第2節 高齢期の状況

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第2節 高齢期の状況

(高齢化の現状)

総務省「人口推計」によると,平成26年12月1日現在,日本の総人口に占める65歳以上人口割合(高齢化率)は26.1%に達し,男性では人口の2割以上(23.2%),女性では3割近く(28.9%)が65歳以上となっている。また,65歳以上人口の56.9%を女性が占めている。

厚生労働省「平成25年簡易生命表」によると,平成25年の平均寿命は,男性は80.21年,女性は86.61年であり,前年に比べて男性が0.27年,女性が0.20年延び,男女とも過去最高を更新している。

(高齢男女の就業)

60歳以上の男女の労働力率を見ると,特に男性は,諸外国に比べて高い水準にある(I-2-3図参照)。また,女性は男性よりも水準は低いものの,長期的に見ると労働力率の上昇傾向が続いている(I-2-1図参照)。

(介護の状況)

厚生労働省「介護給付費実態調査」(平成27年3月審査分)によると,介護を必要とする高齢者(要支援1~2及び要介護1~5の受給者総数)は,女性が350.2万人と男性の149.2万人の約2.3倍となっている。女性は長寿ゆえに一人暮らしになる可能性が高いなどの理由により,高齢女性の介護は重要な課題である。

介護の担い手の状況を見ると,同居の主な介護者のうち約7割が女性となっている。また,要介護者との続柄を見ると,配偶者が介護者全体の26.2%と最も高く,配偶者間の老老介護が多いことがうかがえる(I-5-5図)。

介護の負担は特に女性の就業にも影響を与えている可能性がある。平成26年の非就業者のうち,過去3年間に介護・看護を理由として離職した者の人数は,女性12万人,男性3万人であり,女性は男性の4倍となっている。この傾向は,21年以降,大きな変化がみられない(I-5-6図)。

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I-5-5図 要介護者等から見た主な介護者の続柄(平成25年)

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I-5-6図 非就業者のうち介護・看護を理由とした離職者数の推移(男女別)

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