平成15年版男女共同参画白書

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第7章 メディアにおける女性の人権

(マスメディアへの接触時間)

テレビ,ラジオ,新聞・雑誌の視聴等の時間は,国民1人当たり1日,平日2時間22分,土曜日2時間44分,日曜日3時間10分となっている。労働時間が長く,育児に忙しい30歳代で男女ともやや落ち込んでいるが,それ以外では高齢者ほど視聴等は長く,すべての世代で男性の方が長い(第1-7-1図)。

第1-7-1図 性・年齢階級別マスメディア接触時間 別ウインドウで開きます
第1-7-1図 性・年齢階級別マスメディア接触時間

(メディアの取組)

国民がマスメディアに接する時間は長く,その影響は大きい。メディアの取組として,報道や広報などに係る規範が作成されており,また,放送メディアにおいては,視聴者からの意見を受け付け放送事業者に伝達するなど,放送番組の向上に資する取組を行う機関を設置している。

規範としては,新聞倫理綱領(日本新聞協会),日本放送協会番組基準(国内番組基準),日本民間放送連盟放送基準(ラジオ,テレビ放送基準)などがある。

放送番組向上のための機構としては,日本放送協会及び日本民間放送連盟が設置している「放送と人権等権利に関する委員会機構」(BRO),「放送と青少年に関する委員会」などがある。

(男女に差がある情報関連機器の利用率)

近年の高度情報化の進展はめざましく,家庭でも情報機器の普及が進んでいる。総務省「通信利用動向調査」によると,平成14年末には,71.7%の世帯がパソコンを保有し,前年比20.9%増の81.4%の世帯でインターネットを利用しており,利用者数は6,942万人,人口普及率は54.5%と急速に普及が進んでいる。利用端末の種類別では,パソコンからの利用が最も多く5,722万人,携帯電話・PHS,携帯情報端末からの利用者も2,794万人となっている。

インターネットの利用率を男女別にみると,30歳未満では女性の方がやや高いが,30歳以上では男性の方が高く,利用率には男女でかなりの格差がある(第1-7-2図)。

第1-7-2図 性・年齢階級別インターネット利用率 別ウインドウで開きます
第1-7-2図 性・年齢階級別インターネット利用率

情報関連機器の個人利用率を性・年齢階級別にみると,総じて男性の利用率が高い。13~19歳では女性の方が男性より携帯電話の利用率が高いが,他の世代では,パソコンの利用を含めて男性の方が高く,世代が増すほど差が開いている(第1-7-3図)。これらのデータから,30歳代から上の世代で,男性に比較して女性は情報通信機器の高度化の恩恵を十分に享受できず,情報活用能力に差が生じている状況がうかがえる。

第1-7-3図 性・年齢階級別情報関連機器の利用率 別ウインドウで開きます
第1-7-3図 性・年齢階級別情報関連機器の利用率

インターネット普及率を国際比較でみると,日本は,スウェーデン,アメリカ等に比較するとやや低いものの,近年急速に増加しており,2002年では世界10位となっている(第1-7-4図)。

第1-7-4図 インターネット普及率の国際比較 別ウインドウで開きます
第1-7-4図 インターネット普及率の国際比較

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