「共同参画」2020年11月号

特集1

共同参画令和2年11月号 [PDF形式:2.3MB]

特集1

女性に対する暴力をなくす運動
内閣府男女共同参画局男女間暴力対策課

女性に対する暴力は許されない

女性に対する暴力（配偶者等からの暴力、性犯罪・性暴力、ストーカー行為、売買春、人身取引、セクシュアルハラスメントなど）は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であり、決して許されない行為です。

政府は、女性に対する暴力の被害者支援を行うとともに、暴力を容認しない社会環境を整備するための教育や啓発活動に力を入れています。

女性に対する暴力をなくす運動

政府は、女性に対する暴力の予防と根絶に向けて、地方公共団体、女性団体及びその他の関係団体との連携・協力の下、毎年11月12日～25日の2週間を「女性に対する暴力をなくす運動」（平成13年男女共同参画推進本部決定）として様々な活動を実施しています。

内閣府では毎年ポスターやリーフレットを作成し、国の関係機関や地方公共団体等に配布しています。また、鉄道会社の駅構内でもポスターを掲出しています。

令和2年度のポスター

今年６月に取りまとめた「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」において、令和２年度から４年度までの３年間を性犯罪・性暴力対策の「集中強化期間」としており、令和２年度の本運動のテーマは「性暴力を、なくそう」としています。「相手の同意のない性的な行為は、性暴力」というメッセージと、被害に遭った場合の相談窓口の周知を図ります。

また、今年も漫画家の西原理恵子さんに、「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの紹介」をテーマにした漫画を描いていただきました。使用申請すれば、広報・啓発活動に御活用いただけます。

運動期間の初日である11月12日には、全国のタワーやランドマークなどが運動のイメージカラーであるパープルにライトアップされます。今年は全都道府県で実施される予定です。

この他、運動期間中に、地方公共団体等による展示、広報、セミナー等も催されます。各地の行事予定は各地方公共団体のホームページに掲載されます。また、日本ロレアル、トリンプ・インターナショナルといった企業に御賛同もいただきながら、「性暴力を、なくそう」というメッセージを社会に伝えていきます。

「女性に対する暴力をなくす運動」の詳細はこちらから御覧ください。

女性に対する暴力をなくす運動

全国共通番号

勝手にYESと思い込むのはNO！

性暴力は、被害者の尊厳を著しく傷つける重大な人権侵害であり、決して許されるものではありません。年齢、性別にかかわらず誰にも起こります。身近な人や結婚している人、恋人同士でも起こります。加害者が教師やコーチ、上司など地位・関係性を利用した性暴力の場合、断ることが難しい状況もあります。また、薬物、アルコールを使用した性犯罪・性暴力も起きています。

被害者が勇気を出して被害を相談しても、服装や行動をとがめられ、被害を誰にも話せなくなるといったこともあります。「はっきり嫌だと言われなくても」、「家に来てくれても」、「二人きりで食事をしても」、相手の同意のない性的な行為は、性暴力にあたります。性暴力は被害者の心身や、その後の日常生活に深刻な影響を与えます。性暴力の根絶に向け、性暴力を容認しない社会環境づくりを進めることが重要です。

性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターとは？

内閣府が平成29年度に実施した「男女間における暴力に関する調査」（20歳以上の男女5,000人を対象）によると、13人に１人の女性が無理やり性交等されたという被害を経験していますが、その中には、だれにも相談しなかったという人が６割います（男性は67人に１人が被害を経験し、相談しなかった人の割合は４割）。

性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターは、性犯罪・性暴力の被害に遭われた方に対し、病院を始め被害直後からの総合的な支援を可能な限り１か所で提供することで、被害者の心身の負担を軽減し、その健康の回復を図ること等を目的に、全都道府県におかれています。

10月１日から最寄りのワンストップ支援センターにつながる「全国共通短縮番号＃８８９１（はやくワンストップ）」の運用がはじまりました。「はやくワンストップ」には、「被害に遭った場合にはすぐに相談してください」という思いが込められています。

ワンストップ支援センターの支援内容