コラム3 男女共同参画センターにおける男性を対象としたプログラム

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コラム3

男女共同参画センターにおける男性を対象としたプログラム


地方公共団体の男女共同参画センターでは,男性の家庭・地域への参画を促進するための男性を対象とした講座等のプログラムを実施するところが多くなっている。

独立行政法人国立女性教育会館(NWEC)が,平成24年度に全国の公設公営・公設民営の男女共同参画関連施設を対象に実施した調査によると,回答した施設の約6割が男性を主な対象とした講座を実施している。実施している施設での事業の対象者として最も多いのは「子育て中の父親」(61.4%)であり,次いで「男性全般」が43.2%,「団塊世代・高齢者」が26.1%となっている。

こうした男性を対象とした男女共同参画の推進を目的とする学習プログラムの企画・実施のための情報サイトとして,独立行政法人国立女性教育会館では,平成24年から「男女共同参画と男性」情報サイトを開設している。同サイトにおいては,男性を対象とした学習プログラムの考え方や関連する施策の概要,学習プログラム企画・実施のチェックリストのほか,男性を対象とした学習プログラムの事例や,男性の地域活動の事例が掲載されている。

男性を対象とするプログラムは,子育て,家事,介護,ワーク・ライフ・バランス,定年後の生き方,地域参画等幅広いテーマで行われている。

東京都大田区立男女平等推進センター「エセナおおた」では,おおむね50歳以上の男性を対象に,職を辞した後の地域社会への参加と家事・育児・介護への参画を支援し,生き方を見直すための「男の生き方塾」を平成16年から開催している。25年度は,10月から11月にかけて,調理実習や地域貢献,パートナーとの関係等をテーマに5回連続講座として開催された。

静岡市女性会館「アイセル21」では,親又は配偶者の介護に携わっているおおむね50歳代以上の男性を対象に,平成22年度から「男性介護者交流会」を開催している。男性介護者同士の交流を図ることで,お互いに悩みを分かち合い,介護のスキルや支援の情報を提供し合い,孤立を防ぐことをねらいとしている。25年度は,毎月第3火曜日にフリートークを行う交流会を行うとともに,7月に「男性が介護するということ」をテーマに介護体験談発表や講演が行われた。

こうした男女共同参画センターでのプログラムを受講した方々の中には,自主的なグループを立ち上げて講座の企画・運営に携わったり,子育てイベントや自治会の行事の手伝いをする等の地域での活躍の場を広げているケースも見られる。

独立行政法人国立女性会館 「男女共同参画と男性」サイト http://www.gakusyu-program-nwec.jp/

【「エセナおおた」のチラシ】
【「エセナおおた」のチラシ】

 

【「アイセル21」のチラシ】
【「アイセル21」のチラシ】