「共同参画」2021年5月号

トピックス2

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」参加者の取組
内閣府男女共同参画局総務課

「男性リーダーの会」には、女性活躍の推進にコミットする企業経営者等や知事・市町村長の約260名が参加しています。そのうち、2名の男性リーダーの取組を紹介します。(氏名五十音順)

ダイバーシティから生まれる大きな力

山口祥義氏
山口祥義
佐賀県知事


男女共同参画は組織にイノベーションを起こし、生産性を向上させるために必要なことと確信しています。そして、性別だけではなく国籍や年齢、障がいの有無など多様な人材が集まることで、様々な視点や考えが融合し、それまでになかったアイディアや変化を生み出していきます。

佐賀県庁では、ダイバーシティが組織を強くし、社会を変えていく大きな力になると考え、様々なキャリアを持った人たちを全国から採用しています。一般事務職員のうち中途採用者の率は、他県が平均約3%であるのに対し、本県はその4倍の約12%と全国トップであり、それぞれの分野で力を発揮しています。

また、施策の1つとして、誰もが楽しく子育てできるよう「子育てし大県“さが”」プロジェクトに取り組んでおり、マイナス1歳からのイクカジ推進事業では、父子手帳の配付や夫婦の家事ギャップ解消セミナーなどを通じて家事・育児への意識改革を進めています。こうした施策の効果もあり、2020年「イクメン力全国ランキング」第1位に輝きました。

コロナ禍において従来の手法や枠組みが見直される今こそ、1人1人の個性や経験を大切に、互いに認め合い、意見を交わせる環境を醸成し、より良い社会に変えていくチャンスではないでしょうか。男性、女性にかかわらず、「人」を大切に、全ての人が輝く佐賀づくりをこれからも進めてまいります。

マイナス1歳からのイクカジ推進事業「佐賀県知事とのPAPAシンポジウム」
マイナス1歳からのイクカジ推進事業「佐賀県知事とのPAPAシンポジウム」


「多様性と共創」をバリューズ(価値観)に

吉岡晃氏
吉岡 晃
アスクル株式会社 代表取締役社長CEO


アスクルでは、ダイバーシティ経営を重点施策の1つに掲げ、2014年に「ダイバーシティ推進部」を設置、2015年には「Diversity for Vitality」を宣言し積極的な取組をスタートしました。2012年に導入した育児・介護・看護者を対象とした在宅勤務制度を、社員のライフステージに合わせ、女性だけでなく全社員が多様な働き方が選択できるよう、テレワーク、フレックス制度に拡充し、働き方改革を推進してまいりました。また、2015年以降、女性管理職の登用に取り組んだ結果、女性管理職比率は2014年の12.3%から2020年には22.1%まで大きく伸長しました。今後、2025年には女性管理職比率30%を達成すべく、中期経営計画へ具体的な指標として組み込み、様々な施策を展開いたします。

まず始めに、全管理職を対象にアンコンシャスバイアストレーニングを実施し、多様な社員を受容できるマインドを醸成します。次に、ライフイベントによってキャリアが描き難くなる30歳前の女性社員を対象に、中長期的なキャリアを描く研修を実施し、自立的なキャリア意識の形成を支援します。また、女性管理職を対象に視座を高め成長を支援するメンター制度を導入します。

2020年12月に刷新した「ASKUL WAY」のバリューズ(価値観)の一つに「多様性と共創」を掲げました。「多様性を尊重し、あらゆる壁を越え、さまざまな個性と共創する」ことを意味します。多様な社員が、それぞれの持つ能力を最大限発揮できる取組を推進してまいります。

ダイバーシティ研修
ダイバーシティ研修


行動宣言


「男性リーダーの会」について、詳しくはこちら
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/male_leaders/index.html

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
法人番号:2000012010019