先輩からのメッセージ
- 岩崎 優さん
- 株式会社ニッピ

バイオマトリックス研究所 研究員
自己紹介
分野:食品化学, 栄養学, 分析化学
主に、食品用コラーゲンペプチドの開発や、コラーゲンペプチドの生理活性成分の機能解析に取り組んでいます。また、当社独自の分析技術を生かして、コラーゲンタンパク質の物理化学的特性を調べるなど基礎的な研究も行っています。
理工系分野を選択した時期・理由
小学校の頃から理科が好きでしたが、高校では栄養学にも興味を持ち、将来の選択肢を広げるために文理共通コースを選びました。管理栄養士養成課程のある大学で学び、卒業研究と大学院での研究で機能性食品という、暮らしに役立つ研究に触れたことが、進路の大きな転機です。研究室での実験はもちろん、自分の成果が学会や論文で評価されることに大きな喜びを感じ、食に関わる理系の技術職として働くことを決意しました。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
私たちが研究しているコラーゲンは、ソーセージの皮(ケーシング)や化粧品、研究用・医療用の細胞培養基材、さらには体のコンディションを整える機能性食品など、さまざまな分野で活用されている、社会の多様な未来を支えている素材です。
この身近な物質が持つ無限の可能性を探求できるのが、この仕事の最大の魅力です。
実験やチームメンバーとの議論を通して、コラーゲンの新たな機能や、まだ誰も知らない一面を発見できたときは大きな喜びを感じます。また、最先端の分析装置や新しい実験手法に積極的に挑戦できる環境が整っており、技術者として日々成長しながら、コラーゲンの可能性を未来の社会へとつなげていけることに大きなやりがいを感じています。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
将来、働く女性として不安(不当な扱いがあるのでは?)を感じる方もいるかもしれません。私も学生時代はそうでしたが、実際に就職してみると、女性であることで仕事が左右されることはなく、研究員一人ひとりが真摯に実験に取り組み、多様な視点で議論し合うフラットな環境であることを実感しました。
研究のやりがいは、性別ではなく、自分自身の熱意と努力次第で大きく変わると感じています。ジェンダーの枠が気になるのは自然なことですが、どうか不安にとらわれず、自分の興味を大切にして進路を選んでください。
理工系分野に進んでも、日々の業務では報告書作成やプレゼンテーションなど、文系的な力が求められる場面が多くあります。理系志望の方も、ぜひ文系科目を大切にしてください。また、文系志望の方も、理工系の世界で自分の強みを生かせる場がきっとあります。文理の枠にとらわれず、自由に未来を思い描いてみてください。














