女性リーダーズネットワーク(WLN) (1996年~2010年)

女性リーダーズネットワーク(Women Leaders Network-WLN)は、APECエコノミーにおける産業界、政府、学界、市民団体等(NGO、地域団体、労働組合等)の女性からなるネットワークである。WLNは、各エコノミーの"focal points"を通じて運営されており、WLNの年次会合は当該年のAPEC議長エコノミーが持ち回りで開催する。

※2011年はAPEC女性と経済サミット(WES)として開催、2012年からは、APEC女性と経済フォーラム(WEF)として開催

過去の会合

  • 第15回:2010年9月19~21日東京(APECエコノミーから約600名が出席)

    「女性による新たな経済活動の創造~人、自然、文化を活かす」をメインテーマに、1日目はWLNの役割を含む全般的課題、2日目は組織における女性、3日目は女性の起業をめぐる課題を中心に、3日間で3つの基調講演、3つのパネルディスカッション、6つの分科会が開催され、活発なディスカッションが行われた。

    会合の成果として、APEC首脳に向けた提言文書(英語 [PDF形式:46KB]別ウインドウで開きます仮訳 [PDF形式:124KB]別ウインドウで開きます)が採択された。今回の提言の特色として、APECエコノミー共通の指標を設定し、今後フォローしていくことを打ち出した。

    会合の最後に、今次会合議長である日本のWLN実行委員長(内永ゆか子氏)から、次回会合開催エコノミーである米国に、WLN旗の受け渡しが行われた。

  • 2010年 APEC女性リーダーズネットワーク会合に向けてのキックオフセミナー

    2010年9月、日本で初めてAPEC女性リーダーズネットワーク(WLN)会合を開催するにあたり、WLNを理解し、その意義に関して広く一般に普及し、参画の気運を高めるため、セミナーを開催した。

  • 第14回:2009年8月シンガポール(APECエコノミーから約600名が出席。日本からは政府、企業等が参加。)

    「APECにおける女性と持続的発展」をメインテーマに、全体会合および分科会が開催された。全体会合では、「APECにおける女性:未来への挑戦と大志」、「ビジネスにおける女性」および「嵐を切り抜ける:昨今の財政環境における女性の経済機会の向上」の3つのテーマについて議論が行われ、日本からは武川恵子内閣府大臣官房審議官が「ビジネスにおける女性」にパネリストとして参加した。

    分科会では、「知識経済における女性」、「トリパティズムと社会起業における女性」および「ワーク・ライフ・ハーモニー」の3つのテーマで議論が行われた。

    会合の成果として、男女共同参画及び女性の経済的保証を促進する政策やプログラムの考究をとおして、女性の経済機会を最大限にするよう要求する、APEC首脳に向けた提言文書(英語仮訳 [PDF形式:81KB]別ウインドウで開きます)が採択された。

    会合の最後に、今次会合議長から、次回会合開催エコノミーである日本のWLN実行委員長(内永ゆか子氏)に、WLN旗の受け渡しが行われた。

  • 第13回:2008年5月アキレパ(ペルー)(APECエコノミーから約300名が出席。日本からは政府、NGOが参加。)

    「成功する女性、成功するエコノミー」をメインテーマに、全体会合および分科会が開催された。分科会では6つのテーマについて議論が行われ、日本からは平松昌子日本BPW連合会前会長が「中小企業のための革新と競争力のための経営」分科会にパネリストとして参加し、「メディアと女性」について発表した。

    会合の最後には、APEC首脳、関連大臣(貿易担当大臣及び中小企業担当大臣)、APEC関連作業部会(電気通信情報作業部会、中小企業作業部会及び人材養成作業部会)等に対し、女性の視点を取り入れるよう呼びかけた提言文書が採択された。

  • 第12回:2007年6月ポートダグラス(豪州)(21エコノミーから約400名が出席。日本からは政府、NGO等が参加。)

    「我々の地域の強化と持続可能な将来の建設に向けて」をメインテーマに、全体会議および分科会が開催された。分科会では4つのサブテーマについて議論が行われ、「女性とICT」分科会には平松昌子日本BPW連合会前会長がパネリストとして参加、また「女性と能力強化」分科会には帯野久美子男女共同参画会議議員がパネリストとして参加するとともに、「生涯学習を通じた女性の能力開発」を発表した。

    会合の最後には提言文書が採択され、APEC貿易担当大臣会合に提出された。

  • 第11回:2006年9月ハノイ(ベトナム)(18エコノミーから約350名が出席。日本からはNGOが参加。)

    「持続的発展に向けた女性企業の競争力の強化」をメインテーマに、「女性起業家とダイナミックで効果的な経済発展」、「女性起業家と持続的発展」、「WLNはどこに向かうのか」の3つのサブテーマについて議論が行われ、最終的に宣言/勧告にまとめられた。

  • 第10回:2005年8月テグ(韓国)(19エコノミーから約500名が出席。日本からはNGO、企業等が参加。)

    「女性起業家のための新ビジョン:革新を通じた女性企業の躍進」をメインテーマに、「女性企業発展のための小規模金融政策・プログラム」、「次世代の女性起業家育成を通じた総合躍進」、「女性起業家のためのユビキタス・ワールド:革新的ICT技術へのアクセス」、「ネットワーク化による貿易促進」の4つのサブテーマについて議論が行われ、最終的に勧告にまとめられた。

