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第7章 男女共同参画の視点に立った貧困等生活上の困難に対する支援と多様性を尊重する環境の整備

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第2節 高齢者、障害者、外国人等が安心して暮らせる環境の整備

ア 高齢者等が安心して暮らせる環境の整備

1 高齢期の女性の貧困について、年金生活者支援給付金制度などを活用し、低年金・無年金者問題に対応する。また、高齢期に達する以前の女性が老後の生活の備えを十分にできるよう、男女共同参画の視点から施策の検討を行い、あらゆる分野で着実に推進する。【内閣府、厚生労働省、関係省庁】

2 年齢にかかわりなく働ける社会の実現に向けて、65歳までの高年齢者雇用確保措置・70歳までの高年齢者就業確保措置の着実・円滑な実施や、定年引上げ等に係る助成金の拡充等により企業への支援を強化するほか、ハローワークの生涯現役支援窓口における再就職支援、シルバー人材センターによる多様な就業機会の提供等を通じ、高齢期の男女の就業を促進するとともに、能力開発のための支援を行う。【厚生労働省】

3 「健康寿命延伸プラン」(令和元年5月29日2040年を展望した社会保障・働き方本部取りまとめ)に基づき、次世代を含めた全ての人の健やかな生活習慣形成、疾病予防・重症化予防、介護予防・フレイル対策、認知症予防等を中心に取組を推進し、男女ともに健康寿命の延伸を実現する。【厚生労働省、経済産業省】

4 医療・介護保険制度については、効率化・重点化に取り組みながら質の高いサービスの充実を図る。【厚生労働省、関係府省】

5 認知症や一人暮らしの高齢者が、社会から孤立することなく、住み慣れた地域の中で、希望を持って自分らしく暮らし続けられるよう、共生社会の実現を推進するための認知症基本法(令和5年法律第65号)及び「認知症施策推進基本計画」(令和6年12月3日閣議決定)に基づき、「新しい認知症観」に立ち、認知症施策を総合的かつ計画的に推進することにより、住民等を中心とした地域の支え合いの仕組みづくりを促進する。【厚生労働省、関係府省】

6 高齢者が他の世代とともに社会の重要な一員として、生きがいを持って活躍できるよう、高齢者の多様な学習機会の提供及び社会参加の取組を促進する。【文部科学省、厚生労働省、関係府省】

7 安定した住生活の確保、建築物、道路、公園、公共交通機関等のバリアフリー化や無電柱化等、高齢者を取り巻く環境の整備等を推進する。【内閣府、警察庁、国土交通省、関係省庁】

8 住宅セーフティネット制度に基づき、高齢者等の住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅や入居中の見守り等のサポートを行う賃貸住宅の供給促進、居住支援等を通じて、高齢者の居住の安定確保を図る。【国土交通省】

9 企業等による、高齢者のニーズや事故防止・安全対策等の社会課題に合致した機器やサービス、その効果的な活用方法の開発等を支援する。【総務省、厚生労働省、経済産業省、関係府省】

10 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成17年法律第124号)等を踏まえ、都道府県や市町村に対する支援等を通じ、虐待の未然防止、悪化防止、再発防止等迅速かつ適切な対応が図られるよう取組を推進する。【厚生労働省、関係府省】

11 消費者安全法(平成21年法律第50号)の「消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)」の設置等の規定に基づき、地域における高齢者の見守り活動の促進を通じて、悪質商法などによる高齢者の消費者被害の防止を図る。さらに、独立行政法人国民生活センターでは、高齢者の悪質商法被害や商品等に係る事故に関する注意情報、相談機関の情報等について、報道機関への情報提供や、高齢者やその周りの人々にメールマガジン(令和8(2026)年9月30日まで)や同センターの公式SNS、ホームページで伝える「見守り新鮮情報」の発行等、多様な手段を用いて周知を図る。【消費者庁、関係府省】

12 今後、単身世帯や単身高齢世帯等の増加により孤独・孤立のリスクを抱える者の増加が見込まれ、孤立死についても増加していくことが懸念される。このため、関係府省や地方公共団体が密接に連携し、居場所・つながりづくりなど単身者等の孤独・孤立状態の予防や社会とのつながりを失い孤立死に至ることを予防する観点からの取組を推進する。【内閣府、関係省庁】

13 上記のほか、「高齢社会対策大綱」(令和6年9月13日閣議決定)に基づき必要な取組を推進する。【内閣府、関係省庁】

イ 障害者が安心して暮らせる環境の整備

1 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号)によって義務付けられている合理的配慮の提供について、行政機関等や企業に浸透するよう、様々な機会を捉えて周知に取り組む。【内閣府、関係省庁】

2 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成23年法律第79号)等を踏まえ障害者虐待防止の取組を進める。【厚生労働省、関係府省】

3 消費者安全法の「消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)」の設置等の規定に基づき、地域における障害者の見守り活動の促進を通じて、悪質商法などによる障害者の消費者被害の防止を図る。さらに、独立行政法人国民生活センターでは、障害のある人やその周りの人々に悪質商法の手口等の情報提供を行う。また、最新の消費生活情報をコンパクトにまとめた「くらしの豆知識」の発行に当たっては、カラーユニバーサルデザイン認証を取得するほか、デイジー版(デジタル録音図書)を作成し、全国の消費生活センター、消費者団体及び全国の点字図書館等に配布するとともに、国立国会図書館視覚障害者等用データ送信サービスにも登録する。【消費者庁、関係府省】

