平成17年版男女共同参画白書

コラム > 国際数学オリンピック

平成16年(2004年)のアテネ・オリンピックで日本人選手の活躍が注目されたが,同地で7月に開催された国際数学オリンピックでも,日本の高校生が優れた成績を上げ,金2個,銀4個で,参加85か国中8位に入った。各国6人以内の参加で参加者総数486名,うち女子の参加は全体の8.0%であり,日本からの参加は男子のみであった。

国際数学オリンピック大会はすべての国の数学的才能に恵まれた若者を見いだし,その才能を伸ばすチャンスを与えること,また,世界中の数学好きの少年少女及び教育関係者たちが相互に交流を深めることを目的として開催される。

昭和34年(1959年)にルーマニアで開催された第1回大会以来,参加各国の持ち回りで毎年開催されている。日本は平成2年(1990年)に開催された第31回北京大会から参加し,平成15年(2003年)の第44回大会は日本で開催された。過去の金メダリストは,延べ14名であり,うち女子は1名,平成8年(1996年)に行われたインド大会で女子初の受賞となった。

今から230年前の安永4年(1775年)に,日本の「女性の手になる唯一の和算書」と言われる「算法少女」という本が出版され,当時秘中の秘であった円周率の計算が,現代的な数学と変わらない水準で解説されている。知的好奇心に富む「算法少女」のチャレンジを支援する環境は,今も求められている。

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