  • 第9回:2004年9月ラ・セレナ(チリ)(参加者数については不明。)

    「女性起業家:ダイバーシティの相乗効果」をメインテーマに、「ダイバーシティの経験」、「ダイバーシティの共有」、「開発への女性のコミットメント」といったサブテーマについて議論が行われ、最終的に宣言/勧告にまとめられた。

  • 第8回:2003年8月チェンマイ(タイ)(21カ国・地域から約400名が出席。日本からは大使館員、NGOが参加。)

    「ジェンダーと開発のためのパートナーシップ」をメインテーマに、「パートナーシップを通じた知識の共有、創造」や「パートナーシップを通じた女性起業家精神等3つのサブテーマについて、全体会議及び分科会の場で議論が行われ、最終的に宣言/勧告にまとめられた。

  • 第7回:2002年8月アカプルコ(メキシコ)(21エコノミー中、14エコノミーから約150名が出席。日本からは政府2名が参加。)

    APEC議長国のサイドイベントとして持ち回りで毎年開催する本会合の今回のテーマは「ジェンダーの視点にたった持続可能な経済発展」で、「グローバリゼーションと貿易自由化」や「キャパシティー・ビルディング」等4つのサブテーマについて、全体会議及び分科会の場で議論が行われ、最終的に宣言/勧告にまとめられた。

    全体会議においてパネリストとして参加した坂東内閣府男女共同参画局長がサブテーマの一つである「労働市場におけるアクセスと障壁」に関する発表を行い、同分野における我が国の 男女共同参画施策を各国出席者に紹介した。

  • 第6回:2001年8月北京(中国)(21エコノミーから約400名が出席。日本からは政府、組合等から計5名が参加。)

    「経済グローバル化の過程におけるAPEC地域の女性の挑戦と可能性」をメイン・テーマに掲げ、女性の幅広い分野への参画促進を重視する観点から、女性企業家と世界市場、女性が経営する中小企業との連携、科学・技術・持続可能な開発における女性の役割、APECのプロセスと活動へのジェンダーの主流化に関し活発な意見交換が行なわれ、最終日にAPEC指導者及び閣僚への声明・勧告が採択された。

    我が国からは、内閣府男女共同参画局長が参加し、分科会において「日本の政策実施過程におけるジェンダー主流化」として、我が国の男女共同参画に関する事例紹介を行った。

  • 第5回:2000年6月バンダルスリブガワン(ブルネイ)(19エコノミーから約500名が出席。日本政府から行政官1名が参加。)

    「グローバル・トレーダーとしての中小企業」をメイン・テーマに掲げ、情報技術の進歩がAPECにおける中小企業の発展の牽引力になるとの観点から、特に情報時代の人材開発、女性企業家と情報技術・電子商取引等に関し多彩なスピーカーを迎え活発な意見交換が行われた。議場では、女性及び女性企業家が技術革新の利益を享受するために制度・投資環 境の改善や教育・訓練の支援体制が必要であるという認識が示され、会合最終日に採択されたAPEC閣僚への提言に盛り込まれた。またAPEC首脳に対しては、民間部門よりなる諮問機関であるAPECビジネス諮問委員会により多くの女性を含めるべきとの提言が採択された。

  • 第4回:1999年6月ウェリントン(ニュージーランド)(ほぼ全加盟エコノミーから閣僚も含め約400名近い出席。日本からは国会議員、学識経験者、経営者等6名が参加。)

    「経済繁栄に対する女性の貢献」をメイン・テーマに、経済変化と女性(「経済危機に対する女性の対応」「経済構造の変化と女性」等)、産業科学技術と女性(「電子商取引」、「科学 技術の活用」等)、女性と開発(「農村問題」「女性の能力開発」等)、女性とリーダーシップ(シップリー首相の司会によるAPEC地域の女性大臣によるパネルディスカッション等)、各種セッションが開催された。

  • 第3回:1998年9月クアラルンプール(マレーシア)(参加者については不明。日本からは不参加。)

    同年10月に予定されていたAPEC女性問題担当大臣会合でのサブテーマである、中小企業、人材養成、産業科学技術に焦点を当てると共に、金融危機の影響の議論やAPEC女性 企業家のネットワーク作りが取り組まれ、声明がまとめられた。声明は首脳に対する要請を行うとともに、女性問題担当大臣会合における共同大臣声明にも反映された。

  • 第2回:1997年9月オタワ-ハル(カナダ)(16加盟エコノミーから約170名出席。日本からは1名学界等から参加。)

    APECにおけるジェンダーの視点の組み入れ、女性が経営する中小企業の課題、女性と産業技術等に焦点を当てた議論がなされた。さらに、その後の中小企業大臣会合において、勧告を表明した。

  • 第1回:1996年10月マニラ(フィリピン)(15加盟エコノミーから約90名出席。日本からは不参加。)

    NCRFW(The National Commission on the Role of Filipino Women)によって、カナダのCIDA(Canadian International Development Agency)と国連のUNIFEM(United Nations Development Fund for Women)との協力の下に開催された。会議の目的はAPECの作業にジェンダーの視点を組み込むのを促進することであった。そこでは、ラモスフィリピン大統領 により他国首脳に対する「行動への呼びかけ(Call to Action)」がなされ、首脳声明においても、経済における女性の役割が認識された。

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