「共同参画」2023年5月号

トピックス2

ダイバーシティ・マネジメントセミナーの開催

内閣府男女共同参画局推進課


2023年2月20日、内閣府男女共同参画局は、一般社団法人日本経済団体連合会と共催で、「職場における無意識の思い込み(アンコンシャスバイアス)への気づき」をテーマに、ダイバーシティ・マネジメントセミナーをオンラインで開催し、全国から約1,200名の参加申込みがありました。

株式会社髙島屋 代表取締役社長の村田善郎氏による基調講演の後、一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所 代表理事の守屋智敬氏がアンコンシャスバイアスについて知る、気づく、対処するための方法を紹介しました。

基調講演「ダイバーシティの更なる進化を目指して~百貨店グループの責任と挑戦~」

髙島屋 村田氏は、同社が創業当初から約200年にわたり、多様性と向き合い、1979年に東証一部上場企業で初めて女性重役を誕生させた歴史について語りました。「いつも、人から。」の経営理念のもと、会社として育児と仕事の両立支援をはじめ様々な制度を充実させてきましたが、制度整備のみならず、意識風土、組織文化改革が伴わなければ、今後の、更なる女性活躍に加え、多様な人材が活躍できる企業へ進化できないと述べました。また、アンコンシャスバイアスを放置することはイノベーションを阻むことにもつながり、企業発展のリスクになるということを全員で認識していくことが必要であるとし、「当たり前」からの変革を実践し、それらを積み重ねることで既成事実や固定観念などを払拭できると話しました。髙島屋では「実践」を大切にしており、強制的に自分の仕事の枠を超える経験をすることで社員が気づきを得ることにつながった「百貨店構造改革 マルチタスク推進」や、既存の概念を払拭する取組を紹介しました。

株式会社髙島屋 代表取締役社長 村田善郎氏


講演「アンコンシャスバイアスを知る、気づく、対処する〜ひとりひとりがイキイキと活躍する組織づくりのために」

アンコンシャスバイアス研究所 守屋氏は、アンコンシャスバイアスとは、私たちが何かを見たり、聞いたり、感じたりした時に、実際にどうかは別として、無意識のうちに「こうだ」と思い込むことであり、誰にでもあるものだと説明しました。気づかずにいると、ネガティブな影響があるかもしれないが、逆にアンコンシャスバイアスに気づくことで、ものの見方が変わり、自分自身も含めた周りの未来を変えていくと話します。そのためアンコンシャスバイアスに向き合い続けることが大切であり、ネガティブな影響を防ぐための対処法として次の3つ―①アンコンシャスバイアスを意識すること、②決めつけない・押しつけないこと、③相手からのサインを手掛かりに対応すること―を挙げています。アンコンシャスバイアスを完全になくすことはできないが、「上書き」は可能であるため、組織やチームの状況を振り返り、3つの対処法を意識しながらメンバーとの対話を重ねることがより良い未来に繋がると話しました。(経団連タイムス2023年3月23日 No. 3584を基に改編)

アンコンシャスバイアス研究所 守屋氏


セミナーの詳細は、こちらを御覧ください。
http://wwwa.cao.go.jp/wlb/event/meeting.html

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