コラム > 宇宙飛行における男女共同参画
世界史上初めての宇宙飛行は,昭和36年(1961年)に,宇宙船ボストーク1号に搭乗した旧ソビエト連邦のユーリ・ガガーリン氏によって行われた。同氏は大気圏外を2時間弱で周回し,そのときの感動を「地球は青かった」の言葉にした。女性初の宇宙飛行は,ボストーク6号に搭乗したワレンチナ・テレシコワ氏により昭和38年(1963年)に行われた。昭和57年(1982年)に2人目のスベトラーナ・サビツカヤ氏がソユーズ宇宙船に搭乗し,同氏は昭和59年(1984年)に女性で初めて船外活動をした。
米国女性で初めて宇宙飛行を行ったのは,昭和58年(1983年)にスペースシャトル・チャレンジャー号に搭乗したサリー・ライド氏である。平成17年(2005年)3月末までに宇宙飛行実績のある宇宙飛行士は437名,うち女性は40名である。
日本人研究者で初の宇宙飛行は,平成4年(1992年)にスペースシャトル・エンデバー号に搭乗した毛利衛氏(現在,日本科学未来館館長)により行われた。その2年後に,日本人女性研究者として初めて向井千秋氏が,コロンビア号に搭乗し,宇宙の微小重力環境の下,材料科学,流体科学,宇宙生物学・医学などに関する82テーマの実験を遂行した。その功績等により,同氏は平成7年(1995年)に「男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰」を受けた。
また,向井氏は平成10年(1998年)に,ディスカバリー号に,史上最高齢の宇宙飛行士となったジョン・グレン米国上院議員らとともに乗り込み,2度目の宇宙飛行に成功している。
現在,宇宙航空研究開発機構(JAXA)に所属している日本人宇宙飛行士は8名,うち女性は2名である。