第2節 研究分野における男女共同参画

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第2節 研究分野における男女共同参画

(女性研究者の割合)

我が国における研究者に占める女性の割合は,緩やかな上昇傾向にはあるが,平成24年3月31日現在で14.0%にとどまっており(第1-7-7図),諸外国と比べて低いものとなっている。また,各国における所属機関別の女性研究者の割合を見ると,特に企業における割合が低い傾向が見られる(第1-7-8図)。既述のとおり,我が国の高等教育段階の女性の割合は,大学の学部43.0%,大学院(修士課程)29.8%,大学院(博士課程)33.0%であり,これらを比較してみても,女性の研究者の割合が高くなる余地はあると言える。

男女共同参画学協会連絡会「科学技術系専門職における男女共同参画実態の大規模調査」(平成20年)によると,女性研究者が少ない理由としては,家庭と仕事の両立が困難なことや,育児期間後の復帰が困難であることなどが上位に挙げられている。

第1-7-7図 女性研究者数及び研究者に占める女性割合の推移 別ウインドウで開きます
第1-7-7図 女性研究者数及び研究者に占める女性割合の推移

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第1-7-8図 研究者に占める女性割合の国際比較 別ウインドウで開きます
第1-7-8図 研究者に占める女性割合の国際比較

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(女性研究者の所属と専攻分野)

総務省「平成24年科学技術研究調査報告」によると,研究者の所属については,男性の研究者は,企業に所属するのは6割以上,大学等には3割程度であるが,女性の研究者については,逆に大学等に6割以上,企業には3割程度となっている(第1-7-9図)。

第1-7-9図 研究者の所属機関(男女別,平成24年) 別ウインドウで開きます
第1-7-9図 研究者の所属機関(男女別,平成24年)

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女性研究者の相当部分を占める大学等において研究に従事する女性の専門分野を見ると,平成24年3月31日現在,医学・歯学以外である薬学・看護学等分野においては約半数が女性研究者である一方で,工学分野の研究者に占める女性割合は9.2%,理学分野,農学分野でも1割台にとどまっている(第1-7-10図)。

第1-7-10図 専攻分野別に見た大学等の研究本務者の割合(男女別,平成24年) 別ウインドウで開きます
第1-7-10図 専攻分野別に見た大学等の研究本務者の割合(男女別,平成24年)

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