4 障害者が安心して生活できる住宅の確保、建築物、道路、公園、公共交通機関等のバリアフリー化や無電柱化を推進するとともに、障害者に配慮したまちづくりを推進する。【内閣府、警察庁、国土交通省、関係省庁】

5 障害者が個人としての尊厳にふさわしい生活を営むことができるよう、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)に基づき、自立生活援助、就労定着支援などの障害福祉サービス等の充実を図り、障害者の地域における生活を総合的に支援する。【厚生労働省】

6 令和8(2026)年7月からの法定雇用率の引上げに対し、就労支援を着実に行うため、ハローワークにおける「企業向けチーム支援」等の支援を引き続き行うとともに、障害者就業・生活支援センターによる就業面と生活面の一体的な支援や、職場適応援助者(ジョブコーチ)による専門的な支援等により、多様なニーズに応じた支援の充実を図る。【厚生労働省】

7 令和6(2024)年12月に閣僚会議において策定された「障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画」に基づき、子育て等の希望する生活の実現に向けた支援や公務員の障害者差別に係る意識改革等について、政府全体で取組を進める。【内閣府、関係省庁】

8 上記のほか、「障害者基本計画(第5次)」(令和5年3月14日閣議決定)に基づき、自立した生活の支援・意思決定支援、保健・医療、防災・防犯等の分野における施策を総合的に推進する。【内閣府、関係省庁】

ウ 外国人が安心して暮らせる環境の整備

1 外国人が、言語の違い、文化・価値観の違い、地域における孤立等の困難に加えて、女性であることにより更に複合的に困難な状況に置かれている場合があることに留意し、以下の取組を含めた多文化共生施策を総合的に推進する。【こども家庭庁、総務省、法務省、文部科学省、厚生労働省、国土交通省、関係府省】

  • 日本で生活する外国人への教育、住宅、就労支援、各種の手続・法令・制度等についての多言語での情報提供や、よりきめ細かな対応を可能とする相談体制の整備、外国人のこどもへの支援等を進める。
  • 外国人の妊産婦が、日本において母子保健情報を円滑に入手し活用することで安心して出産・子育てができるよう支援等を進める。
  • 外国人が抱える様々な課題を的確に把握するために、専門家の意見等を踏まえつつ、外国人に対する基礎調査を実施するとともに、関係者ヒアリングにおいて、地方公共団体や外国人支援団体等幅広い関係者から意見を聴取し、共生施策の企画・立案に活用することにより、日本人と外国人が安心して安全に暮らせる環境整備を進める。
  • 外国人居住の実情を踏まえつつ、行政情報や相談窓口の周知など、外国人が行政情報を適切に把握できるような環境整備を進める。また、国の行政機関における相談窓口と地方公共団体等が運営する相談窓口が協力し、更なる連携を強化する。
  • 外国人受入環境整備交付金等により、地方公共団体による多言語での情報提供及び相談を行う一元的な相談窓口の設置・運営の取組を支援する。また、地方公共団体の行政窓口に対する通訳支援について、利用状況等を踏まえ、引き続き、効果的な通訳支援の在り方について検討する。

2 配偶者等からの暴力の被害者である在留外国人女性への支援について、人身取引及び配偶者からの暴力に関する専門的知識を持った母国語通訳者の養成等を含め、適切に支援する。【厚生労働省】

3 法務省の人権擁護機関において、日本語を自由に話すことが困難な外国人等からの人権相談に対応するため、全国の法務局に「外国人のための人権相談所」を設け、約80の言語による相談に応じる。

また、「外国語人権相談ダイヤル」及び「外国語インターネット人権相談受付窓口」を設けており、電話・インターネットでも10言語による人権相談を受け付けているところ、相談窓口を引き続き設置し、更にその内容を充実させるよう努める。【法務省】

4 配偶者等からの暴力を受けた外国人被害者の保護においては、在留資格の有無やその種類により被害者の置かれた状況が様々であることや、言語や文化、習慣の違い等を十分意識し、一時保護等の必要な支援を受けられるよう努める。【内閣府、法務省、厚生労働省】

5 「人身取引対策行動計画2022」に基づき、政府一体となってより強力に、総合的かつ包括的な人身取引対策に取り組んでいく。さらに、人身取引対策行動計画の改定に向けて作業を行う。【内閣官房、関係府省】

エ 女性であることで更に複合的に困難な状況に置かれている人々への対応

1 様々な属性6を持つことに加え、女性であることで更に複合的に困難な状況に置かれている場合等を含め、人権教育・啓発活動の促進や、人権侵害の疑いのある事案を認知した場合の調査救済活動の取組を進める。また、法務局の人権相談窓口を相談者が幅広く安心して利用できるよう、研修等を通じた相談員の専門性の向上、相談窓口の周知・広報を行うなど人権相談体制を充実させる。

さらに、学校における性的マイノリティに係る児童生徒等への適切な対応を促すため、相談体制の充実や関係機関との連携を含む支援体制を整備する。その他、男女共同参画の視点に立って必要な取組を進める。【内閣官房、法務省、文部科学省、厚生労働省、関係府省】

2 多様かつ複合的な困難を抱える人々を地域において早期に発見し、確実に支援していくため、包括的な支援体制の整備を推進し、困難な状況が固定化・連鎖しないようきめ細やかな支援の実現に向けて、各種施策との連携を図る。【厚生労働省、関係府省】

6 例えば、アイヌの人々であること、障害があること、性的マイノリティであること、部落差別(同和問題)に関すること、外国人やルーツが外国であること。