「共同参画」2021年11月号

特集2

女性に対する暴力をなくす運動
内閣府男女共同参画局男女間暴力対策課

毎年11月12日~25日は「女性に対する暴力をなくす運動」期間です。今年のテーマは「性暴力を、なくそう」です。女性に対する暴力の根絶に向けた政府の取組を御紹介します。


■女性に対する暴力は許されない

配偶者等からの暴力、性犯罪・性暴力、ストーカー行為、売買春、人身取引、セクシュアルハラスメントなどは、重大な人権侵害であり、決して許されない行為です。

政府は、女性に対する暴力の被害者支援を行うとともに、暴力を容認しない社会環境を整備するための教育や啓発活動に力を入れています。


■女性に対する暴力をなくす運動

令和3年のポスター
令和3年のポスター

政府は、女性に対する暴力の予防と根絶に向けて、地方公共団体、女性団体及びその他の関係団体との連携・協力の下、毎年11月12日~25日までの2週間を「女性に対する暴力をなくす運動」(平成13年男女共同参画推進本部決定)として様々な活動を実施しています。

内閣府では毎年ポスターやリーフレットを作成し、国の関係機関や地方公共団体、全国の図書館等に配布しています。また、鉄道会社の駅構内でもポスターを掲示するなど広く周知しています。

令和2年6月に取りまとめた「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」において、令和2年度から4年度までの3年間を性犯罪・性暴力対策の「集中強化期間」としており、今年のテーマは昨年に引き続き、「性暴力を、なくそう」とし、「傷つけた方が悪い。性暴力に言い訳は通らない。」というメッセージを発出するとともに、被害にあった場合の相談窓口の周知を図ります。

また、今年も漫画家の西原理恵子さんに、「被害者は悪くない。悪いのは加害者」「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(以下、ワンストップ支援センター)と性暴力に関するSNS相談Cure time(キュアタイム)の紹介」をテーマにした漫画を描いていただきました。使用申請すれば、広報・啓発活動に御活用いただけます。

運動の初日である11月12日には、全国のタワーやランドマークなどが運動のイメージカラーであるパープルにライトアップされます。

この他、運動期間中に、地方公共団体等による展示、広報、イベント等も催されます。各地の行事予定はホームページに掲載されます。ぜひ御覧ください。



「女性に対する暴力をなくす運動」の詳細はこちらから御覧ください
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/no_violence_act/index.html


■傷つけた方が悪い。性暴力に言い訳は通らない。

内閣府が令和2年度に実施した「男女間における暴力に関する調査」(20歳以上の男女5,000人を対象)では、無理やり性交等をされた経験がある人は24人に1人、女性の14人に1人が被害にあった経験があり、約6割がどこにも相談していません(男性は100人に1人が被害を経験し、相談しなかった人の割合は約7割)。一方、被害の相談先としては、約4人に1人が「友人・知人」に相談しています。自分の大切な人から被害について相談された時は、まずは、その不安を受けとめ、被害にあった人が「自分にも落ち度があったのでは」と自分を責めるようなことがあれば、「あなたは何も悪くない。あなたに落ち度も責任もない」と繰り返し伝えてください。

性暴力は、被害者の尊厳を著しく傷つける重大な人権侵害であり、決して許されるものではありません。「悪いのは加害者であり、被害者は決して悪くない」「相手の望まない性的な行為は性暴力」という認識を社会全体に広げていくことが何よりも重要です。


■一人で悩まず、専門機関へ相談を!

妊娠の心配がある場合や薬物が使われた疑いがある場合には、早急に検査や処置をする必要があります。全国共通短縮番号#8891(はやくワンストップ)で最寄りのワンストップ支援センターにつながります。ワンストップ支援センターは、被害にあった直後から、医療的支援や法的支援、心理的支援など総合的な支援を可能な限り1カ所で提供することで、被害者の心身の負担を軽減し、その健康回復を図ることを目的とした専門の相談支援機関です。

10月1日からは、夜間休日には対応していないワンストップ支援センターの運営時間外に、性暴力被害者からの相談を受け付ける「性暴力被害者のための夜間休日コールセンター」を設置しました。10月1日から19県、11月1日からはさらに7つの道府県が利用を開始しています。

また、SNS相談Cure time(キュアタイム)でもチャットで相談ができます。プライバシーは守られますので、安心して相談してください。


性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター一覧
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/seibouryoku/consult.html


性暴力に関するSNS相談Cure time(キュアタイム)
https://curetime.jp/



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