特集2
第9回理工系女子応援ネットワーク会議を開催
内閣府男女共同参画局推進課
内閣府は、令和7年10月22日(水)に「第9回理工系女子応援ネットワーク会議」を開催しました。
女子生徒等の理工系分野への進路選択に向けた支援策を、主体的かつ積極的に進めている団体相互の情報交換など協力体制等の強化を図るため、オンラインで開催し、全国から81団体・103 名に出席いただきました。
1.理工系女性人材の育成に係る取組説明、夏のリコチャレ2025報告
内閣府・文部科学省より、科学技術・学術分野における現状と課題、理工系女性人材の育成のため施策について説明しました。その後、「夏のリコチャレ2025」イベント実施団体へのアンケート結果を踏まえて、今年度の振り返りを行いました。今年度は、129団体により、235のイベントが行われ、約8,300名の方が参加しました。
2.「夏のリコチャレ2025」取組事例発表
株式会社 長谷工コーポレーション、さいたま市・株式会社 ARISE analytics、浜松ホトニクス 株式会社 より、リコチャレの取組事例を発表いただきました。
<実地開催の事例>
株式会社 長谷工コーポレーションからは、リコチャレの取組概要、課題と方針や、今後の展望等について報告いただきました。
当日は、会社紹介、マンションミュージアム見学、技術研究所にて実験体験の3部構成で実施し、小学生班、中高生班に分けて進め、実験内容を年齢ごとに異なるものに工夫した点を報告いただきました。
また、広報については、公式LINE配信、公式HPへのバナー掲載、近隣中学校・高校へのチラシ送付の3種類を実施し、ほぼLINEからの申込で配信当日に定員に達し、応募を締め切った事例を報告いただきました。
引き続き、来年度もリコチャレの取組を実施する予定とし、課題である進路選択の時期が近い中高生参加者を増やし、幅広い年齢層が同時に楽しめる仕組みを作りたいと、今後の方針を説明いただきました。

小学生班の「モルタルを使った強度実験」の様子
さらに、長期的な展望としては、イベントを通して将来理工系分野で活躍する女性を増やすとともに、長谷工グループの仕事内容に興味を持ってもらうことを目標としていると説明いただきました。
<自治体と企業の共催事例>
さいたま市からは、さいたま市の公民連携に取り組むための民間提案制度を利用した、株式会社ARISE analyticsの、「理工系分野への進路選択の促進」というテーマのエントリーから、リコチャレ共催に至ったと、共催の経緯について報告いただきました。また、株式会社ARISE analyticsからは、リコチャレの取組概要と課題点等について報告いただきました。
データサイエンティストの仕事体験では、過去の商品データから、新商品をSNSで発表した際の「いいね」数を予測するグループワークを実施し、職場見学では、職場のセキュリティの厳しさを紹介するとともに、自由な服装で働けることや、在宅勤務も可能であること等、就業環境を説明されたことを報告いただきました。また、3名の女性社員と行われた座談会では、参加者からは、文理選択の疑問や、プログラミングについての質問があったことや、社員からは、理系選択で広がる将来の選択肢の広さ等について話されたことなどを報告いただきました。
最後に、今年度が初めての開催ということもあり、集客に苦慮したため、来年度はイベントの周知強化に取り組みたいと説明いただきました。

職場見学の様子
<オンライン開催の事例>
浜松ホトニクス 株式会社からは、リコチャレ開催実績、開催概要やイベント開催までの流れについて報告いただきました。
光に関するセミナーや光を活用したワークおよび女性従業員との懇談会を5年連続で開催していることを報告いただき、今年度は、会社紹介、「光」の説明、光の体験ワーク、理工系女性社員との懇談会をオンラインで実施したことを報告いただきました。
光の性質を楽しく学べる光の体験ワークでは、参加者には事前に透明シートと偏光板を郵送し、当日は画面越しでオリジナルのステンドグラスを作成したことや、理系女性社員との懇談会では、参加者を3グループに分け、15分ごとルームを移動する形式で実施したことを報告いただきました。様々なバックグランドを持つ先輩社員の話は、参加者に進路選択の参考になったと思うと説明いただきました。

光の体験ワークの様子
最後に、今年度より、社内部署横断のプロジェクトチームにて開催した点や、広報・資料作成・参加者対応を段階的に実施した点等を報告いただき、リコチャレを通して、理工系女性が働くことについて情報発信ができ、参加者、開催者、双方にとって有意義なイベントとなったと考えていると説明いただきました。
3.グループディスカッション
グループディスカッションでは、イベントを実施した団体が工夫点やノウハウを発表し、イベントの実施を検討している団体からは積極的な質問がなされるなど、参加者の間で活発な意見交換がなされました。
「理工系女子応援ネットワーク会議」の詳細は下記リンクをご覧ください。
https://www.gender.go.jp/c-challenge/dantai.html
