男女共同参画社会基本法逐条解説

(法制上の措置等)

第11条政府(1)は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を実施するため必要な 法制上(2)又は 財政上の措置(2,3) その他の措置(4)を講じなければならない。

1 趣旨

国に対しては、「国の責務」規定において、基本法に定める基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に 関する施策を講じていく責務を有することが規定されているが、本条は、「国の責務」規定における施策を講じるに際し て、法令や予算等についての措置が施策の具体的実施に不可欠であることにかんがみ、政府が男女共同参画社会の形 成の促進に関する施策を確実に実施するよう、政府に対し必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講ずること を求めたものである。

なお、類似の基本法でも同様の規定が設けられている。


2 用語解説

(1)「政府」

ここで、主語を「政府」とし、国としなかったのは、法律案の作成や国会提出、政省令等の制定など男女共同参画社会 の形成に関する具体的な措置の多くは、政府が行うものであるので、義務付けの主体を明確に政府とした方が適当であ るためである。

他の基本法においても同様の規定振りが見られる。

(2)「法制上の措置」

法律案の作成及び国会提出、政省令等の制定等が考えられる。

(3)「財政上の措置」

予算案の作成及び国会提出、予算の執行等が考えられる。

(4)「その他の措置」

広報や行政サービスの提供、行政指導、あっせんなどが考えられる。なお、税制上の措置や金融上の措置は、法制上の 措置、財政上の措置に包含される。

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