平成24年版男女共同参画白書

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コラム13

女性を対象としたボランティアツアーの開催


内閣官房震災ボランティア連携室(平成23年9月16日に廃止)は,観光庁を通じて,旅行業界に対し,ボランティアと観光を組み合わせたツアー(ボランティアツアー)の設定を呼びかけた。この結果,様々なボランティアツアーが展開された。

女性向けの情報誌を発行している出版社は,旅行会社と協力して,「働く女性のボランティアツアー」を企画した。これは,「ボランティアに行きたいが,交通手段や宿泊,食事等の問題があり,難しい」,「力仕事には自信がないが,何か被災地の役に立ちたい」といった女性からの声に応えるために企画されたものである。週末の土日をメインにプログラムを組み,参加者は女性限定とし,畑があった場所で小石,ガラス片を取り除くなどの女性でも作業しやすい内容のボランティア活動を用意した。夜には,現地の方や参加者同士がコミュニケーションできる時間を設けた。

平成23年8月から計8回実施され,約350人の女性が参加した。参加者からは,「被災地のことが気になっていながらも女性一人で出かける勇気もなかったが,女性限定の企画で良い経験をさせてもらった」,「自分の目で見てきたことを仕事にもいかしていきたい」といった感想が寄せられた。