平成24年版男女共同参画白書

本編 > 男女共同参画白書の刊行に当たって

内閣府特命担当大臣 (男女共同参画)

中川 正春

我が国に甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生から1 年3 か月が経過しました。政府は,発災以来,応急対策や復旧対策,被災者生活支援に取り組んでまいりましたが,今もなお,多くの方々が,不自由な生活を余儀なくされています。

この大震災は,防災・復興における男女共同参画の視点の重要性を,改めて認識する契機となりました。このため,本年の白書では,「男女共同参画の視点からの防災・復興」を特集として取り上げ,東日本大震災の被災者の状況やその後の対応について,可能な限り男女別データの収集・分析を行いながら,男女共同参画の視点から検証し,今後に向けての教訓を明らかにしています。

また,平成23年度は,第3 次男女共同参画基本計画の実施初年度であり,子ども・子育て支援を始めとする制度改革への動きも含め,政府として男女共同参画の推進に一層努めてきたところです。この間,とりわけ,女性の潜在力を日本再生の重要な鍵と捉え,経済の活性化に結び付けていこうという議論や取組を進めてまいりました。この女性の活躍の促進には,組織トップのリーダーシップと男性の意識改革が特に重要です。一方,女性の皆様には,現状を打ち破ろうというチャレンジ精神と行動力が一層期待されます。今年度の男女共同参画週間のキャッチフレーズ(あなたがいる わたしがいる 未来がある)のとおり,女性と男性が手を携えて,元気な日本をもう一度取り戻そうではありませんか。

この白書が,一人でも多くの方々に,男女共同参画社会について考え,理解と関心を深めていただくきっかけになるとともに,男女共同参画社会の実現に向けた国民の皆様の取組の一助になれば幸いです。