第5分野 女性に対するあらゆる暴力の根絶

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第5節 ストーカー事案への対策の推進

1 ストーカー行為は事態が急展開して重大事案に発展するおそれが大きいものであることを考慮し、被害者の安全確保及び加害者への厳正な対処を徹底するとともに、効果的な被害者支援及び被害の防止に関する広報啓発を推進している。

さらに、「女性活躍・男女共同参画の重点方針2022(女性版骨太の方針2022)」の中で、ストーカー事案への対策の推進が盛り込まれ、関係機関が連携した被害者支援を行うための取組を推進することとされたこと等を踏まえ、令和4(2022)年7月、ストーカー総合対策関係省庁会議において、「ストーカー総合対策」(平成27年3月20日ストーカー総合対策関係省庁会議)を改訂した。【内閣府、警察庁、法務省、文部科学省、厚生労働省、関係府省】

2 内閣府では、相談支援業務に携わる官民の相談員等の関係者を対象として、オンライン研修教材の提供等を実施している。(再掲)【内閣府、法務省、厚生労働省】

3 内閣府では、交付金の交付により、官民連携の下で民間シェルター等による先進的な取組を推進する都道府県等への支援を行っている。(再掲)【内閣府、総務省、法務省、厚生労働省、国土交通省】

4 被害者等の保護、捜査、裁判等に職務上関係のある者は、被害者等の安全の確保及び秘密の保持に十分な配慮をしている。また、加害者が個人情報に係る閲覧や証明書の制度を不当に利用し被害者等の住所を探索することを防止するなど、被害者情報の保護の徹底を図っている。(再掲)【内閣府、警察庁、総務省、法務省、文部科学省、厚生労働省、国土交通省】

5 ストーカーの被害者にも加害者にもならないため、取り分け若年層に対する予防啓発・教育を推進するとともに、インターネットの適切な利用やインターネットの危険性に関する教育・啓発を推進した。また、こうした教育指導を適切に実施し、研修等により教育関係者等の理解を促進するために、教員等を対象に情報モラル教育指導者セミナーを3回実施した。

総務省では、関係省庁と連携の下、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするため、インターネットの適切な利用等に関する啓発活動等を行っている。

具体的には、児童・生徒、保護者・教職員等に対する学校等の現場での出前講座(e-ネットキャラバン)を情報通信分野等の企業・団体や文部科学省と協力して全国で開催した(令和4(2022)年度は全国2,226箇所で開催)。

また、インターネットに係る実際に起きた最新のトラブル事例を踏まえ、その予防法等をまとめた「インターネットトラブル事例集」を平成21(2009)年度より毎年内容を更新して公表し、普及を図っている。(再掲)【内閣府、総務省、文部科学省、関係府省】

6 ストーカー事案に係る相談・支援窓口や事案対処の方法について、広報啓発を推進している。【内閣府、警察庁、法務省、文部科学省、厚生労働省、関係府省】

7 加害者に対する迅速・的確な対応を徹底するとともに、関係機関が適切に連携を図りながら、様々な段階での加害者に対する更生のための働きかけ、受刑者等に対するストーカー行為につながる問題性を考慮したプログラムの実施・充実、ストーカー行為者に対する精神医学的・心理学的アプローチ等、加害者更生に係る取組を推進している。【内閣府、警察庁、法務省、関係府省】

8 被害者の心身の健康を回復させるための方法等に関する調査研究を実施している。【内閣府、警察庁、厚生労働省、関係府省】