、大変皆様の御協力をいただいたことに感謝を申し上げます。どうもありがとうございました。
この報告は、1998年7月に提出しました第4回報告以降の4年間に、我が国が女子差別撤廃条約の実施のために採った、立法、司法、行政、その他の措置と、これらの措置によりもたらされた進展について報告をしております。
この報告は、第1部が総論、第2部が各論という構成でございまして、第1部総論部分では、本報告の位置付け、日本の女性の現状ということで、人口、教育、就業、男女共同参画施策の推進、主な法令の制定・改正等が記述されております。各論部分では、条約の各条ごとに日本の施策がどのように行われているかということについて記述をしております。
この報告は、この4年間で男女共同参画施策が大きく進んだことを受けまして、大変充実したものとなっております。男女共同参画社会基本法の制定、男女共同参画基本計画の策定、男女共同参画会議や男女共同参画局の設置による国内本部機構の強化、配偶者暴力防止法の制定等の女性に対する暴力への対応の強化、男女雇用機会均等確保対策の推進、仕事と家庭生活の両立支援等について記載されております。
また、本報告を取りまとめるに当たりまして、男女共同参画会議議員の皆様、また有識者の方々への書面照会をいたしました。更に、ホームページ等による国民からの意見募集、えがりてネットワーク企画委員会によります「聞く会」、情報・意見交換会の実施等々を重ねまして、今までも努力しておりましたが、従来にも増して幅広く国民の意見を募集し、参考とさせていただいております。
この第5回報告は第4回報告と一括しまして、来年7月の女子差別撤廃委員会第29回会期において審議される予定となっております。
引き続きまして、資料5でございます。第2回APEC女性問題担当大臣会合が、去る、9月29日及び30日にメキシコのグアダラハラで開催されました。会合にはAPECに加盟している19の国・地域から女性問題担当大臣等が出席し、日本からは、堀村駐メキシコ大使が政府代表として、上杉内閣府大臣官房審議官が政府代表代理として出席をいたしました。
会議の始めに、各国・地域から進捗状況を報告しましたが、日本では先ほど申しました国内本部機構の強化、それから男女共同参画推進のための施策について紹介しました。
また、「ニューエコノミーにおける女性の経済的利益と機会の向上」をメインテーマに報告及び議論が行われ、ニューエコノミーがもたらす利益や機会を女性が手にするためには、政策におけるジェンダーへの配慮が従来にも増して重要であるということが主張されておりました。
最後に、APECにおける女性問題に係る今後の課題を指摘し、特にAPEC首脳に向けた行動勧告を盛り込んだ大臣共同声明を採択しております。その大臣共同声明の勧告部分については、別添で付けてございますので、後で御覧いただければと思います。
引き続きまして、資料6でございます。去る、9月29日から10月4日まで、内閣官房長官の招聘によりまして、アフガニスタン国女性課題省大臣ハビバ・サラビ氏が来日されました。招聘期間、日程等については資料を御覧いただければと思います。大臣は、官房長官を表敬訪問されまして、アフガニスタンの女性支援等に関し、直接意見を交わし、特に日本の支援に対して感謝を表明されておりました。また、「アフガニスタンの女性支援に関する懇談会」への出席や、関係国会議員との懇談、女性関連施設である「フォーラムよこはま」を視察されるなど、積極的に日程をこなされました。今回の訪日は、今後の両国の友好にとって、また女性の支援にとって大変有意義なものであったと考えられます。
資料7は「地方公共団体における男女共同参画社会の形成又は女性に関する施策の推進状況(概要)」、また、資料8は「女性の政策決定参画状況調べ」の概要でございます。内閣府男女共同参画局で取りまとめたものでございまして、御参考として配布しております。
以上でございます。 - 内閣官房長官
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報告は、以上でございます。何かございますか。
樋口議員どうぞ。 - 樋口議員
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このように男女共同参画が着々と徐々にですが、進んでいっていることはとてもうれしいのですが、1つお願いがございます。専門調査会がどこでなさるのか、影響調査でなさるのか、あるいは監視でなさるのか分かりませんが、私は昨年まで6年間地方分権推進委員会の委員をさせていただいた立場で、大変気にしていることが1つございます。
市町村合併が、これから怒濤のごとく進むだろうと思いまして、私は市町村合併を御提言申し上げた側の1人でございまして、それは当然だと思っております。
ただ、1つ心配なのは、坂東局長が一番最後におっしゃいました資料7の町村議会などの議員の女性比率というのは、今ですら非常に少なくて、町村部におきましては、女性議員ゼロというところが、まだ半数ぐらいございますが、市町村合併によって、またどっと女性議員が減る可能性と言いましょうか、実例も実はもう出ております。
これは、審議会の委員を任命するというわけにはいきません。それこそ公職選挙法の定めるところでありまして、行政が関与するとか干渉するということはできないこととは思いながら、今ですら地方議員に女性が少ないということは、本当に世界的に見てもまれなぐらいでございますので、今、どうこうするということではありませんが、市町村合併によって、せっかく少し進んできた女性議員の数が減る危険性と言うか、可能性はありますので、ウォッチだけどこかで、数量的に数値を把握するということは、あらゆる政策の基本でございますので、是非、市町村合併が進むにつれて、その後の議員数の動向、あるいは、議会以外の住民の様々な委員会などでの女性の参画の状況を是非フォローしていただきたいというのが、この場でのお願いでございます。 - 内閣官房長官
- 国会の女性議員も少ないのですが、地方も更に少ないということでございまして、これは市町村合併という視点も入れて、また御検討いただくということにさせていただきたいと思います。
- 小林議員代理
- 女性議員は、立候補すれば当選しますから、どんどん立候補した方が良いんです。立候補する人が少ないだけで。
- 内閣官房長官
- そういう御意見もございます。
- 中馬議員代理
- それと諸外国では、基礎的自治体の議員は、全部ボランティアです。そこが違うんです。
- 内閣官房長官
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それでは、よろしゅうございますか。いろいろ御討議いただきましたが、ありがとうございました。
それでは、最後に申し上げますが、既に皆様に御確認いただいております資料9の前回の会議議事録及び本日の会議資料は、本会議終了後、公開させていただきますが、よろしゅうございますか。(「はい」と声あり)
- 内閣官房長官
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それでは、そのようにさせていただきます。
また、本日の議事要旨は、従来どおり発言者の確認を経た上で発言者名を明記して後日公表いたします。出席議員におかれましては、それまでの間、対外的な公表は自らの発言以外慎重にお願いいたします。
それでは、大変御苦労様でございました。ありがとうございました。