「共同参画」2020年3・4月号

特集1

北京+25 
―北京宣言、行動綱領の採択から25年―
内閣府男女共同参画局総務課

「北京+25」とは

 令和2(2020)年は、平成7(1995)年の北京会議から25年、女性・平和・安全保障に関する国連安保理決議(第1325号)採択から20年、UN Women(国連女性機関)設立10年、持続可能な開発のための2030アジェンダ(SDGs)採択から5年の節目の年です。1年を通じ、男女共同参画、女性活躍に関連する様々な国際的な取組が行われます。

 平成7(1995)年に中国・北京で開催された第4回世界女性会議(北京会議)において、国際的な男女共同参画の取組の規範となる「北京宣言・行動綱領」が採択されました。この宣言及び行動綱領は、女性の貧困、教育と訓練、健康などの12の重大問題領域に沿って、女性のエンパワーメントを推進するためのアジェンダを記載しており、現在まで、男女共同参画・女性活躍のための活動の国際的基準となっています。


 国際社会では、こうした基準が策定されたことを記念して、5年ごとに過去5年間の進捗と今後の課題を世界全体で振り返る取組が行われています。25周年となる今年は「北京+25」として、3月に米国・NYの国連本部で開催される第64回国連女性の地位委員会(CSW64)において、これまでの取組状況に関する世界規模のレビューを行うほか、世界中で様々な関連イベントが開催されます。

 日本では、本年4月3、4日に東京で開催する第6回国際女性会議WAW!(World Assembly for Women)の中で、「世代を超えて変化を起こし、変化を担う~北京世界女性会議から25周年を迎えて」と題した「北京+25」に関連した分科会を開催する予定です。今回WAW!のテーマは「WAW! with Men 男性と一緒につくるWAW!~固定観念から自由になろう」で、「北京+25」関連の分科会以外にも、男性のリーダーシップやスポーツとダイバーシティ、アンコンシャス・バイアス、ジェンダーに基づく暴力などに関する様々なディスカッションが行われます。詳細は外務省HPでご確認いただけます。

 

第6回国際女性会議WAW! 

【HP】 https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/hr_ha/page22_003385.html

 

様々なステークホルダーとの連携

 国連は、各国に対して、「北京宣言・行動綱領」やSDGsの実施に際し、政府だけではなく、NGO等の市民社会、民間企業、学術機関やシンクタンク等の多様なステークホルダーとの連携を求めています。

 日本は、例えば、平成27(2015)年12月に閣議決定された第4次男女共同参画基本計画を策定する際に、男女共同参画会議に対する内閣総理大臣の諮問を受け、各界各層の有識者からなる「計画策定専門調査会」と「女性に対する暴力に関する専門調査会」及び「監視専門調査会」において、延べ22回にわたる精力的な審議を行うとともに、広く市民社会から意見を聴くため、パブリックコメント(約3,600件の意見)や公聴会(全国6か所。計900名弱の市民が参加)を開催するなど、様々なステークホルダーが関わる取組の推進を重視してきました。

北京+25包括的国内レビューについて聞く会

 今回のCSW64における日本国内のレビューにも幅広いステークホルダーの意見を取り入れ、さらに、「北京+25」に向けた国内の機運を高めるため、男女共同参画推進連携会議企画委員会は、昨年4月及び11月に、「北京+25」に関連した聞く会(意見交換会)を開催しました。

 聞く会では、男女共同参画推進連携会議企画委員、特定非営利活動法人Gender Action Platform理事の大崎麻子さんをコーディネーターとしてお迎えし、CSW日本代表の田中由美子さんを始め、これまで「北京宣言・行動綱領」の実施に向けて尽力されてきた関係者、国連組織、民間団体、学識経験者、ユースなど、性別、年代も多様な方々にご登壇いただき、パネルディスカッションが行われました。


北京+25包括的国内レビューについて聞く会
(11月、日本学術会議講堂)

 4月の聞く会は、「北京宣言・行動綱領」の実施に向けた最近の国際社会の動向などをテーマとし、11月の聞く会は、国内及び国際的な課題等を踏まえて、どのようなことを報告書に盛り込むべきかについて話し合いました。

 会場には、多くの方が参加され、これまでの取組への評価と今後の課題の指摘、SDGsとの連携などについて、パネリスト間、更に会場の参加者を交えて、熱心な意見交換が行われ、ここで出された意見も踏まえ、北京+25包括的政府報告を国連に提出しています。

政府広報テレビにおける女性活躍特集

 以上の取組に加え、更なる機運醸成のため、政府では25年間の女性活躍の歩みや企業での取組に焦点を当て、BS-TBSの政府広報テレビ番組「徳光&木佐の知りたいニッポン!」において特集「女性が輝けば男性も輝く~世代を超えて考える女性の活躍~」を放送しました。番組では、石川雅恵(かえ)UN Women日本事務局長をゲストとしてお迎えし、北京会議を契機として職域拡大など女性活躍が推進したこと、現役高校生の男女共同参画に関する意識、女性が働きやすい職場づくりに関する先進的な取組の紹介など、世代を超えた女性活躍について取り上げました。

 政府インターネットテレビでの視聴も可能ですので、是非ご覧ください。

 

番組名:BS-TBS
「徳光&木佐の知りたいニッポン!」 
テーマ:女性が輝けば男性も輝く~世代を超えて考える女性の活躍~

【HP】 https://www.gov-online.go.jp/pr/media/tv/shiritai/index.html

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