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第2節 研究分野における男女共同参画
(女性研究者の割合)
我が国における研究者に占める女性の割合は,緩やかな増加傾向にはあるが,平成26年3月31日現在で14.6%にとどまっており,諸外国と比べて低い(I-6-8,9図)。
さらに,所属機関別の研究者に占める女性割合を諸外国と比較すると,我が国は企業に所属する女性研究者の割合が低いことがわかる(I-6-10図)。既述のとおり,我が国の高等教育機関における女子学生の割合は3~4割程度と高いことから(第1節参照),女性研究者の割合が高くなる余地はあると言える。
I-6-10図 各国における研究者に占める女性割合(機関別)
男女共同参画学協会連絡会が実施した調査によると,女性研究者が少ない理由として,家庭と仕事の両立が困難なことや,育児期間後の復帰が困難であること等が上位に挙げられている(I-6-11図)。
(女性研究者の所属と専攻分野)
研究者の所属機関を見ると,平成26年には,男性の研究者は,企業に所属するのは6割以上,大学等には3割程度であるが,女性の研究者については,大学等に6割以上,企業には3割程度となっている(I-6-12図)。
女性研究者の相当部分を占める大学等において研究に従事する女性の専門分野を見ると,平成26年3月31日現在,薬学・看護学等分野においては約半数が女性研究者である一方で,工学分野の研究者に占める女性割合は9.8%,理学分野で13.8%にとどまっている(I-6-13図)。