第1部 男女共同参画社会の形成の状況

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第8章 男女平等を推進する教育・学習

本章のポイント


  • 男女別の進学率をみると,女性の大学進学率は上昇する一方で,短大進学率は減少傾向。
  • 大学院への進学率も着実に上昇。
  • 大学の学生や研究者における男女の専攻分野の偏りは少なくなってきている。
  • 教員に占める女性割合をみると,上位の学校,上位の職で女性割合が少ない傾向。小学校教諭では65.2%だが,大学教授では8.8%。

(女性の大学進学率は上昇傾向)

学校種類別の男女の進学率をみると,高等学校等(通信制課程への進学者を除く。)への進学率は,平成14年度で女性96.5%,男性95.2%と,男性よりも女性の方が高くなっている。大学(学部)への進学率は,14年度で女性33.8%,男性47.0%と差がみられるが,女性では短期大学(本科)への進学率(14.7%)を合わせた進学率は48.5%となる。女子の大学(学部)への進学率は近年上昇傾向にある一方で,短期大学への進学率は6年度の24.9%をピークに近年激減している。

また,大学院への進学率も年々上昇し,平成14年度では女性6.4%,男性13.2%となっている(第1-8-1図)。

第1-8-1図 学校種類別進学率の推移 別ウインドウで開きます
第1-8-1図 学校種類別進学率の推移

なお,高等学校や大学で男子のみ又は女子のみ在学している学校の割合は減少傾向にあり,高等学校では,昭和50年度の男子のみ435校(8.8%),女子のみ745校(15.1%)から平成14年度にはそれぞれ192校(3.5%),483校(8.8%)と大幅に減少し,大学においても,昭和50年度の男子のみ3校(0.7%),女子のみ83校(19.8%)から,14年度にはそれぞれ0校,92校(13.4%)となっている。

(男女の専攻分野の偏りは縮小)

大学(学部)における学生の専攻分野別構成をみると,女性は総じて人文科学を専攻する者の占める割合が高いが,昭和50年と比較すると,大学(学部)で人文科学の割合が下がる一方で,社会科学や工学の割合が増加するなど専攻分野の偏りは小さくなってきている(第1-8-2図)。

第1-8-2図 専攻分野別にみた学生数(大学(学部))の推移 別ウインドウで開きます
第1-8-2図 専攻分野別にみた学生数(大学(学部))の推移

また,大学等における女性の研究本務者の専門分野別構成をみても,社会科学や工学の割合が増加するなど女性の専門分野の偏りは小さくなってきているが,男性と比較すると,依然として人文科学及び医学・歯学以外の保健の占める割合が高く,社会科学,理学,工学及び農学などの占める割合が低い傾向にある(第1-8-3図)。

第1-8-3図 専攻分野別にみた大学等の研究本務者 別ウインドウで開きます
第1-8-3図 専攻分野別にみた大学等の研究本務者

(上位の職に少ない女性教員の割合)

初等中等教育について女性教員の割合をみると,小学校では6割を占めているが,中学校,高等学校と段階が上がるにつれて低くなっている。校長及び教頭に占める女性の割合は,小学校の校長で平成2年の4.1%から14年には17.1%と大幅に上昇しているのを始め,長期的には上昇傾向にあるが,その割合は教諭に比べて著しく低い。

高等教育機関でも,女性教員の割合は短期大学で4割を超えているが,大学では1割台にとどまっており,特に教授,学長に占める女性の割合は低い(第1-8-4図)。

第1-8-4図 本務教員総数に占める女性の割合 別ウインドウで開きます
第1-8-4図 本務教員総数に占める女性の割合

(コラム:女性研究者)

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