平成24年版男女共同参画白書

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第2節 女性研究者の参画拡大に向けた環境づくり

1 女性研究者のネットワークの構築,勤務環境の整備等

文部科学省では,女性研究者がその能力を最大限発揮できるよう,出産・育児・介護と研究を両立するための環境整備を行う取組を支援する「女性研究者研究活動支援事業」を実施しており,新たに10機関を採択した。

また,独立行政法人日本学術振興会の特別研究員事業においても,平成18年度から,優れた研究者が出産・育児による研究中断後に円滑に研究現場に復帰できるよう,研究奨励金の支給を実施している。

文部科学省及び独立行政法人日本学術振興会の科学研究費助成事業(科研費)においては,平成15年度より,産前産後の休暇や育児休業を取得する研究者のために研究中断後の研究の再開を可能とする仕組みを導入するとともに,18年度より,産前産後の休暇や育児休業を取得していたために所定の応募時期(前年11月)に応募できなかった研究者を対象とする研究種目を設けている。さらに,21年度より,応募に際しての出産・育児等を考慮して,若手研究者向けの研究種目の年齢制限を37歳以下から39歳以下へ緩和している。

独立行政法人科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業等においては,出産・育児等に当たって研究者が,研究の中断・延長をすることを可能としているほか,研究に参加する研究員がライフイベントから復帰する際に支援をする制度によって,支援を行っている。

2 研究者等の実態把握

総務省では,科学技術研究調査で研究関係従業者数等を調査し,我が国における研究者に占める女性の割合等の実態の把握を行っている。