「共同参画」2022年8月号

巻頭言

男女共同参画社会づくりに向けての全国会議
特別応援メッセージ

皆様、こんにちは。ただいまご紹介いただきました参議院議員の橋本聖子です。本日は、「男女共同参画社会づくりに向けての全国会議」の特別応援メッセージを申し上げる機会をいただき、誠にありがとうございます。心から感謝申し上げます。

私は、2019年9月から2021年2月まで、内閣府特命担当大臣(男女共同参画)を務めさせていただきました。ちょうど2年前、この全国会議に主催者として、挨拶をいたしました。毎年、この全国会議が、男女共同参画週間の中央行事として開催され、多くの方々にとって男女共同参画、女性活躍について考える機会となっておりますことを心強く感じております。

さて、女性は我が国の人口、有権者の半数以上を占めております。政治、経済、社会などあらゆる分野において、政策・方針決定過程にこれまで以上に多くの女性に参画いただき、女性の活躍が進むことは、我が国の経済社会の持続的な発展を確保するとともに、あらゆる人が暮らしやすい社会の実現につながるものだと思っております。

しかしながら、我が国の現状は、世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数では、156か国中120位と先進国の中でも極めて低い水準にあり、女性の登用・採用を含めた政策・方針決定過程への女性の参画拡大が急務であります。また、長引く新型コロナウイルス感染症の影響は、DV(配偶者暴力)や性暴力の増加・深刻化の懸念や、就業、生活への影響など、女性に強く影響を与えております。このことは、平時の男女共同参画の課題が現れていると思っております。

こうした中で、女性が直面している具体的な課題を一つ一つ解決し、「すべての女性が輝く令和の社会」の実現に向けた取組を推進するため、2020年12月には、「第5次男女共同参画基本計画」が閣議決定されました。この5次計画では、女性活躍・男女共同参画社会の実現に向けた5年間の基本的な方向や具体的な取組、政府全体で達成を目指す成果目標が定められております。

また、本年6月には、この5次計画の着実な実行のため、今年度及び来年度に重点的に取り組む事項を定めた「女性版骨太の方針2022」が取りまとめられました。この中では、男女共同参画の遅れを顕在化させている背景として、制度、慣行、意識の問題があり、様々な課題への対応の鍵は「女性の経済的自立」であり、女性デジタル人材の育成、固定的な性別役割分担意識の解消など、あらゆる手立てを講じながら女性の経済的自立に向けた取組を進めていくことが重要であると考えております。

こうした女性活躍・男女共同参画の歩みを更に前に進めていくためには、全国各地において取組が広がっていくことが大変重要です。昨年開催された東京オリンピック・パラリンピック競技大会では、日本の女性アスリートの活躍に目を見張るものがありました。この令和の時代は、人生100年の時代であり、人生や家族の在り方は、まさに多様性に満ちあふれております。

本日の全国会議をご覧いただいている皆様、一人ひとりが、「自分の可能性を信じ、それぞれの個性と多様性を尊重し、前向きに生きがいを感じられる社会の実現」に向けて、地域や社会全体で考えていくきっかけとなり、地域における男女共同参画を推進していただくことを強く期待しております。私からの応援のメッセージとさせていただきます。本日の開催、誠におめでとうございます。

(令和4(2022)年6月28日に開催の標記会議におけるメッセージです。)

徳島市長 内藤佐和子
元内閣府特命担当大臣(男女共同参画)
橋本聖子

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
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