男女共同参画白書(概要版) 平成27年版

本編 > II > 第1部 平成26年度に講じた男女共同参画社会の形成の促進に関する施策

はじめに 平成26年度を振り返って

  1. 「すべての女性が輝く社会」の更なる推進
    • 「『日本再興戦略』改訂2014」において,女性の活躍推進の取組をより一層進めるための施策方針を示すとともに,平成26年9月の第2次安倍改造内閣発足時には,新たに女性活躍担当大臣を内閣に設置した。
    • 平成26年10月には,女性活躍推進に関する政府の司令塔として,全閣僚を構成員とする「すべての女性が輝く社会づくり本部」を設置し,「すべての女性が輝く政策パッケージ」を決定するとともに,27年1月には「女性のチャレンジ応援プラン」を策定し,女性が置かれる様々な状況に対応した支援策を提示した。
    • 平成27年1月の産業競争力会議で決定された「成長戦略進化のための今後の検討方針」では,女性の更なる活躍促進に向け,(ア)「待機児童解消」に向けた施策の確実な実行,(イ)長時間労働の是正や柔軟な勤務形態の導入等に向けた企業等の取組促進及び(ウ)男性が育児を行うことや家族の介護による離職への対応を,27年年央の成長戦略改訂に向けた検討課題として示した。
  2. 男女共同参画に関わりの深い制度改革の動き
    • 平成26年度は,女性の活躍推進の取組を一過性のものに終わらせず,着実に前進させるための新たな枠組みとして,「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」が国会に提出されるなど,政策・方針決定過程への女性の参画拡大に向けた節目の年となった。
    • 子ども・子育て関連3法に基づく新たな子ども・子育て支援制度の施行(平成27年4月)に向け,基本指針の制定等の準備が進められた。また,次世代育成支援対策推進法が平成26年4月に改正され,同法の有効期限が10年間延長された。
  3. 国際的な動向への対応
    • 2014(平成26)年9月に,東京において,「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」(WAW!)が開催された。また,同年5月,中華人民共和国の北京で開催されたアジア太平洋経済協力(APEC)女性と経済フォーラムには,内閣府副大臣及び民間からの代表者が参加した。
    • 2015(平成27)年3月に仙台市において開催された第3回国連防災世界会議では,女性のリーダーシップの発揮について議論されたハイレベル会合に安倍総理大臣が出席し,基調講演を行った。同会議で採択された「仙台防災枠組2015-2030」には,我が国が重視した女性のリーダーシップの重要性が盛り込まれた。安倍総理大臣が発表した我が国の貢献策「仙台防災協力イニシアティブ」においても,女性の参画推進を基本方針の一つとしている。